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喜楽亭から豊田駅前へ あいちトリエンナーレ:2019年秋の旅(63)

2019年12月14日 18時29分35秒 | 道外の国際芸術祭
(承前)

 「旅館アポリア」についてはまだ書きたいこともあるが、会場があまり広くないので、会期末にはかなり窮屈な思いをしたり、入るまでに待たされた人も多いのではないかと思う。ただ、この会場あっての作品であり、たとえば美術館の一角であれば、特攻隊の場面などはリアリティを失ってしまうことだろう。
 とはいえ、京都学派が日本独自の哲学について語ったテキストの字幕が、プロペラの回る様子とともにエンエンと流れる様子を見る「三ノ間」は、前列の人が座り後列の人が立って鑑賞するともう前後に全くスペースの余裕がないありさまで、ここで全編の鑑賞を断念する人が少なからずいた(というか、半分以上が脱落していた)。

 そんな中で、おおむね筆者と同じ時間帯に訪れて、熱心な様子で画面を見ている金髪の男性がいた。

 見終わった直後に、筆者はこうツイートした。

津田さんによく似た人がホー・ツーニェンの会場にいるんだが。


https://twitter.com/akira_yanai/status/1177082777067327488

 そうしたら、芸術監督からまさかのリプが来た。




 気持ちとしては
「津田さん、お疲れさまです」
と労をねぎらい、短時間でもインタビューしたいぐらいの気持ちだった。
 とはいえ薄暗い会場で、どこの馬の骨ともわからない老人から話しかけられても、驚かれるだけだろう(それに、まちがいなく本人だという確信もなかった)。
 ちょうどこのときは、文化庁からあいちトリエンナーレ2019に対する補助金の全額不交付が伝えられたばかりというタイミングだった。
 そういうときに、まさに日本の言論と表現活動が、体制寄りに、戦争遂行へとすり寄っていく時代に迫る作品を、じっと見続ける津田さんの心境はいかばかりか。
 筆者だってはらわたが煮えくりかえっていたのだから、津田さんの胸の内はおそらくちゃぶ台をひっくり返したいぐらい不愉快であったろうと思う。それを推し量ると、なんだか言葉にならないものが、筆者の心のうちにわき起こってくるのだった。

(ちなみに、NHKの第1報を、津田さんはこの日の午前3時19分にツイートしており、それを筆者が5時55分にリツイートしている



 当ブログ始まって以来の大長編になっている今回のシリーズでも、リボーン・アートフェスティバルで吉増剛造さんに会ったことと並ぶ、個人的に印象深いエピソードについて記した。



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