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書家の辻井京雲さん死去

2019年05月20日 13時37分53秒 | 新聞などのニュースから
 2019年5月20日の北海道新聞に、札幌在住の書家で、漢字と近代詩文の両分野で活躍した辻井京雲つじ い けいうんさんの死亡記事が載っていました。
 以下、引用します。

 辻井 京雲さん(つじい・けいうん=書家、北海道書道展理事長、道教大名誉教授、本名義昭=よしあき)19日午前5時15分、病気のため死去、74歳。空知管内雨竜町出身。(中略)

 故金子鴎(鷗)亭さんに師事、近代詩文などの書家として活躍した。81年に創玄展最高賞、同年、道書道展大賞を受賞。94年には、ロンドンで書道展を開催した。03年に札幌芸術賞、17年に道文化賞。書道研究グループ「書圏」の代表。


 なお、毎日新聞には、毎日書道会評議員、第71回毎日書道展北海道展実行委員長、日展会友であること、病名が膵臓すいぞうがんであることが掲載されています。


 筆者が最後にお目にかかったのは一昨年2月の、道新ぎゃらりーでの小品展でした。
 そのときは大変にお元気でしたので、同年秋の北海道文化賞の授賞式を、病気を理由に欠席したときも、あまり深刻に考えておらず、けさ新聞を開いて驚きました。

 先ごろ開かれた北海道書道展でも、肩の力の抜けた、それでいて新鮮味のある近代詩文書を発表していました。まるでマッチ棒でひっかいたような細めの直線で書いており、その展覧会で筆者が最も注目した作品の一つです。

 辻井さんはとにかく作風の幅の広い方でした。
 近代詩文は、ロンドンで発表した鶴の文字のように叙情性・絵画性を表現したものから、草野心平に題材を得た作品のように力強さと直線性で押して行くものまで、多彩でした。そこには、大学人としての教養の深さ・広さと、書風にもご本人の性格にも絶妙のバランスがあったと思います。
 道教大で長く教壇に立ったことから、書道王国といわれる北海道で多くの後進を育てました。


 70代後半から90代で活躍している書家も大勢いる中で、この訃報は残念でなりません。
 ご冥福をお祈りします。


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