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ブラス・オブ・シェルオール 新世響奏の姫騎士1巻の感想レビュー(ライトノベル)

2014年08月29日 22時42分19秒 | ライトノベル・小説
ファミ通文庫のラノベ、『ブラス・オブ・シェルオール 新世響奏の姫騎士I』(是鐘リュウジ先生原作、桑島黎音先生イラスト)が発売中です。

表紙は、主人公のハルトとヒロインのリゼット。
異世界ファンタジー×音楽というコンセプトが珍しい本作ですが、銀色の鎧と金色のトランペットの組み合わせが思いの外ハマっていて格好良いですね。
表紙をめくるとリゼット単体の口絵イラストでふともも(*´∀`*)ポワワ出来るのもニクい演出ですわw

お話的には、音楽推薦で名門校の吹奏楽部に入部し、祖父仕込みの実力はありながらも顧問とソリが合わずドロップアウトしてしまったトランペット担当の主人公ハルトが、ひょんな事から異世界シェルオールに飛ばされてしまい、そこで出会った音楽を愛する少女・リゼットの誘いで、彼女が団長を務める響奏騎士団にスカウトされて…というボーイ・ミーツ・ガール展開です。

言葉よりも先にお互いの演奏で会話がスタートするあたりから、ふたりの音楽に対する情熱が伝わってきて心地良かったです。
純粋により良い音楽を追い求めているだけなのに、権威や常識をカサに着た理不尽な仕打ちを受けてしまうことで傷付くふたりですが、それを癒やすのもまた音楽だったというわけで。
お互いを心の拠り所にしながら、停滞した音楽業界に風穴を開ける勢いで新たな音楽の可能性を模索するふたりを見ていると、若々しい感性とエネルギーに満ち溢れていてこっちまで元気になってくる感じですね。
彼らに負けず劣らず音楽バカな響奏騎士団の仲間達とも自然と心が通い合っている様子が胸熱でした。

全身全霊をかけた演奏を聴かせる事で、罵詈雑言を浴びせかけてきた相手の気持ちすら感動で震えさせてしまうのがなんとも痛快な本作ですが、至高と定められた16曲の賛美歌以外は楽曲として認めないという世界観的なルールにどう立ち向かっていくのか?というのも大きな見どころですね。
本来自由であるはずの音楽が不自由な停滞に追い込まれているのは、現代人の自分達から見れば滑稽ですが、シェルオールで生きている人にとっては死活問題なわけで。
それでも、リゼットや響奏騎士団のメンバーといった枠にとらわれないはみ出し者が出てきたり、ハルトの音楽を聞いて心を動かされる人が出たりというのを見ていれば、新しい音楽に対する渇望は人々の間で常にあり続けていたのでしょうし、いずれは遠からず変革の時が訪れていたのかもしれませんね。
ただ、ハルトがこの時代に現れ、勇気を持って行動したことが大きなキッカケとなって世の中に変化を巻き起こした事には、本人の自己実現的に大きな意義があったと思いますし、リゼット達素晴らしい仲間の存在があったからこそ、思考を停止させずに自分なりの答えを見出だせたのだと考えれば、元々備えていた技巧的な部分とは別の、精神的な意味での成長があったと思います。

ぶっちゃけた話、この時点で現実世界に帰っても異世界で身についた自信と経験を武器に新たな音楽人生をスタートすることが出来そうな気はしますが、シェルオールの音楽改革はここからが本番でしょうし、そこに立ち会って色々な音楽や人と出会いたいと考えるのも不自然ではないでしょうね。
リゼットとの仲も順調に深まっていますし、期間の期限に猶予があるようならまだまだ悩む時間はたっぷりあるかと。
というか、キーパーソンであるお爺ちゃんと同じ道を歩むことになるのか、更に広い世界にまで飛び出していくのか、今後が楽しみです。

音楽的には、実在の曲と架空の曲の両方を上手くストーリーに絡めながら進行していたのがお見事でした。
特に吹奏楽についての知識がなくても雰囲気で状況は掴めますし、その旋律が奏でる意味あいを地の文で丁寧に説明しているのできちんと解釈出来るかと。
練習シーンは最低限で、細かい技術がどうこうといった部分よりも、キャラとの会話から性格や過去を掘り下げるタイプの描写がメインかつ味方がみんな良い人なので、全体的に和やかな印象でした。

ラブコメ的には、リゼットが終始可愛くて正ヒロインルート一直線!という感じでしたが、単純にイラストや設定的に凄く可憐なだけでなく、ハルトの前で喜怒哀楽多様な表情を見せてくれるのでとてもキャラが立っているのが魅力的でしたね。
ピンポイントでロリっ娘のイリスとのイチャイチャイベントが入るのも(・∀・)ニヤニヤ


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