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■水彩 高松秀人展(2024年5月1~30日、深川)―5月24日に訪れたギャラリーは7カ所(5)

2024年05月28日 10時15分00秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(承前(3)はこちら)

 会期が残り少ないので、シリーズの(4)より先に、こちらの(5)を先にアップします。

 深川駅前にあり意欲的な絵画展を次々に企画しているアートホール東洲館で、案内ポストカードを見て「Cafe & Lunch ガーディ」にやって来ました。
 納内と深川のメインルートである道道沿いにあり、明るい色の建物なので、すぐに分かりました。
 札幌・深川から旭川の方を向いて左サイドです。

 高松さんは、上川管内東神楽町在住だったと思います。
 道展水彩部と、旭川・道北の団体公募展である新ロマン派展の会員です。

 単なる「写真そっくり」の写実とは一線を画した風景描写には、道展でいつも感服していました。
 ほかには「具象の新世紀展」に招かれていたのを見たぐらいで、個展を見たことはこれまで記憶にありません。
 
 会場で目を引いたのが、F80号の大きな絵を横に3枚つなげて展示していたコーナーで、左から順に
「残された家達の穏やかな一日」
「残された家」
「残された家」
と題されていました。
 風雪に耐えて立つ海岸沿いの古い家がモチーフです。
 廃屋のようですが、人が住んでいるかもしれません。
 直線を強調した鋭い筆勢の絵からは、北国の厳しい風土が伝わってきます。

 今回初めて気がついたのは、影になっている部分の雪に、ピンクや水色などが差し色のように配されていること。
 厳しさを強調するような画面からは意外な感じがしますが、鉛色の海と白い雪原が覆っているモノトーンの単調さから画面を救う、なかなかの工夫だといたく感心しました。
 
 
 他の出品作は次の通り。
月夜

踏切の見える処
初春
葡萄と花
いわし
マルメロと花
マルメロとグラス


 深川市納内町は、1963年に深川町を含む4町村で合併する前は、納内村という独立した村で、納内駅には一部の急行列車も止まっていました。
 近年は人口減が進み、駅前周辺も空き地が目立ちます。
 そんな地域にも画廊喫茶があって、毎月展示を組んでいるのはすごいなあと思います。大げさに言えば文化の底力を感じます。

 このお店は、鉄板ハンバーグなどランチも手頃な値段でおいしそうなので、また機会があれば訪れたいです。


2024年5月1日(水)~30日(木)午前10時30分~午後6時(最終日~3時)、日曜と4、6日休み
Cafe & Lunch Gardy(深川市納内町グリーンタウン2-55)



・JR納内駅から約700メートル、徒歩9分
・空知中央バスの深旭線で「納内団地」で降車、約50メートル、徒歩1分

・都市間高速バス「高速あさひかわ号」「高速なよろ号」の「高速納内」から約2.7キロ、徒歩37分

(この項続く) 

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