まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

仲正さんのエッセイって、大好きなんです。

2006年08月31日 | 本・映画
「なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論」 仲正昌樹著
 晶文社刊

最近、会社法関係、債権審査、調査、保全に関する本を読んでいたので、
特に、この場で紹介することはいたしませんでした。

そんな中で、半年以上も前に購入していた本ですが、ようやく読むことができました。
これは、意外にも、お奨めでした。
哲学・思想を総動員した、コミュニケーション論、を想定していたんですが、
中身は、仲正ワールド。哲学・思想の「エッセイ」です。

考えてみれば、哲学にしろ、思想論にしろ、人間が構成する「社会」というもの、
それをどういう風に、理解するか。
もっと言えば、個々の人間の生き方から、複数の人間関係に生じる様々な
利害関係、その大枠としてのコミュニティーから社会に至るまで、
どういう「理解」ができるのか、ということなんですよね?

当然、起こったことに対して、これから起こることへに関して、
利害がそこにあるから故に、コミュニケーションが生じるわけで、
この本は、それこそ、古から、最新の「論」を、様々にちりばめながら、
かといって、「高尚」ではなく、身近な、「低俗?」な出来事を通して、
本当に、本当にわかりやすく、書いてくださっております。

もう、弁証法ってこういうことなんだ、とか、ポストモダンってこういうことなんだ、
とか、構造主義って、そういうことなんだとか、
それこそ、事例が、身近な事なんで、想像以上に、理解が進みます。

あれですよね、いい加減な「使い方」をしている人たち、自分を含めて、
良くわかった風にして、意味を正確に相互で理解もせずに、論争をし合うと、
こじれますよね。
喧嘩になりますよね。
誹謗中傷合戦になりますよね。
人格攻撃になりますよね。

その当事者になってしまった仲正さん。
もう、全編を通して、論理的に、解説をしていかれます。
実名入りです。

右翼、左翼といった、なんだか不毛になっている論争も、2項対立といった
観点を通して、もう、なるほどなぁ、と理解できます。

意外に、我々って、当事者になってしまうと、冷静になれない。
人の話を聴く、言葉の意味を正確に知っている、さらに、相手が使っている
言葉の意味を、相互で確認しあう。
そういう作業を通して、初めて、建設的で、実効的な会話が成立する。
なんとも身も蓋も無いことなんですが、
現在、こういうことが、ちゃんとできなくなっている。

話が通じないのは「当たり前」である。
頭の問題ではなく、そもそも、謙虚な誠実な心構えからして、
すでに崩壊している。
みたいな、言葉がかみ合ってないことに、いい加減気づけよ!
という、楽しい、罵詈雑言も、ちりばめられていて、一気に読めます。

学生にも、研究一筋で、一家言ある方にとっても、必読でしょうか?
様々な局面でのコミュニケーションに関して、
こんな言い方は、失礼でしょうが、
まったくもって、最良の事例集。そして解説書です。
僕は、とても参考になりました。

胃は、強いと思っていたんですが...。

2006年08月31日 | 雑感(日記)
かなり「胃」には自信を持っていたのだが、昨日は、やられました。
もともと不調を感じていたのだが、東京の上野にある、ラーメン屋さん。
とんこつベースのものだが、紹介されて食べにいきました。
イカ墨を使用したもので、こってり系には間違いないんですが、
魚介風味もあって、なるほど、おいしかった。

「武骨」という店名ですが、さぁ、出てきたラーメン。
えーと、浮いているのは、「肉」でしょうか?
チャーシューと呼ぶには、あまりにも生易しい「代物」です。
居酒屋ででてくる、「角煮」よりも、多分、でかい。
標準装備です。

2人で行ったんですが、連れが、見ただけで、ギブアップ。
ええ、自分も、ステーキが馴染めないのは、サーロインがダメなのは、
あの「脂身」です。
目の当たりにしている「肉」。半分が、ぬらっとした、脂身です。

沖縄のラフティーですか?もちろん角煮でも、あの脂身に染みた「味」が、
非常に「いける」んですが、むしろ、大好き。
なんですが、今回のこの「肉」、ここで登場して、いいんでしょうか、
そういう、リアルな存在感、ありまくりでした。

というわけで、「大丈夫」ですよ、と、意味不明なことを言って、
彼の分も、私のどんぶりに「登場」!
トッピングでたまごもつけていますんで、表面、大賑わいです。

ははは、と笑えたのもここまで。
ずーーーーと、無言でいただきました。

ええ、それ以来、昨日の後半、全部、無言 状態。
嫌な汗が出まくりで、上も下も、というか、お下品ですね。
もう、満腹なんですが、こういう時に、日本沈没なんて事態に遭難したら、
まず、真っ先に、生き抜けません。
まさに、朦朧状態に陥ってしまい、
一応、ブログ、トライしたんです。
経験とは、なんぞや、という、またまた不相応なテーマで。

書き終わってみたら、別の嫌な汗がでてしまって、昨日は、消してしまいました。
ええそうです、せっかく時間があったのに、書けませんでした。
すごく残念。
今日は、元気になりました。
でも、ラーメンは、おいしかった。ぜひ、「秋口」には、再度行きたいです。