バロックな話

バロック音楽/バッハとチェンバロ演奏、あるいは音楽のいびつな雑感

チェンバロデビュー

2007年03月06日 | チェンバロ

 先日、発表会で初めてチェンバロを弾いた。大勢(70~80人)の人前で独奏するのは初めてになる。弾いたのはバッハのフーガの技法から、コントラプンクトゥス1番。

 リハーサルのとき、一緒に出演する皆さんの演奏に圧倒され、また用意された楽器のタッチがあまりにも軽くて弾きこなせるか不安になったり、本番直前にはかなり緊張した。この発表会に出る決心をしたことを後悔した。しかし本番になって以外と素直に開き直れた。

 チェンバロの美しい音色に加え、ホールの残響も心地よく、音に包まれる様な素晴らしい環境で弾けるなんて、なんて幸せ者なんだろう。こう考えて、自然とリラックスしてきて素直に楽器に向かうことが出来た感じがする。

 曲の中間部あたりでミスタッチをして崩れそうになったが、譜面をじっくりと見ながら冷静を保つように心がけた。譜面が自分を助けてくれたのだ。我ながら凄い集中力だった。こんなに曲に集中して弾いたことはなかったかも知れない。何とかボロボロになる寸前で立て直すことができた。

 弾き終わった後、何とも言えない幸福感が満ちた。聞きに来てくれた知人から「良い曲だね」と言われてとても嬉しかった。素晴らしい経験をした。


3 コメント

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お久しぶりで~す!おめでとうございます、大成功... (ばっはの風景)
2007-03-07 17:23:08
お久しぶりで~す!おめでとうございます、大成功だったようで良かったですね。お聴きしたかったです。ぜひ、次回は聴きに行きたいと思います。

適度な緊張感も良い演奏につながりますよね、ホールの響きなどの感想を読むと、かなりマッチしていたんですね。どうぞこれからもご研鑽を積まれ、素晴らしいチェンバロ奏者になってくださいね。私はやっと義母のことが一段落したので、来週からまたオルガンのレッスンに励みたいと思ってます。
おめでとうございます。 (ゆうパパ)
2007-03-07 22:54:03
おめでとうございます。
人前で弾くって・・地獄の閻魔様の前での謎解きのような、ハイ駄目、あんたはこちら(?)・・・を克服したぶっちさんにスタンディンク・オヴェーション!ほんとに、よかったですね!
わたしは何度挫折と恥辱を舐めたことか・・・とほほ。
「一寸先は闇」がこの世界の掟。1日でも練習をサボれば下手になったのが聴衆にバレると言ったのはホロビッツでしたか。
これからもお互いがんばりましょうね。
では、また
バッハの風景さん、ゆうぱぱさん、コメントありが... (ぶっち)
2007-03-08 20:15:21
バッハの風景さん、ゆうぱぱさん、コメントありがとうございます。

社会人になってから鍵盤楽器を始めた私なので、演奏内容はいつまで経っても自己満足の範囲を脱せられないというのが正直なところです。でも、自ら音楽を演奏する楽しみを少しでも感じられればと思い楽器に向かっています。次回は一年後だと思いますが、気力と体力が続くかなぁ。。。仕事も趣味も両立して頑張らねばっ。。。

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