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■佐々木仁美個展 (2014年7月14~21日、札幌)

2014年07月20日 23時23分23秒 | 展覧会の紹介-彫刻、立体

 札幌出身で、富山県高岡の短大で金属造形を学んだ後、札幌の共同アトリエ Bee-hive を拠点に創作活動を続けている佐々木仁美さん。
 個展は、2011年にギャラリーたぴお(札幌)で開いて以来、2度目となります。
 今回は、ギャラリー粋ふようが主催している「粋ふようアート展」で佐々木さんが入選し、その特典として個展を開催しました。

 鋳金で制作しており、素材はいずれもブロンズ。
 ブロンズというと、野外彫刻の人物像などを思い出す人も多いでしょうが、これだけさまざまな色合いや質感が表現できるとは、驚かされました。

 冒頭の画像は、会場風景。
 右側の曲線主体の、金色に光る作品は「変わらない空気」。
 表面をみがいているので、まわりの風景が映り込みます。

 手前の台に置かれている3点組は「闇の棲家」。
 それぞれ薄緑、水色、銅色で、形状がユーモラス。表面には穴がいくつもあいていますが、のぞき込んでも何も見えません。おもては一見楽しそうでも、内側は闇に包まれている…というふうに筆者は受け取りましたが、いろんな見方ができそうな作品です。




 佐々木さんがいちばん気に入っているという「帰る場所」。
 緑青色の九面体が11個、台の上に並んでいます。台には固定されてはいませんが、動かないように木片が取りつけられています。
 佐々木さんは社宅住まいが長く、おなじかたちの家が並んでいるところで生活していたそうです。「それでも、だれにでも、帰る場所がある」という思いが、作品にはこめられています。

 ふつうの三角屋根と、ちょっと違うところが、いいのかもしれませんね。




 こちらは筆者のお気に入り、「水のありか」。
 てっぺんがすこしくぼんでいて、水がたまるような形状をしています。
 ずっしりとした存在感は、まるで陶器の名品を見ているかのよう。表面の微妙な色合いも、まるで窯変のようです。
 この「景色」とでも呼びたくなる表面の味わい深い凹凸は、蜜蝋などを使って形成しているのだそうです。




 「日常」。
 この、あおむけになった女性が背中をそらして空中に浮かんでいる、というタイプの作品が、佐々木さんにはいくつかあります。


 「隠れ家」。
 この作品は、屋根の部分を外して、内部を見ることができます。
 ブロンズの意外な重さが体感できます。

 上のはしごは、以前のある作品を分解した部分で、名前はないそうです。


 上部の壁にならんだ6個の正方形は、新作の「カラフルな季節」。
 タイトルの通り、色もマチエールもさまざまな作品です。

 その下にある抽象的な、線が密集したような形の作品は「空への憧れ」。
 周辺に置かれたまるっこい立体は「しあわせのかたち」。

 ほかに「遠い春」「奈良鹿さん」「遠い夢の中」「春を待つ」「空の種 大地の種」。

 ひとりの作家の手になるとは思えないほどバラエティーに富んだ作品が集まっていました。
 また、実際のサイズよりも大きく感じられる存在感も魅力だと思います。
 水曜の夜はLEDキャンドルの照明による、粋ふようとしては珍しい、8時までの延長展示を行ったそうで、これは見たかったなあ。


2014年7月14日(月)~21日(月)午前10時30分~午後6時(16日~午後8時、最終日~午後5時)
ギャラリー粋ふよう(東区北25東1)

アトリエBee hive展 2014
第2回 粋ふようアート展 (2013)

□アトリエBee-hive のページ http://www.atelier-beehive.com/hitomisasaki/


・中央バス「北26条東1丁目」から約170メートル、徒歩3分(札幌ターミナル、北5西1などから「02屯田線 屯田6の12行き」「22 あいの里篠路線 あいの里4の1行き」「34 35 36 篠路駅前団地線 篠路10の4行き」「39 ひまわり団地線 あいの里4の1行き」に乗車
・中央バス「北24条西2丁目」から約500メートル、徒歩7分(札幌ターミナル、北5西1などから「09 新琴似線 中央バス自動車学校行き」「14 花川南団地線 石狩庁舎前行き」「16 花畔ばんなぐろ団地線 石狩庁舎前行き」に乗車。帰路(上り)は「北26東1丁目」から乗れます

・地下鉄南北線「北24条」駅から約800メートル、徒歩10分



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