北海道美術ネット別館

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第14回北海道二紀展(8月12日まで)

2006年08月11日 20時32分12秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 戦後、二科が3分裂して発足した全国公募展。遠藤彰子らのスター画家を擁する有力公募展で、道内関係者も多いです。ただ、道内には、永野さんと伊藤さんという委員2人と、同人数人がいますが、委員と同人の間にある「会員」という階梯には、1人もいません。
 
 作品は次のとおり。
秋山久美子(札幌)「sora」(F100)
阿部正子(同)「遥遊」(F100)
伊藤光悦(北広島)「NOAH」(F150)
居林洋子(滝川)「かたらい」(S100)
梅原賢伸(留萌管内羽幌町)「NEXT」(F100)
 梅原さんは、道展で見るかぎりは、いつも2人の男の子をモティーフに、リアリズムの技法で描いています。せっかくの高い技量を、家族アルバムみたいな絵に使っているのは、もったいない気がしないでもないのですが、今回は、むりに構成したところがなく、野球のベンチでの2人を、すなおな構図でとらえているところに好感が持てました。

浦隆一(砂川)「誕生日」(S100)
 いつもながら、ピンクなどの蛍光色を用いて、漫画チックなデフォルメをされた子どもたちの絵を描いています。中央のケーキは一部が切り取られていますが、それはどこに行ったのでしょうか。もう食べちゃったのかな。出席者のひとりがカップラーメンを食べているところが、なんとも皮肉っぽい。

大嶋美樹絵(札幌)「刻の裏庭~Hidden Garden~」(F130)
 大嶋さんの絵は、迷宮のような構成が魅力。この作品も、庭のなかに都市があったり、手前の展望台のようなところが不自然に小さかったり、あえて大小を違えているところがおもしろいです。

大沼清(十勝管内本別町)「刻・漂泊」(F100)
小笠原洋子(帯広)「方舟は視た」(S100)
長内さゆみ(北斗)「枯葉」(F130)
 睡蓮ではなく、落ち葉の絵です。あいかわらずリアルですが、睡蓮ほど写真的ではないような気がします。画風の転換、ではなさそうですが。

河田隆子(北広島)「’06卓上」(F120)
久津間律子(江別)「刻刻」(S100)
高鶴悦子(滝川)「予感」(F100)
斉藤百合子(深川)「結婚なんてしたくない(’05)」(S100)
高橋宗彦(札幌)「佇む日I」(F130)
田之島篤子(十勝管内音更町)「積」(F100)
長坂栄子(恵庭)「初秋」(F100)
奈良昌美(千歳)「オホーツクシリーズ 早春の陽」(S100)
鳴海康弘(小樽)「無題 I」(S100)
埴原悦子(札幌)「光が5月の風に乗って」(F100)
廣岡紀子(同)「回想 カサレスの丘」(S100)
藤本稔(網走)「06~15」(F120)
松井多恵子(札幌)「サイエンス考(2006)」(S100)

神谷ふじ子(同)「吉野ヶ里」(88×50×40センチ)
永野光一(江別)「眼の時」(60×30×10センチ)
 巨大な碁石のような、すっきりしたフォルムです。

8月7日(月)-12日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A

■2003年の北海道二紀展(画像なし)


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