市立小樽美術館では毎年のように小樽ゆかりの美術家の回顧展をひらいていて、それは裏返していうと、この人口15万人ほどのさほど大きくもないマチがいかに多くの作家を生んできたかということのあわわれなのだが、ことしからは、小樽在住の現役美術家を2人ずつ取り上げていくという。その第1弾が、小川清さんと鈴木吾郎さんだ。
小川さんは、1934年小樽生まれ。道展会員、一水会会員(現在は退会)のキャリアを持つ、ベテランの風景画家である。
その画風は、茶系の使用が目立つというほかは、とりたてて奇をてらったところのない、ごくオーソドックスなものだ。
また、転機といえるほどの、画風の変遷などもない。
それが持ち味だからこそ、地元の雑誌の表紙などを、長年にわたって担当してきたのだろう。
けっして美術の最先端にいるのではないが、そのマチの人に慕われ、大衆的な人気を得る画家もいるのだ。
ただ、気に入らないモティーフは絵の中から消すこともあるというから、やはり風景には一家言あるのだろう。今回の出品作にも、あたらしくなってからの運河を描いた絵は1点もなかった。あれほど多くの人が画題にしているのに、さすがに、観光客のものではない、地元民ならではの視線というか、気概のようなものを持っているのだろうと思う。
7月29日(土)-9月18日(月)
市立小樽美術館(色内1)
一般400円、高校生・市内高齢者200円、小中学生以下無料(料金は、鈴木吾郎展と共通)
□小川清ギャラリー
小川さんは、1934年小樽生まれ。道展会員、一水会会員(現在は退会)のキャリアを持つ、ベテランの風景画家である。
その画風は、茶系の使用が目立つというほかは、とりたてて奇をてらったところのない、ごくオーソドックスなものだ。
また、転機といえるほどの、画風の変遷などもない。
それが持ち味だからこそ、地元の雑誌の表紙などを、長年にわたって担当してきたのだろう。
けっして美術の最先端にいるのではないが、そのマチの人に慕われ、大衆的な人気を得る画家もいるのだ。
ただ、気に入らないモティーフは絵の中から消すこともあるというから、やはり風景には一家言あるのだろう。今回の出品作にも、あたらしくなってからの運河を描いた絵は1点もなかった。あれほど多くの人が画題にしているのに、さすがに、観光客のものではない、地元民ならではの視線というか、気概のようなものを持っているのだろうと思う。
7月29日(土)-9月18日(月)
市立小樽美術館(色内1)
一般400円、高校生・市内高齢者200円、小中学生以下無料(料金は、鈴木吾郎展と共通)
□小川清ギャラリー