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TPP関連法案成立~知的財産に関する改正の概要について

2018年06月29日 14時04分54秒 | 著作権

こんにちは。
弁理士の渡部です。

本日、TPP関連法が成立しました。

このなかで知的財産に関係する法律もいくつか改正になります。
影響の大きい改正もありますのでピックアップしてご紹介します。

知的財産に関する改正の概要は、次のとおりです。

(1)著作権法
著作権等の存続期間の延長、著作権等を侵害する罪のうち一定の要件に該当するものについて告訴がなくても公訴を提起できることとする等の規定の整備を行う。
(2)特許法
発明の新規性喪失の例外期間の延長、特許権の存続期間の延長制度の規定の整備を行う。
(3)商標法
商標の不正使用についての損害賠償に関する規定の整備を行う。

このうち、著作権法の改正に影響の大きい部分が含まれていますので、詳しくお伝えします。

1点目は、著作権の保護期間が延長されます。
これまで一般の著作物の保護期間は50年、映画の著作物の保護期間は70年でしたが、これがすべて70年に統一されます。


引用:環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の概要

2点目は、著作権の侵害罪の一部が非親告罪となります。
親告罪とは、著作権を所有する権利者が訴えないと起訴できない罪であるのに対し、非親告罪とは、権利者の訴えにかかわらず起訴できる罪のことです。
これらは大きな違いがあって、例えば、漫画のパロディ作品を作ってネットで公開した場合、これが親告罪であれば、漫画の作者が多めにみてくれれば警察は動きませんが、非親告罪になると、漫画の作者の意思にかかわらず警察が動くことができます。

非親告罪になるのは一部ですが、以下の表(左欄)にあるような行為が対象となってきます。
つまり、販売中の漫画や小説本の海賊版を販売する行為 漫画等の同人誌をコミケで販売する行為や、映画の海賊版をネット配信する行為は、作者の意思にかかわらず警察が独自に動き、逮捕することができるというわけです。


引用:環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の概要

TPPの発効で国境を越えて商品の流通が増えることが想定されるなかで、知的財産の保護を強化しないといけないとの趣旨になります。
今までお目こぼしがあった行為も、これからは厳しく処罰される流れになってきたということです。

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