北海道美術ネット別館

アート、書道、写真などの展覧会情報や紹介、批評、日記。毎日更新しています

■川口巧海個展「夜の詩学」 (2013年10月23日~11月11日、札幌)=訂正あり

2013年11月04日 01時11分11秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 若手の銅版画家、川口巧海さんの個展。
 川口さんは、ギャラリー犬養では5月に個展を開いたばかり。故郷・後志管内寿都町での展覧会も含め、毎月のように展示をこなしているようです。

 今回の個展について、案内状に手短な解説がありました。

ノン・トクシックインタリオ(無毒性凹版)による銅版画と
木口木版画による黒の世界。御高覧頂ければ幸いです。


 冒頭の画像、右側の作品は「去年、会話は螺旋」。
 すごく整った作品だと思います。




 右側は、案内状に採用されていた「妄想夢想の断面」。
(4日、題名を訂正しました)
 左は「胡蝶の夢」。

 今回は14点が展示されています。
 以前に比べ、題材がコラージュ的というか、古い図像からの引用のようです。そのせいか、エルンストのコラージュを想起させますが、エルンストの場合は線刻の版画などが多いのに対し、川口さんの作品では、黒はあくまで黒く、古めかしい図像は、闇の中に溶け込んでいくように見えます。
 「古い絵はがきを探すのがすきです」
と川口さんは言っていました。

 個展の副題が「夜の詩学」。
 凹版、木口木版でつくる世界のひそやかさに、ぴったりのことばだと思います。
 こういう、夜のひそやかでしずかな世界をつくる版画家として、浜口陽三や駒井哲郎、長谷川潔らの名が挙げられますが、北海道では「夜の版画家」は意外と見当たりません(小林大さんがわりと近いかもしれない)。
 世間の流行とは関係のないところで、川口さんには、独自の美学をみがいていってほしいと思いました。

 この後、苫小牧と札幌で、書票マッチの版画グループ展があるそうです。小さな世界にいろいろな独自の世界が展開するのは、版画ならではの楽しみですね。(4日、訂正しました。重ね重ねすみません)


2013年10月23日(水)~11月11日(月)午後1時~10時30分、火曜休み ※「4日まで」の予定が1週間延長になりました
ギャラリー犬養(札幌市豊平区豊平3の1)



・上の地図を見ると、国道36号から、産婦人科とコインパーキングの間の細い道を通って行けそうに見えますが、途中に低い柵があります。菊水駅のほうから行ったほうが無難かもしれません。地下鉄東西線菊水駅2番出口から約550メートル、徒歩7分


関連サイト
LOOP EXHIBITION (2010)
版画三人展 (2009年8月)
道都大学中島ゼミ 版's SEVEN (2008年)
第6回学生STEP(2008年)

コメント (2)   トラックバック (2)   この記事についてブログを書く
« 11月3日(日)のつぶやき その2 | トップ | ■Six in October (2013年10月... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お忙しい中、ありがとうございます。 (川口巧海)
2013-11-04 08:24:09
掲載ありがとうございました。素敵な解説を書いて頂き大変嬉しく思います。長谷川、浜口、駒井という敬愛する版画家に少しでも近付けたのかな、と自信が付きました。今後はさらにより深く自分独自の美を探っていきたいです。


もしお時間ございましたら訂正をして頂きたいのですが、DM掲載作品の題名は「夢想の断面」です。
それから11月、12月のグループ展は書票ではなくマッチの展示ですので宜しくお願いします。

また会期が11月11日(月)に延期になりましたので、お手数ですが併せて掲載して頂ければ幸いです。

川口巧海
川口さん、すみません (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2013-11-04 11:17:36
ボケてました、申し訳ないです。
訂正しておきます。

作品をまた見る機会を楽しみにしています。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

関連するみんなの記事

2 トラックバック

川口巧海個展「夜の詩学」@札幌 (シリウス通信)
 道都大学内藤ゼミ出身の川口巧海さんの個展。ノン・トクシックインタリオ(無毒性凹版)による銅版画と木口木版画による黒の世界。気品ある静かな詩情が秀逸。詳細は会場HPの案 ...
■川口巧海個展「ヰタ・マキニカリス」 版画、コラージュ、オブジェ(2015年9月2日~14日、札幌) ( 北海道美術ネット別館)
   札幌の川口巧海さんはいま最も精力的に制作・発表活動をしている一人なのは間違いないだろう。  個展、グループ展をはじめ、全道展(川口さんは会友)や道版画協会まで含めると、ほとんど毎月どこかで作品を発表しているといっても過言ではないハイペースだ。  以...