北海道美術ネット別館

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■カワシマトモエ個展 イツデモソラ (~7月31日、札幌)

2011年08月07日 19時40分38秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
承前)

 札幌編の最後。
 遅くなりました。

 モエレ沼から環状通東駅まで、会場で偶然会った(なんだか、やたらと会うんだが)大井さんに車で送ってもらった。ありがとうございました。


 さて。

 アップが遅れた言い訳をすると、カワシマさんの感性はなかなかユニークで、筆者は90年代のころから、彼女の作品が、たとえば落合多武とかペティボン、奈良といった同時代の画家たちが持っている「なにか」と相通じるものがあるという直感を抱いてきているのだが、それがなにか、今に至るまできちんとつかみきれておらず、いろいろ考えたりしていたら、こんな時期になってしまった。

 言い訳ですね、すみません。

 で、カワシマさんはこの1、2年ほど、羊をテーマに制作している。

 表側がヒツジのかたちをした立体。
 裏側には、街の空や、母子の後ろ姿など、日常的な光景が描かれている。

  


 なので、会場では、羊は目の高さにしつらえられた小さな台の上に置かれ、壁には鏡が貼ってあって、羊の裏側の絵を見ることができるようになっている。
 これは、写真で見ても、雰囲気はちょっとつかみづらいかもしれない。
 この羊が7匹、ならんでいた。
 表面の(羊側)の色が左から右にかけて変化しているのは、ビッグバンをあらわしているらしい。

 カワシマさんは、あるとき、円山動物園で羊を見ていたとき、その目に宇宙を感じたという。
 といっても、アヤシイ話ではなくて、ミクロの細胞や原子の中が宇宙だったら…とか、あるいは、わたしたちの大宇宙がじつはなにかの原子1個なんじゃないかとか、そういう、最大限のマクロと、最小限のミクロが結びつく想像は、誰しもが一度はやってみるものだと思うのだ。
(うまく書けなくてごめんなさい)

 たしかに、けものの目って黒い部分が多いから、じっと見ていると、そこに神秘的なものが漂っているように感じられる。




 傘を差してあるく3人の姿が、なんだかとてもよい。
 空の絵も、この絵も、カワシマさんが東日本大震災の報道に触れて、日常のささやかな幸せのたいせつさをあらためて感じ取り、そして、そういうあたりまえの幸せが早く被災地に戻ってくるようにという願いをこめて、筆を走らせていたのではないかと思う。






 2階は、青空と雲の絵が描かれたクッションが円形の台を取り囲むように置かれていた。
 見に来た人は、腰を下ろし、台の上に載った6点の小さな箱を手に取って眺めるという趣向。
 その6点は、小さなとびらがついていて、それを開いて中を見るのだ。

 壁に小さく但し書き。

雲のクッションに座り
静かに空を見おろしてください。

箱を手に取り、そっと扉を開いてください。
そしてまた閉めてください。


 なんだか、やさしくて、静かで、とってもいい個展でした。 



2011年7月13日(水)~31日(日)正午~午後7時(最終日~5時)、月曜休み
ギャラリーミヤシタ(札幌市中央区南5西20 地図D

http://tkraindropamekaba.jimdo.com/

果実のある部屋(2008年)
カワシマトモエ展(2007年)
=以上画像なし
カワシマトモエの絵「まるい実」(2007年)
クリスマステン(2000年)=12月20日の項




・地下鉄東西線「西18丁目」駅1番出口から700メートル、徒歩9分
・市電「西線6条」から850メートル、徒歩11分
・ジェイアール北海道バス「南3西20」から340メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス「南3西25」から550メートル、徒歩7分
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