
ファミ通文庫のラノベ、『パナティーア異譚3 再会のクロスロード』(竹岡葉月先生原作、屡那先生イラスト)が発売中です。
表紙は、絶賛異世界遭難中の響子と彼女の捜索に必死な理人。
シリアスな表情のふたりですが、笑顔で再会できるのか気になりますね。
お話的には、異世界に飛ばされた響子視点の物語が語られる前半パートと、それを追う理人視点の後半パートの二部構成になっています。
見知らぬ世界に困惑するばかりだった響子が、旅する劇団・赤蜂座に拾われて様々な人と喜怒哀楽の日々を過ごす前半では、異国情緒あふれる風景の中、貧しくも力強く生きる人々の姿がエネルギッシュに描かれていたのが印象的でした。
また、そんな響子の手がかりを見付けた理人が奔走する後半では、彼女のピンチを救おうと鬼気迫る雰囲気の理人と、それを見守りながらも胸中穏やかではないイシュアンとウルスラの切ない感情が描かれ、三つ巴の恋の行方がどうなってしまうのかハラハラさせられましたね。
というか、思ったよりも元気そうな響子の様子にε-(´∀`*)ホッとしましたが、元々予想以上に理人にべた惚れ状態だったことが明かされて更に(・∀・)ニヤニヤ
彼がこの世界の勇者であることを知って驚きながらも、再会を夢見て前向きに行きようとする姿は健気で、劇団の看板娘であるスルヤとの友情が爽やかに描かれていくことも相まって、少しずつ希望が増していく感じが好印象でした。
もっと暴力に晒されたり、ひどい扱いを受けている可能性も考えていたのですが、そういった短絡的な派手さに訴えるのではなく、あくまで温かな人間ドラマと唐突かつ理不尽に襲いかかる不幸とのギャップで読者の心を揺さぶる演出が素晴らしかったです。
完全に巻き込まれただけの被害者でしかない響子なので、なんとか理人と再会させてあげたいなぁ!と思うわけですが…流石にここまでタイミングが悪いと同情せざるを得ない(´;ω;`)ブワッ
いっぽう、理人のほうは響子を救わなくては!と切に願っているものの、それは恋愛感情というより巻き込んでしまった贖罪の意識が主なので、自分で自分を追い込んでしまっている気配が感じられましたね。
それを響子に対する愛情ゆえだと思ってしまうイシュアンとウルスラそれぞれの感情が掘り下げられるのも興味深かったですが、理人としては相変わらずイシュアン一択過ぎるのが誠実でもあり女心に鈍感でもありといった感じ。
特に、イシュアンはイシュアンで自分が好かれていると素直に受け入れていないのが話をややこしくしてしまう罠。
本作のヒロインズは妙に自己評価が低いところがありますが、他のヒロインズの想いには敏感だったり、理人の本心を見抜いたりするから油断できませんなぁw
捜索がメインなので切った張ったは無いのかと思いきや、思わぬ角度から予期せぬ戦いに巻き込まれてしまうバトルパートもスリリングでしたね。
響子まであと少し!というところで回り道させられてしまい、激おこ状態で本気を出す理人の冷たい怒りが感じられて((((;゜Д゜))))ガクガクブルブルでした。
いや、やっていることは無双で英雄的行為なわけですが、流石に焦りや自分自身の不甲斐なさ等に関するストレスが溜まってしまっていたっぽいですね。
しかし、恋心を支えに頑張ってきた響子にあの仕打ち&まさかの衝撃展開とは、流石に想像を超えていましたね。
恋は女を強くするとも言いますが、あれを黙って受け入れるのはやはり酷だと思いますし、最後にものすごい風呂敷を広げてきたな!という意味でも度肝を抜かれました。
最近読んだラノベの中では頭ひとつ抜けた意外性でしたし、謎が謎を読んでいる状態ですが、上手く広げたものを畳んでいって欲しいですね。
気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。
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表紙は、絶賛異世界遭難中の響子と彼女の捜索に必死な理人。
シリアスな表情のふたりですが、笑顔で再会できるのか気になりますね。
お話的には、異世界に飛ばされた響子視点の物語が語られる前半パートと、それを追う理人視点の後半パートの二部構成になっています。
見知らぬ世界に困惑するばかりだった響子が、旅する劇団・赤蜂座に拾われて様々な人と喜怒哀楽の日々を過ごす前半では、異国情緒あふれる風景の中、貧しくも力強く生きる人々の姿がエネルギッシュに描かれていたのが印象的でした。
また、そんな響子の手がかりを見付けた理人が奔走する後半では、彼女のピンチを救おうと鬼気迫る雰囲気の理人と、それを見守りながらも胸中穏やかではないイシュアンとウルスラの切ない感情が描かれ、三つ巴の恋の行方がどうなってしまうのかハラハラさせられましたね。
というか、思ったよりも元気そうな響子の様子にε-(´∀`*)ホッとしましたが、元々予想以上に理人にべた惚れ状態だったことが明かされて更に(・∀・)ニヤニヤ
彼がこの世界の勇者であることを知って驚きながらも、再会を夢見て前向きに行きようとする姿は健気で、劇団の看板娘であるスルヤとの友情が爽やかに描かれていくことも相まって、少しずつ希望が増していく感じが好印象でした。
もっと暴力に晒されたり、ひどい扱いを受けている可能性も考えていたのですが、そういった短絡的な派手さに訴えるのではなく、あくまで温かな人間ドラマと唐突かつ理不尽に襲いかかる不幸とのギャップで読者の心を揺さぶる演出が素晴らしかったです。
完全に巻き込まれただけの被害者でしかない響子なので、なんとか理人と再会させてあげたいなぁ!と思うわけですが…流石にここまでタイミングが悪いと同情せざるを得ない(´;ω;`)ブワッ
いっぽう、理人のほうは響子を救わなくては!と切に願っているものの、それは恋愛感情というより巻き込んでしまった贖罪の意識が主なので、自分で自分を追い込んでしまっている気配が感じられましたね。
それを響子に対する愛情ゆえだと思ってしまうイシュアンとウルスラそれぞれの感情が掘り下げられるのも興味深かったですが、理人としては相変わらずイシュアン一択過ぎるのが誠実でもあり女心に鈍感でもありといった感じ。
特に、イシュアンはイシュアンで自分が好かれていると素直に受け入れていないのが話をややこしくしてしまう罠。
本作のヒロインズは妙に自己評価が低いところがありますが、他のヒロインズの想いには敏感だったり、理人の本心を見抜いたりするから油断できませんなぁw
捜索がメインなので切った張ったは無いのかと思いきや、思わぬ角度から予期せぬ戦いに巻き込まれてしまうバトルパートもスリリングでしたね。
響子まであと少し!というところで回り道させられてしまい、激おこ状態で本気を出す理人の冷たい怒りが感じられて((((;゜Д゜))))ガクガクブルブルでした。
いや、やっていることは無双で英雄的行為なわけですが、流石に焦りや自分自身の不甲斐なさ等に関するストレスが溜まってしまっていたっぽいですね。
しかし、恋心を支えに頑張ってきた響子にあの仕打ち&まさかの衝撃展開とは、流石に想像を超えていましたね。
恋は女を強くするとも言いますが、あれを黙って受け入れるのはやはり酷だと思いますし、最後にものすごい風呂敷を広げてきたな!という意味でも度肝を抜かれました。
最近読んだラノベの中では頭ひとつ抜けた意外性でしたし、謎が謎を読んでいる状態ですが、上手く広げたものを畳んでいって欲しいですね。
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