英語力向上・奮闘日記

数年後には満足に英語を使いこさせるようになりたいと日々学習に励んでいる。英語に関するそんな全活動を日々記録する。

「速音読」で手応えをつかんだ

2017年03月24日 | 日記

今回最初に取り上げるのは、一見英語と関係ない速読法の本だが、なかに「速音読」、とくに外国語の本の「速音読」の大切さを訴えているところがあって、参考になる。それと合わせて、次に載せた、英語の音読や暗唱の意味をといた、七田氏の学習も読んでほしい。私は、やはり同じ本を声を出して何回も読んで、実力が伸びそれが大きな自信になった。たとえば『DUOセレクト―厳選英単語・熟語1600』だ。

◆『齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!』◆

重要箇所を拾って何回も回転させて読む速読法は、私にとって画期的で、それ以来本の読み方も読書への意識も確実に変った。齋藤孝の『齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!』を読んだおかげで、また「高速回転法」としての速読法の素晴らしさを再確認し、意欲を取り戻す形となった。

もちろん、この本独自のよさもあるので、速読法に疎い人も、すでに多くの速読法に詳しく、いろいろ試みている人にも、充分に読む価値があると思う。

ポイントは、キーワードを絞り込んで、それをひたすらマークしていく方法と、引用すべきベスト3を見つけるという目標をもって読む「引用ベスト3方式」である。

かつて『速度勉強術』宇都出雅巳著 (すばる舎 2007年) という本を紹介した。すみからすみまでゆっくり一度読むよりは、ざっとでもよいから何度も反復してよんだ方が記憶や理解ができる、という主張。ざっと読んで本の全体像をつかんでおくことは、非常に大切だ。

問題は、「ざっと読む」時にどの部分をざっと読むかだ。目次を読んだり、前書き・後書きを読んだり、何回か、ページを最後までめくっているうちに重要箇所や興味を引く箇所が出て来るのも確かだが、なおどこを読んだらよいのか明確にならない時もある。

そんなとき、キーワード・マーク法」は役に立つ。その本のキーワードベスト3を探しておいて、ともあれキーワードにマークをつけていくのだ。内容を理解している否かは気にしない。キーワードをつける作業に間に無意識にうちに様々な情報が飛び込んでいるからだ。そうすると、その本の重要箇所も見えてくる。

そうやって重要箇所が分かったら、今度は、引用する価値のあるベスト3を探しながら読んでいく。そういう目標を設定することで、その本の本当に重要な箇所をさらにしぼりこんで行くことができるだろう。

このよう重要箇所をピックアップして読んでいく速読法は、やってみるとその素晴らしさがよく分かるのだが、この本は、そういう速読法の、知っていて損はない他の様々なテクニックが随所に散りばめられており、私には本当に参考になった。

たとえば、重要箇所が分からなくとも、とりあえず一ページにつき一文、目に飛び込んだ文章を読んで行く。なるほど、これなら、迷うことなくともあれ「ざっと」最後まで読める。これを繰り返すことで自ずからそのページの本当に重要な箇所を即探し出せるようになる。

このようなテクニックを使ってベスト3を決めたら、ルーペ感覚でそこをフォーカスして、少し詳しく見ていく。そして「引用ベスト3箇所」は何回か人に話すことで完全に自分の見につけてしまう。

著者は、速読法をヘリコプターでの移動にたとえている。「ペリコプターで重要な荷物を拾いながら、いちおう最終目的地まで飛ぶ。最重要な身もつは最初の一回の飛行で拾ったので、次のフライトでは二番目に重要なのを拾います。それを4回、5回とやっているとその風景を覚えてしまいます。」

地上を一歩一歩歩いていたのでは見えない風景を、何度も繰り返して見て、目に焼き付けてしまう。まさにこれが速読法の醍醐味だろう。

本書に書かれた中で、いくつかこれはやってみたいということを追加しておく。

1)速音読
読んでも頭に入ってこない時にやるといいという。これをやると、脳がひじょうに高速回転して、黙読するより速く読めるとか。自分の口の限界まで、早いスピードで音読する。できるだけ息を長くして、一息で3から4行読む。「速音読」は、見て、聞いて、理解するという、さまざまな脳の機能を使い、脳を分割利用するので、脳を活性化するという。

2)外国語の本の「速音読」
英語の本を一冊、1時間でも2時間でも音読を続ける。音読して6~7割理解できるものを何回かこなしてから、ワンランク上にすすむ。

3)呼吸法とセットにして読む
ゆっくりリズムカルに呼吸しながら読んでいると、息がスーッと止まっているような静かな状態が訪れ、それが集中状態とピッタリ重なるという。

リズムは、鼻から3秒程度吸って、軽く2秒、息を止め、次に口をすぼめてゆるやかに10から15秒かけて長くゆっくり息を吐く。一分間に3・4回というペースである。

呼吸はゆっくりなのに、脳と目が速く動くという連動になれると、集中しながら脳はフル回転させることができるという。

呼吸を意識しながら集中して本を読むことは、読むことを瞑想として行うということで私にとってもきわめて重要だ。

これは教える技術としてぜひ使ってみたいのだが、句読点のところでどんどん交代させながら、本を生徒に読ませるのは、きわめて効果があるという。眠る生徒、サボる生徒が出ず、生徒も読んだという充実感を感じるという。

この他にも、自分の読書に取りいれてやってみたいノウハウがたくさん詰まった本だ。さすがである。

◆『大人のための超右脳英語法

大量に高速で右脳に英語情報を流し込む。それも聞いて、見て、声を出して読むを同時に行ないながら。そうすると英語を聞き取る聴覚領域も開発され、右脳の働きも活性化するという。七田眞の本は、これまで多く読んできた。その右脳を開発する方法は、アカデミズムの世界で認められるものではないだろう。しかし私自身は、直感的にこの人の右脳理論とその開発法は本質的なところとついていると感じている。

他の本でも強調していたが、英語でも、声に出して500百回でも1000回でも繰り返し声を出して読むことを強調している。私自身、ほぼそれと同じ方法で英語力を身につけきたので、これも納得できる。中学校の頃は教科書を何十回と読んでいたから英語はいつも学年でトップの成績であった。大学のころに薄い文例集を徹底的に声を出して唱えながら暗記した。これでだいぶ会話力の基礎がついた。40代には、『DUO』のテキストを20回は繰り返し読んで、さらに英語力が伸びた。

七田の方法でさらに納得できたので、これからは、エックハルト・トールの『Stillness Speaks』を何十回となく声を出して読んでいこうと思う。他にもいくつかのテキストを徹底的に読みこむことを考えている。

「浅い暗記は表層の脳で行われ、やがて消えていく頼りないものですが、音読、暗唱を繰り返すと、深層の脳の記憶回路を開き、頭の質を変えてしまうのです。
 深層の記憶回路は右脳と結びついて、この回路を開くと右脳の記憶回路とつながり、質の良い記憶回路を開いてしまうのです。左脳の記憶回路は低速の記憶ですが、右脳のは高速記憶でまるで質が違います。」

◆『奇跡の「右脳」革命 (知的生きかた文庫) 
 
七田氏の「七田式右脳トレーニング法」に関する本は、これまで何冊か読んできた。久しぶりに彼の本を読んだが、いくつかの新しい発見があった。これまで関連付けができなかったいくついかのことが、統合的に捉えることが可能となった。

ひとつ例をあげれば、暗唱(繰り返し唱えること)の意味である。齋藤孝なども声を出して読むことの意味を強調しているようであるが、どんな意味があるのか今ひとつ分からなかった。七田は、それを右脳との関連で説明している。繰り返し無心に暗唱する声は側頭葉の言語野に対しては働きを弱め、振動音として海馬に伝わるので、海馬記憶の回路を開くという。音の響きが聴覚野を通して深層脳への回路を開くのだ。ひたすら音読し、素読することが、人間の潜在脳に記憶を深く刻み込むという。ユダヤ人の優秀さもタルムードなどの丸暗記によるものと言えるかも知れない。

右脳についての理解がどれだけ学問的に裏付けられているのかは分からないが、興味をもって私自身も探求していきたいと思った。実践的にも、知的探求としても。

 



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