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島原道路(瑞穂吾妻バイパス区間)は3年延期の2028年度に完成予定

関連ブログ記事・・・2024/4/9付「2024年度の九州内幹線道路の整備内容について(前)

上記ブログ記事で、長崎県が整備する島原道路の一部となる瑞穂吾妻バイパスについて

>2016年度に事業化されていますが、頼みの?「瑞穂吾妻バイパス通信」は現時点でも2022年12月号が最新号であり、その後の進捗状況はネット上では皆目わかりません。

と書きましたが、その後に長崎県公式サイトの別の場所に進捗状況に関する情報が公開されていたのを見つけたので、紹介します。

1.2023年度第3回長崎県公共事業評価監視委員会における評価資料

同委員会は2024/1/29に開催され、瑞穂吾妻バイパスが再評価対象の1つになっています。

https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2024/03/1709705471.pdf

2021年度に実施された前回再評価の時点では2025年度完成予定でしたが、3年後ろ倒しの2028年度に変更されています。その主な理由は、

 a. 事業費の増(施工数量増)による施工期間の増
 b. 埋蔵文化財発掘調査の追加

となっています。

a.ですが、そのもっとも大きなものは橋梁関係です。西半分の吾妻西IC~吾妻東ICで予定されている13か所の橋梁について用地買収前の地質調査結果をもとに想定した支持層に対して基礎工を計画していましたが、用地取得後に追加調査を実施した結果、想定より深い位置で支持層が確認されたため計画の変更を余儀なくされ、特に3つの橋については詳細設計により工事用道路のルート及び道路構造の変更が必要になったとのこと。これにより工費も15.1億円増となっています。

b.ですが、当初は遺跡地図に記載のある遺跡の調査を予定していたのが、現地踏査の結果、遺跡地図に記載のない新たな遺跡が4か所発見され、調査対象面積が200m2から100倍以上の21,500m2に拡大したとのこと。これにより工費も20.3億円増となっています。

このほか以下の要因から工費が増加しており、

・切土勾配等の変更=6.9億円増 ・補償費の増加=7.0億円増 ・地盤改良工の工法変更=6.9億円増 ・労務・資機材単価上昇=33.9億円増

全体事業費は前回評価時の1.5倍の270億円となり、B/C(費用対効果)は1.93から一気に1.09に悪化しました。

なお、進捗率は2023/11/末段階で事業費ベースで38%・面積ベースで81%となっています。

2.瑞穂吾妻バイパス建設工事に伴う雲仙グリーンロードの迂回

島原道路の開通済み区間の東端(=瑞穂吾妻バイパスの西端)である吾妻西ICは広域農道「雲仙グリーンロード」と接続しており、瑞穂吾妻バイパスの建設にあたっては同広域農道との交差部分で道路構造の変更が必要になります。そのため、2024/7/12~2026/3/31の間、該当区間について迂回路への切り替えを行っています。

https://www.pref.nagasaki.jp/object/kenkaranooshirase/oshirase/673109.html

https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2024/06/1719465474.pdf

つまり、2026年春にはこの部分の構造物が完成していることになります。

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