伊坂 幸太郎著 (新潮文庫) 『オーデュボンの祈り』 内容:コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作、待望の文庫化。 |
やっと給料日だ~!!嬉しいな♪それに今日頑張れば土日だし☆ ・・・なのに。。すっごい雨降ってるんですけど↓↓止むのかな・・・これ。帰りまでには止んでて欲しいな!折角今日は地元で欲しかった本をドカ買いしようと思ってるんで!折角買った本が雨でヨレヨレになるのはしのびないし!で、伊坂幸太郎氏のデビュー作品☆ いや~これデビュー作なんですね!すごい才能だなぁ。グラスホッパー読んだ時も思ったんだけど、この人の頭の中は一体どうなってるんでしょうね(汗)
で、ですね。この主人公達がすごく好きだったんですけど、その中でも私のツボだったのは案山子の優午と田中の仲と、桜と日々野の仲です!
一応登場人物の紹介をば・・・(ウィキ参照)
・伊藤:この話しの主人公。知らぬ間に萩島に連れて来られた。
・案山子(優午):この話しの鍵を握る存在。未来を予知できる
・城山:人を痛めつけるのが趣味の恐ろしい男。主人公も被害にあいそうになった。警察官で、コンビニ強盗しようとした伊藤を逮捕する。
・日々野:主人公に島を案内した男。テキトウで人の話を聞かない。
・轟:島で唯一外に出られる人間。見た目が熊にそっくりらしい。色々と謎の多い男。
・園山:嘘しか言わない画家。何を聞かれても嘘しか言わない。
・静香:伊藤の元恋人
・主人公の祖母:既に死んでいる設定だが描写が多い。
・曽根川:もう一人の島の来訪者。主人公より前に来ていて、轟と何かあるらしい。
・桜:島で殺人を許された男。不思議な男である。詩をよく読んでいる。
・田中:ジョン・ジェームズ・オーデュボンのリョコウバトの話を伝えている人物。優午と仲が良い。足が悪い。
読み終わるまでは全然そんなこと考えなかったんですよ。だけど、読み終わって全てが明らかになったときに私には何かが降ってきちゃったんです(笑)
それは、優午と田中ったら!人類とかの枠を越えて相思相愛ですわよ!!ということです。
もう頭の中が腐り切っていてカビが生えてる状態なので許してください(誰に向かって言ってるんだか・・・)
ここからは私の妄想となりますのでご注意ください!
田中と優午はよく向かい合って話していました。田中も自分の話はしたかもしれないけど、きっと優午の悩みというか思っていることをじっと聞いていることの方が多かったんじゃないかな?島の人達は優午に自分のことや周りの未来の様子なんかを聞いてはいても、優午自身の話には耳を傾けたりはしなかったんでしょうから。
優午は自分の悩みをただじっと聞いてくれる田中の存在がすごく大事だったんじゃないのかなぁと思う。 ただ大事な分だけ優午には田中を失うのが耐えられなかったんじゃないかな。未来を見通す力のある優午にとってはそれはそれは恐ろしいことだったでしょう。しかも自分はこの先果てしなくここに立っていなければならない。島人から寄せられる悩みと自分の未来を見通せる力でヘトヘトに疲れていたんでしょう。
田中がいなくなった時のことを考えたら今までのようには生きてはいけない
そう思ったから田中に自分を殺して欲しいとお願いしたんでしょう。
なんかそう思ったら私自分の部屋でダーダー泣いちゃいました。あまりにも切ないじゃありませんか!
こちらはもう邪推(充分してるけど)できない清らかな想いでいっぱいです!!
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で、私がニヤリとしたのは桜と日々野の仲なんです。 さっき【清らかな想いでいっぱい】とか言ってたような気がするけど、、まぁいいか。
桜は島で唯一殺人を許された男で島の法律。島人も 桜に殺されたらもうそれは仕方がないという考え。
日々野はさぁ。私的に全然伊藤の話を聞かないし、都合とかも配慮しないんだけど、大事なところはちゃんと抑えてるんだと思うんだよね。だから側にいても桜の逆鱗には触れないんだと思うな。
桜が家の外でいつものように詩を読んでいたら日々野がやってくるんですよ。一応「よう桜」くらいは言うかもしれません。(ただし桜は無視) 桜の側にいるのみで会話なんてもちろんしないし多分日々野は自分で好き勝手やってるんだと思うな~。例えば木に登ってみたり、持参したリンゴとか食べてみたり。
で、桜がチラリと日々野視界に捉えればニコッと笑いかけて満足して帰っていく。
超ツン×デレな仲なんじゃないかな。で、で、、しばらく日々野がこなくても桜は淡々と庭で詩を読み続ける日々を送るんだと思うんですよ!だけど一息ついたときに視線をやる先はいつも日々野が歩いてくる方向なんです(キャーーーーーー)。
という腐った妄想・・・・如何?