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美幌町のせせらぎ公園・軟石アートロードにある大橋宏揮「犬」? と原田ミドー「ベンチ」 2021年12月4日その8

2022年01月13日 09時58分15秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 オホーツク管内美幌町の美富公園と柏ケ丘公園を歩いて野外彫刻巡りをしましたが、前項までに述べてきたとおりほぼ徒労に終わり、次に足を向けたのが「せせらぎ公園」です。

 筆者は2013年にもこの公園を散策していますが、野外彫刻らしきものは見つけることができませんでした。
 ところが「せせらぎ公園」でネット検索すると
「上杉晃央のまちぶら日記」http://blog-uesugi.jugem.jp/?eid=649
というブログがヒットし、そこには次のような文があったのです。

 児童遊具のそばに米国人彫刻家ロベルト・ベッシンさんの作品が設置されているので紹介します。平成16年の夏に「子供のための美幌国際芸術祭」の事業の一つとして、ベッシンさんの公開彫刻制作や親子彫刻教室が行われ、その縁でこの公園に作品が設置されました。旭小学校にも設置されています。動物が主題の彫刻で、軟石で制作されているのでとても優しく見えますね。


 2014年の記事です。
 どうやら、2013年の筆者は探し方が悪かったようです。
 しかも、ここに掲載されている画像は「北海道デジタル彫刻美術館」で、美幌町の「美富自然公園」にあると記されているものと同じ作品にみえます。

 ただ、先回りしていうと、上杉町議の文章自体は間違っていないのですが、ブログに載っている4枚の画像は、いずれもベッシンさんの作品ではありません。


 せせらぎ公園にある軟石の彫刻は、1996~2004年に開かれた「子どものための美幌国際芸術祭」の一環で、98~2000年に公開制作され、町に寄贈されたものです。
 当時はまだ「ビエンナーレ」「国際芸術祭」という名称がアート業界に定着する前なので、札幌国際芸術祭のようなものを想像するとちょっと異なるように思います。
  
 プログラムは音楽演奏会がメインのようですが、彫刻の子ども向け教室や、滞在制作なども行われたようです。
 しかも、いずれも「軟石」を素材にしているのが風変わりです。
 石彫というと、大理石などが多く用いられ、軟石というのはあまり聞いたことがありません。


 現地の看板によると、冒頭画像は「犬」(1999年、美幌軟石)。
 作者名は記されていません。
 北海道デジタル彫刻美術館には、なぜか「ゴリラと狼」となっています。



 北海道新聞1998年8月9日の道北面には

「触れてみて“石の動物”
 彫刻家ベッシンさんら作製
 美幌軟石使い公園に設置」

という記事が載っており、そこに

<米国人工芸家ロベルト・フリオ・ベッシンさん(42)と函館の彫刻家・大橋宏揮さん(31)が、一週間かけて公開制作したイルカと犬の石像の二体がこのほど、網走管内美幌町青葉の「せせらぎ公園」に設置された>

とあります。
 素材は美幌軟石とのことです。

 ただ、筆者の目にはどうしても「犬」に見えないんですよ(ゴリラと狼には、もっと見えませんが)。
 すこし苔むしていますが、どうも軟石らしくもない。

 上の画像で分かりますが、「犬」の手前(右側)の地面に、草が生えていない一角があります。
 ひょっとしたらそこにあった作品が所在不明になってしまったのではないか、という推測も成り立ちうるのです。もちろん、そうではないことを祈りますが。

 なお、上の画像で、木の枠にサケの像がくっついていますが、これは軟石で造られています。
 ただ、看板の地図には、サケについて書かれていませんし、どうやら彫刻作品として認知されていないようで、残念です。




 看板の地図に「ベンチ」と書かれている作品です。
 地図になければ、見過ごしてしまいそうなほど、苔が生えて、自然の中にとけ込んでいます。

 作者名はなく「1999年(美幌軟石)」とあるだけですが、同年8月27日の北海道新聞網走・美幌面に

「美幌のせせらぎ公園 動物石像が登場 国際芸術祭作品寄贈受け」

という記事があり、そこに

原田さんの作品は、エゾオオカミの夫婦二匹の表情を彫り込んだ石像と、掘り出したままの軟石の形を生かしたいすの二点。

 
とあります。
 江別の彫刻家原田ミドーさんの作のようです。




 なお、ベッシンさんの作など他の、もう少し認知されている作品については、次項以降で順次紹介していきます。


過去の関連記事へのリンク
美幌・せせらぎ公園で(2013)
美幌・せせらぎ公園 オホーツク小さな旅(64) (2013)




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