
ファミ通文庫のラノベ、『下読み男子と投稿女子 〜優しい空が見た、内気な海の話。』(野村美月先生原作、えいひ先生イラスト)が発売中です。
表紙は、主人公の青とヒロインの氷雪。
オビも含めて青系の色でまとめられているのが、上品で涼しげですね。
カバー素材も高級感があるタイプで(・∀・)イイネ!!
お話的には、高校生ながらラノベの下読みとして数々の良作を世に送り出してきた主人公の青が、ある日、自分の担当する投稿作品の中にクラスメイトの氷雪の名前があるのに気付き、思い切って声をかけてみることに…という、職業系ボーイ・ミーツ・ガールラブコメ展開です。
ぶっちゃけ、いくら目利きであっても中学生に下読みさせるとか色々問題でしょ!とツッコミたくなる人も多いかと思いますが、このある種のファンタジー的な要素があるからこそ、厳しい当落の暗黒面ばかりが不必要に強調されず、明るく前向きな創作応援モノという方向性を前面に押し出させることに成功しているのが好印象ですね。
同級生なのにかたやその道の生き証人、かたややる気がとりえの初心者、という特殊な環境が無理なく形作られていますし、青春ラブコメ要素とホームドラマ要素を、“ラノベには伏線がとても大事”というテーマについて、実例を示しながら盛り上げているので説得力が高かったです。
伏線の重要性について熱く語る青の様子がとてもイキイキとしていて微笑ましかったですし、自分も、“ラノベを読む時は上手い伏線回収を見た時が一番テンション上がる”派なのでめちゃめちゃ共感してしまいました。
いやぁ~、青とは美味い酒が飲めそうだわ~+(0゜・∀・) + ワクテカ +(※お酒は二十歳になってから)
ある程度ラノベを読んできた、或いは書いてきた人であれば、下読みという職業があることをご存知の方も多いでしょうが、その細かな段取りまで把握している人は意外と少なそうですし、実際に下読みをしている人がどんな事を考えているのか?という部分について、野村先生の実体験と思しき内容もまじえつつ掘り下げていくのが興味深かったです。
青の様に、どんな物語でも楽しんで読めるというのは、下積みにうってつけな才能だと思いますが、仕事として作品の善し悪しを判断するには、どうしてその作品が面白いのかを理論的にも説明出来なくてはならないわけで。
単純に好きというだけでなく、多数の作品を読み比べていく間に、良作の持つ特色や傾向をしっかり掴んで来た青だからこそ、氷雪に対する指導の時にも、物怖じせずに自分の意見をはっきり伝える事が出来たんでしょうね。
それなのに、自分の恋愛の事になると途端に消極的になりがちというギャップがもどかしくも、歳相応で愛おしい(*´∀`*)ポワワ
氷雪については、容姿端麗な外見とは裏腹にかなりの引っ込み思案なぼっち気質で、青とは対極な存在として描かれていましたが、どうしてそういう性格になったのか?という理由が丁寧に明かされていましたし、ヒミツの共有によるドキドキ感、優越感が恋愛のスパイスとしても上手く活用されていて(・∀・)ニヤニヤでした。
ラノベを書きたい動機はあれども、特に文章に関する才能があるわけではないのは意外でしたが、自分が何を書きたいのか、それを読者に伝えるにはどういうアプローチで表現すれば良いか、といった部分に焦点が当たっていたのでそれほど問題は無かったかと。
書き手としての技術的なハウツーに関しては、その手の参考書を読んで知識を身に付ければ済む問題ですし、読み手を意識した上での作品作りにこそ、ベテラン下読みとしての青の経験とアドバイスが大きなプラスになって来るわけで。
作家という書き手ではなく、単純な読者でもない、下読みという立場だからこそ得られる独特の視点からもたらされたアドバイスは、氷雪にとってはまさに目からウロコな、頼もしい物に感じられたと思いますし、久々に得られた心を許せる話し相手に対して急速に惹かれていったのもうなずけるかと。
厳しい事を言えば、青との出会いが無くても独学でラノベの書き方本を買い漁ったり、ネットの小説サイトで投稿したりするぐらいの熱意がなければ、過酷なラノベ業界で日の目を見るのは難しく思えてしまいますが、そういう環境が持てない状況であったことも説明されていましたし、コミュ力が無い事を自覚している氷雪だからこそ、青の存在や人とのつきあいかたをより一層眩しく感じられたということなのでしょうね。
自分の場合、世間一般的な評判云々よりも、自分の好みやら感情を優先してブログ内で好き勝手に書いているだけなので、青の様に強い責任感や使命感、職業倫理を胸に作品と向き合う姿を見せられると、憧れと同時に引け目を感じてしまいますね。
はじめから悪意を持って作品をけなすのは論外としても、結果として作品を無意味にディスってしまう事もちょくちょくあるので猛省せねばm(_ _)m
今後も、作家さんの伝えようとしていることを理解できるよう努め、その魅力を少しでも語り広げていけるようにしていきたいものです。
気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。
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表紙は、主人公の青とヒロインの氷雪。
オビも含めて青系の色でまとめられているのが、上品で涼しげですね。
カバー素材も高級感があるタイプで(・∀・)イイネ!!
お話的には、高校生ながらラノベの下読みとして数々の良作を世に送り出してきた主人公の青が、ある日、自分の担当する投稿作品の中にクラスメイトの氷雪の名前があるのに気付き、思い切って声をかけてみることに…という、職業系ボーイ・ミーツ・ガールラブコメ展開です。
ぶっちゃけ、いくら目利きであっても中学生に下読みさせるとか色々問題でしょ!とツッコミたくなる人も多いかと思いますが、このある種のファンタジー的な要素があるからこそ、厳しい当落の暗黒面ばかりが不必要に強調されず、明るく前向きな創作応援モノという方向性を前面に押し出させることに成功しているのが好印象ですね。
同級生なのにかたやその道の生き証人、かたややる気がとりえの初心者、という特殊な環境が無理なく形作られていますし、青春ラブコメ要素とホームドラマ要素を、“ラノベには伏線がとても大事”というテーマについて、実例を示しながら盛り上げているので説得力が高かったです。
伏線の重要性について熱く語る青の様子がとてもイキイキとしていて微笑ましかったですし、自分も、“ラノベを読む時は上手い伏線回収を見た時が一番テンション上がる”派なのでめちゃめちゃ共感してしまいました。
いやぁ~、青とは美味い酒が飲めそうだわ~+(0゜・∀・) + ワクテカ +(※お酒は二十歳になってから)
ある程度ラノベを読んできた、或いは書いてきた人であれば、下読みという職業があることをご存知の方も多いでしょうが、その細かな段取りまで把握している人は意外と少なそうですし、実際に下読みをしている人がどんな事を考えているのか?という部分について、野村先生の実体験と思しき内容もまじえつつ掘り下げていくのが興味深かったです。
青の様に、どんな物語でも楽しんで読めるというのは、下積みにうってつけな才能だと思いますが、仕事として作品の善し悪しを判断するには、どうしてその作品が面白いのかを理論的にも説明出来なくてはならないわけで。
単純に好きというだけでなく、多数の作品を読み比べていく間に、良作の持つ特色や傾向をしっかり掴んで来た青だからこそ、氷雪に対する指導の時にも、物怖じせずに自分の意見をはっきり伝える事が出来たんでしょうね。
それなのに、自分の恋愛の事になると途端に消極的になりがちというギャップがもどかしくも、歳相応で愛おしい(*´∀`*)ポワワ
氷雪については、容姿端麗な外見とは裏腹にかなりの引っ込み思案なぼっち気質で、青とは対極な存在として描かれていましたが、どうしてそういう性格になったのか?という理由が丁寧に明かされていましたし、ヒミツの共有によるドキドキ感、優越感が恋愛のスパイスとしても上手く活用されていて(・∀・)ニヤニヤでした。
ラノベを書きたい動機はあれども、特に文章に関する才能があるわけではないのは意外でしたが、自分が何を書きたいのか、それを読者に伝えるにはどういうアプローチで表現すれば良いか、といった部分に焦点が当たっていたのでそれほど問題は無かったかと。
書き手としての技術的なハウツーに関しては、その手の参考書を読んで知識を身に付ければ済む問題ですし、読み手を意識した上での作品作りにこそ、ベテラン下読みとしての青の経験とアドバイスが大きなプラスになって来るわけで。
作家という書き手ではなく、単純な読者でもない、下読みという立場だからこそ得られる独特の視点からもたらされたアドバイスは、氷雪にとってはまさに目からウロコな、頼もしい物に感じられたと思いますし、久々に得られた心を許せる話し相手に対して急速に惹かれていったのもうなずけるかと。
厳しい事を言えば、青との出会いが無くても独学でラノベの書き方本を買い漁ったり、ネットの小説サイトで投稿したりするぐらいの熱意がなければ、過酷なラノベ業界で日の目を見るのは難しく思えてしまいますが、そういう環境が持てない状況であったことも説明されていましたし、コミュ力が無い事を自覚している氷雪だからこそ、青の存在や人とのつきあいかたをより一層眩しく感じられたということなのでしょうね。
自分の場合、世間一般的な評判云々よりも、自分の好みやら感情を優先してブログ内で好き勝手に書いているだけなので、青の様に強い責任感や使命感、職業倫理を胸に作品と向き合う姿を見せられると、憧れと同時に引け目を感じてしまいますね。
はじめから悪意を持って作品をけなすのは論外としても、結果として作品を無意味にディスってしまう事もちょくちょくあるので猛省せねばm(_ _)m
今後も、作家さんの伝えようとしていることを理解できるよう努め、その魅力を少しでも語り広げていけるようにしていきたいものです。
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