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【歌舞伎】歌舞伎座 吉例顔見世大歌舞伎 2016年11月

2016-11-13 01:29:16 | 歌舞伎
歌舞伎座
中村橋之助改め 八代目 中村芝翫 襲名披露
  中村国生改め 四代目中村橋之助     
  中村宗生改め 三代目中村福之助 襲名披露
  中村宜生改め 四代目中村歌之助     
吉例顔見世大歌舞伎
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襲名披露と顔見世のハイブリッド。
演目で目的が分かれてる、かな? 観る方は得した感。

◆昼の部
 
一、四季三葉草 
うつくしくやわらか。
ウィークデーで固くなっていた頭がほぐされていく。。
 
二、毛抜
最初の出はちょっとインテリな粂寺弾正、染五郎さん。
美男美女(松也さんと梅枝さん)にちょっかい出すあたりから
骨太になっていく。
探偵もののような洒脱さと力強さが併存していて魅力的。
六方堂々。
今回は畳上の昼寝がないバージョン。

三、祝勢揃壽連獅子
うーん、これはすごい。
10月と演目は違うものの、明らかに3兄弟の舞踊が成長している。
2か月の襲名演目の中で一番、親子4人の襲名がもたらした何かを
強く感じた気がする。
成駒屋一家というユニットの強さ。
3世代親子孫とも、2人兄弟とも違う、場の作られ方。

四、加賀鳶
幸四郎さん、秀太郎さん、梅玉さん。
安定した楽しさ。円熟の見せ場を堪能。

◆夜の部
 
一、元禄忠臣蔵
仁左衛門さんの綱豊卿と染五郎さんの富森助右衛門のがぷり四ツ。
大人物と思い詰めた若いエネルギーの対比。
座敷での敷居越えのところと、渡り廊下のところと。
梅枝さんのお喜世の澄んだ気迫。
 
二、口上
左團次さんの挨拶がずばずば。

三、盛綱陣屋
 芝翫さんの盛綱は、まっすぐ。明るいエネルギーがある。
 
篝火(時蔵さん)vs 早瀬(扇雀さん)の場面が素敵。
秀太郎さんの微妙と3人で死せる小四郎を囲むシーンは、
キリスト教絵画のように重厚だ。
 
今月は、染五郎さんと左近さんが大活躍だなぁ。
 
四、芝翫奴
今日は歌之助さん。
踊りぬくのをじっと見守る。
 
(2016.11.12)
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