ニコラス・ウィンディング・レフン監督
トップモデルを夢見て田舎から家出してきたジェシー16歳。年齢を偽りオーディションに臨むとすぐ才能を見いだされ大抜擢。だけど変、なんだか不気味な人ばかり…。
明滅する光と万華鏡の様な極彩色。美しい映像とリズムに引き込まれ幻惑されるが、意外と単純なホラーストーリー。
鮮烈な色彩と場面転換の呼吸が独特で面白く、ピコピコ音楽もはまっていて、途中飽きる事無く見終わった。レンタルでBDで鑑賞、途中絵作りの仕掛けに気がついて部屋の電気を消し暗闇の中で対峙した。面白い。もちろん映画がみんなこうなったら大変だが。
ヒロイン役のエル・ファニングは田舎の家出娘と聞くとそうかな、と思えても、トップモデルというタイプには似合わない感じ…。 審査側や偉いカメラマン?が彼女の才能に打たれる「お約束的場面」は、むしろ滑稽だった。ファニングちゃんがモーテル部屋の異変をキアヌ管理人に訴える。階段には何気に警察捜査の立ち入り禁止テープが張ってあり、キアヌは当たり前のように破って進む。日常茶飯事に事件があるって事?これ、笑うべき?
鑑賞中、リンチだとかバーホーベンだとかアルジェントだとか色々頭をよぎったが、結局「清順」だなあ、と(見返すと全然違うかも)。前作「オンリー・ゴッド」程の象徴性は無かったと思う。ある意味アトラクション映画だ。お話は軽い。しかし、まさにザ・レフン。楽しかった。(映画が全部こうなったら困るのだが)
画面の外に、映画館の暗闇(黒み)があることが前提の構図作りが面白い。僕はBlu-rayを借りてきて見たのだが、そのことに気がついて部屋の電気を消し部屋を真っ暗にして鑑賞した。
ネタバレ警報
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濃厚なメイクをして(サングラスも)いるのでちょっとわかりにくかった。特にラストシーンなんだけど、あれ、ジェシーの容姿をした新たな人物がいるのかしら?やっかいだな、と思ったら、普通に三魔女の一人で、それならシンプルな話だよなーと思いました。三角形の象徴性も面白いけど、これに意味があるとはわかりにくい。
メンタマペロリの人は鏡割りの人でしょうか。映画にも出ているけれどホントのトップモデルらしいですね。そらファニングちゃん負けるよね。