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野外彫刻とそうでないものとの境界線とは?

2021年09月13日 12時55分49秒 | 街角と道端のアート
 「街角と道端のアート」のカテゴリーもこれが574本目となりますが、野外彫刻をめぐる旅はまだまだ終わりません。
 そして、このカテゴリーの記事には、公共施設の壁面を飾っている絵画の紹介なども含んでいます。

 各種資料を見たり、実際に街を歩いて作品を探したりしているうちに、あらためて
「野外彫刻ってどこまでが入るんだろう」
ということが気になってきます。
 屋外に立っている立体物すべてが野外彫刻とはいえないでしょう。
 たとえば家屋や鳥居は彫刻ではないからです。

 
 そこで、野外彫刻に似ているがこのブログでは原則取り上げないであろう物体を、ここで整理してみることにしました。

 イ)学校の校庭などにある二宮金次郎の像

 ロ)こま犬

 ハ)墓石。関連で、石材店に置いてある石造りのアンパンマンなど

 ニ)庭園に置かれる白雪姫のこびとなど、ホームセンターや園芸用品店で売られているもの

 ホ)カトリック系幼稚園や学校に設置されているマリア像や浄土真宗系の寺に設置されている親鸞像など、宗教関連の定番

 ヘ)とくにデザインを考慮したわけではない石碑

 最後の碑については、文字を揮毫したのが書家である場合や、デザインしたのが彫刻家である場合に取り上げる意義があるかもしれません。
 実際、中井延也「井上靖文学碑」 旭川の野外彫刻(18) という記事もアップしています。
 しかし、一般的な碑は際限がなく、自然石をだいたいそのまま流用したものが多いため、アートとして見ることは難しそうです。

 イ)からホ)にかけては、どれを見てもだいたいおなじ形状で複製されたモノであり、とりたてて個性がないということが指摘できます。
 もし
「この二宮金次郎はユニークな形状をしている!」
というのがあれば取り上げますが(オホーツク管内訓子府町にある金次郎像はこちら)…。

(ちなみに、ここに挙げた画像は、オホーツク管内湧別町の閉校した小学校跡にあるものです)


 今後もこのシリーズは続きますが、この方針をとっていくことになりそうです。
 というわけで、しばらく中断していた「旭川の野外彫刻」を(43)から近く再開します。
 (44)の「風雪の群像」は、書くことが多すぎるため、後回しにして、(43)の次は(45)をアップする予定です。

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4 コメント

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Unknown (SH)
2021-09-13 20:36:35
ヤナイさん、こんにちは。
こちらの二宮像はどうでしょう(建物内にあるのはちょっと置いといて)。

https://blog.goo.ne.jp/hsssajp/e/6fdd91711e675bc8b321584d9053ff47

・いわゆる定型の二宮金次郎像ではない
・しかし、作者のいる彫刻ではない
・一点ものでもなさそう

なんだか微妙なラインのように思います。
SHさんこんにちは。 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2021-09-14 22:30:20
ありがとうございます。
結論から言うとこれは「アリ」です。いわゆる「二宮金次郎」ではないのですから。
これに類する、富山県の業者が請け負った肖像系胸像を、あまりおもしろくないんだよなあと思いつつも、すでにこのブログで何度も登場させていますし。

あと、木彫や石彫は1点モノですが、ブロンズは複数性が特徴といって良いのでは。
なんでも立体絵画として観る (風間虹樹)
2021-09-16 15:22:47
 お久しぶりです。その節はお世話になりました。
 わたしは、なんであれ、立体絵画(彫刻を含む)として観ています。眼に留めるかどうか、鑑賞するかどうかは、その展示物によります。
 わたしは、普通の[common=よく見かける、ありふれた]像は、取り立てて観ないという分類カテゴリーに、さっさと入れちゃいます。

 しかし例えば、道端に、おそらく犬が穴という鋳型を拡げたり閉じたりして、いくつかの螺旋状物体を造形した場合で、「おや、展示の仕方がオモロイ」とか、 「おお、ひねりの効いた色と形だ」と林縁に狸と思しきものが放出した ため糞の色の分布(したがって形が認識できる)が、一目瞭然として(わたしの感性との相互作用で)美的感興を引き起こすならば、取り上げるあるいは像記憶倉庫に収納するかもしれません。
風間さん、おひさしぶりです (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2021-09-17 08:46:27
ここでは、はじめまして。たしか北海道にはおられないんですよね。
風間さんは「立体絵画」とおっしゃるあたりがさすがに画家だな~と思いました。野外彫刻の97%には色がないので、やっぱり絵画とは見方が変わってきますよね。むしろ、看板のほうが立体絵画に近い感じがします。
「common」性が、じっくり見るかどうかの分岐点になるというのは、おっしゃるとおりです。

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