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7月30日、東川町フォト・フェスタをのぞいてきた

2006年07月31日 21時51分25秒 | 展覧会の紹介-写真
 「写真の町」上川管内東川町に「東川町フォト・フェスタ2006」へ行ってきました。4年ぶりです。でも、いろいろ個人的には反省点があるというか。もうちょっと事前に日程とかしらべてから行くんだったと思います。
 冒頭に載せた写真は、旭川の駅前から東川へと行く旭川電気軌道のバスです。
 駅から見て右側にあるアサヒビルの前の5番乗り場が始発です。
 前回も書きましたが、このバスは毎時0分の出発です。
 わかりやすいのですが、札幌からの特急列車は毎時0分と20分の到着ですから、はなはだ接続が悪いです。
 「道草館前」で下車。520円。

 メーン会場の文化センター附近は「どんとこいまつり」がひらかれていて、たいへんなにぎわいです。
 とくにフリーマーケットが多い。
 東川のお祭りは、フォトフェスタに日程が重なったり、重ならなかったりするようで、年によっては、会場周辺が静まり返っていることもあります。
      
 郷土館周辺に、野外の写真展示がいくつか。
 かつて、風間健介さんがテントをはっていた、郷土館前の一角には、東川町にあった水力発電所を記念する石の低い門ができていました。
 その門に懸かっていたモノクロ写真がよかったです。
 額装で19枚。それぞれ「Forest」などの題が印字されていて、曇天の街角、放置されたような工事現場、草むらなど、さびしげな風景ばかりが写っています。
 透明なフィルムのようなものにプリントし、2、3枚を重ねたようなのもありました。
 ただ、名前の表示がありません。

 下の写真は、郷土館前にあった、福山楡青さんという方の「擬態する風景」。
 骸骨、マクドナルドなど、ふつうの風景写真にはうつらないようなものが、フレームインしています。
      
 郷土館のとなり、メイン会場の文化センター前には、さらに多くの屋外展示がありました。これは4年前にはなかった光景です。
 道内の学生さんたちの写真のようです。
 浅野久男さんも協力している「北海道写真月間」のひとつなのでしょう。 
      
 このなかでは、札幌学院大の武田健司さん「DROP」がきれいだなーと思いました。
 あと、裸の男が走る姿をモノクロでとらえた、南阿沙美さんの「寝床は必要である」。おもしろい。

 もうひとつ、やはり「北海道写真月間」のひとつとして、文化センター前で展開していたのが、「PHOTO FOREST」。
 白樺の木と、モノクロの風景写真が、とてもマッチしています。
 足立成亮さん山口貴司さん、山岸せいじさん、橋本典益さんが出品。
      

      

 東川の話は、まだつづきます。つづきは→■

□フォトフェスタのホームページ「空飛写助」

■北海道美術ネットの2002年の東川フォト・フェスタ

■浅野さんによる、2004年の東川リポート

(8月1日一部修正)


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4 コメント

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あれ、いらしたんですか (sue)
2006-07-31 23:27:18
私も昨日日帰りで行ってきました。郷土館前の、以前東組が陣取っていたスペースは再整備されて感じが変わっていましたね。発展的に解消して今の野外展になっているのかなと思っています。そういえば街中もかなり変わった印象。こぎれいになったかな。フォトフェスタ自体は相変わらずといったところですが、長野さんのお姿が見当たらなかったのがやや残念。インディペンデント展は出展数が減ったようです。今年の東川賞、海外作家賞のケタキ・シェスさん以外の鈴木理策さん、安楽寺えみさん、綿谷修さんはともに1963年生まれ。そう思ってみてみると、それぞれの歩んできた道は違うけれど、どこか通じるものがあるようにも見えてくるように思えるのが不思議なところです。でもそれは気のせいではないようです。今回で見に来るのは7回目ですが、なぜか毎回受賞者の作品になにか通じるものを感じてしまうのはおそらく選者の意思が働いているせいではないかと思っています。安楽寺さんの身体性が濃厚なコンストラクテッドフォト、綿谷さんのスナップする、都市にうごめき、たたずむ(たぶん彼の好きな)人々のすがた、鈴木さんの歩みにつれてごくあたりまえのように目に入ってくるかのような、でもセザンヌも愛した南フランスの乾いた山野の光景、いずれも気がつくと吸い込まれているような作品世界でした。受賞者を囲んでのトークショーはいつもながら素晴らしく、質は高いながら身近な写真論に接することが出来ました。せっかくの機会なのに参加者が減ってもったいないなあ。私は来年も楽しみにしています。
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Unknown (asano)
2006-08-01 00:18:04
あれれいらしてたんですね!

すっかり裏方になってしまいまして自慢の電動ポケバイであちこち駆け回っていてお会いできなくって残念でした。



sveさんがおっしられるように今年は63年生まれの方ばかり、実は浅野もドンパですが、焼肉の手配とかビールを冷やすのに忙しいのが少し残念です



今年はトークショー・インディペンデンス展に参加される方が少なかったのが残念でしたが来年はたくさんの方とお会いできれば良いですね。









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解説です (あさの)
2006-08-01 00:32:20
AZUMA組のテントがあったところにできたのは

江卸の発電所の水路に使われていた石で作られたモニュメントです。

前に忠別ダムの作品展を開かれた東川町在住の写真家奥田實さんが「あの石が何だか、誰が運んだかわかるよね」と教えてくれました。そこに展示していたのは京都から来られた写真家人見将さんの作品です。

人見さんは土曜日の夜にメキシコの写真史のレクチャー・スライドショーを文化ギャラリー前のPHOTO FORESTで企画してくれました。風鈴の音が響く中で

大変興味深い話を聞くことが出来ました。



裸の男の人が走る作品は原さんではなく南阿沙美さんです、9/21-26の予定で高円寺のギャルリー・ジュイエというところで「あとは知らない」という作品展を開催されるそうです。



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行ってました (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-08-01 05:42:06
sueさん、asanoさん、コメントありがとうございます。

ご指摘いただいたところは直しました。



石のモニュメントのところにあった写真は人見さんという方のものなんですね。



トークショーの参加者が少なかったのは、筆者も、あれれ、と思いました。

そのことなどは、つぎのエントリで触れたいと思います。
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