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苫小牧へ(2) ■「縄文≒現代」展 2023年9月2日

2023年09月03日 21時02分38秒 | つれづれ日録
(承前)

 筆者が乗った道南バスは「14」系統で、それは正しかったのですが、反対方向の便だったのです。

 バスは右折してどんどん東へ向かっていくので、仕方なく「東高前」で降りました。
 スマートフォンの地図アプリで見ると「たなかのぴざや」まで2.3キロ。
 歩けない距離ではありません。

 片側3車線の幹線道路。
 右手には平地林が続き、左手には王子製紙の貯木場があるらしくやはり緑地です。
 当然ながら人通りはほとんどありません。
 右手の林は、「清水町」ということですが、地図帳によっては巨大な空白地になっていて、いぶかしく思った筆者は苫小牧の人に、何があるのか尋ねたことがあります。
「何もないんだよ」
というのが答えでした。
 苫小牧駅から歩いて10分ほどのところに「何もない」広大な土地があると言われても、にわかには信じられません。
 
 しかし、実際にその横を歩いてみると、林や原野があるばかりなのでした。
 なぜこんな駅の近くが未利用地になっているのでしょう。悪いことではないですが…。

 何もない土地は、山手町に入ると突然終わり、道路の両サイドを住宅や商店が占めるようになります。といっても、営業していないお店もあります。
 さらに歩いて、ようやく「たなかのぴざや」に到着。
 併設のギャラリーはとても小さな会場で、苫小牧在住の裕樹さんの球体関節人形展が開かれていました。
 そこには苫小牧のジュエリー作家Mさんがいらして、小樽詩話会のチラシを渡してくれ、タクシーをよんでくださいました。
 ピザ屋のほうは、店主がワンオペで、作るほうで一生懸命で、もう生地もないということから、何も食べずに出てきました。



 「たなかのぴざや」から苫小牧市美術博物館までタクシーで1500円余りでした。

 同館で9月3日まで開かれていた「縄文≒現代」展を見ました(夜間開館中でした)。
 展示室でFさんに合いました。
 展覧会は、縄文時代の土器や土偶と、戦後の岡本太郎や立石太河亜、工藤哲己、荒川修作らを分け隔てせずに同じ部屋に並べる劃期的なもの。これまで高山修作や中村宏などはおそらく「日本的シュルレアリスム」、木内克や掛井五郎は人物彫刻、山口長男は戦後の抽象絵画…などというふうに分類されてきたのでしょうが、「縄文」という概念で串刺しにすると、違ったイメージが浮かび上がってくるのが本当におもしろかったです。

 大島慶太郎・中庭展示を見ていて、ふと気になって最寄りの「出光カルチャーパーク」バス停の位置をスマホで確認していたところ、札幌行きの都市間高速バスが3分後に来ることがわかりました。
 次のバスは1時間後です。
 そうなると、もう帰ることしか頭にありません。
 バス停まで走って、高速とまこまい号に乗ることができました。



 大谷地駅で高速バスを降り、市内バスに乗り換えて帰宅。


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