ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ロミオ&ジュリエット

2011年12月24日 | ミュージカル・演劇
3ヶ月遅れの感想ですが・・・(汗)
随分以前から評判の高かったフランスミュージカルがついに日本に! というわけで楽しみにしてました。CD持ってて曲だけは知ってましたが、曲も好きでしたし。
そしたらどうも斬新?な演出が評判悪いらしいという・・・
私は斬新な演出には抵抗ない方なんですが・・・見てみてうーんなるほど、と。
舞台を現代?にしてるのもまあありだな、とは思うのですが、ちょっと携帯が前面に出すぎでしょう・・・
モンタギューとキャピレットの若者たちも、実際に若い人たちがやってるはずなのになんか無理して今風にしようとしてる感が・・・やっぱ作ってる人が若くないからなのか(汗)
ダンスも、群舞なんかそれぞれ踊ってる感じで一体感がなかったかなあ。見ていてダンスで「おおっ」と思うようなシーンがなかったなあ・・・個々の振付はカッコ良かったのかもしれないけど。(それすらよくわからないという・・・)
衣装も微妙・・・現代的でもカッコイイと思える衣装もあると思うんだけどなあ。アニマル柄で若さを出すのも難しいような・・・(汗)
曲はもちろん良いのですが、なんか結構普通にミュージカルっぽく歌ってる曲があって違和感が・・・ロックっぽさが抹殺されてたり。特に「ヴェローナ」は後拍のシンコペーションが見事になくなっていて、リズム感が全然違ってショック。他の曲はそこまでではありませんでしたが。
「世界の王」の手拍子が表拍なのにもびっくりしたけど、後で動画観てたら本家フランスでも表拍でした・・・(汗)うーんやはりロックってほどではなくて「ポップス」なのかなあ。多少はロックっぽいところもあるけど。
そう言えばロンドン版のCD聴いたら、ちょっとロックっぽいアレンジになっていたけど、違和感あった・・・やはり何かが違うんだろうなあ。文化の違いというか。そしてドイツミュージカルが英語圏でやると今イチな理由にもつながるような気が。フランスにしろドイツにしろ、なんだかんだ言って日本の歌謡曲文化に通じるものがあるような気がします。欧州のメロディアスメタルもアメリカよりも日本にウケるみたいだし、何か通じるものがあるんじゃないですかね。
脚本がどのくらいオリジナルから変わっていたのかはわかりませんが(携帯の件以外で(汗))、話の筋は上手くアレンジされていたかなと思いました。ティボルトが不倫してたりジュリエットが好きだったり色々忙しい設定でしたが、殺されるんだからあのくらいエピソードあってもいいかも、と思いました。
あと、登場人物たちほとんどが若さ故に自分ではどうにもできないことに苛立っていて、その苛立ちと衝動が全ての歯車を狂わせた、という感じがなかなか説得力あるかな、と思いました。
唯一苛立ってなかったのはヴェンヴォーリオでしたが・・・彼の存在があまり効いてなかったかなあ。ウェストサイド物語でヴェンヴォーリオにあたる登場人物がいないのになんか納得したりして(汗)
育三郎ロミオはほぼ期待通りでしたね。モーツァルトみたいな新鮮な驚きはなかったものの。
しかしどちらのロミオもなんか「なんでロミオばっかそんなにモテるの」という疑問が起きないというか(汗)そのあたりのキャスティングはすごいなあと思いました(汗)
ジュリエットは昆夏美さんでしたが、評判どおり歌上手かったですね。そして若くてフレッシュな感じがジュリエットにぴったりでした。ひたむきな感じが、皆に愛されすぎなジュリエットを嫌味でなく自然に見せてました。ジュリエットに新人起用したのは納得ですね。さらに若いフランク莉奈さんもちょっと見てみたかったな。
その他のキャストでは、マキューシオの石井一彰さんが良かったですねー。太平洋序曲でもいいなーと思ったのですが。
素は結構真面目そうな?印象なのですが、キレた感じのマキューシオになりきって演じていたのにびっくりしました。
マキューシオはティボルトのように背景の設定がつけ加えられたりしてないのですが、どこか苛立ちを抱えて、触れたら切れそうな危ない感じがよく出ていました。それでいて死ぬシーンはちゃんとかわいそうだったし。歌も、一番ちゃんとロックしてたように思いました。
細身なのでアニマル柄の難しい?衣装も似合ってましたね。なんかドレッドヘアとかメイクとか、GRAND SLAM時代の豊川さんに似てる感じだったので余計に気に入ったのかも(笑)
しかし、来年出るCD、育三郎ロミオの方を買う予定なんですが、石井マキューシオは城田ロミオ盤の方に入ってるんですよね・・・ちょっと2つとも買うようなお値段じゃないので聴けないのが残念。
全体としては、なんかひっかかるなあ・・・というのは演出のせいなのかな(汗)でも曲はやっぱりいいし、キャストも良かったので、また見たいようなそうでもないような・・・という感じでしたが、とりあえずCDは欲しいかなと(笑)あのキャストで歌う曲はもう一度聴きたいです。

見終わった後、久々にフランス版のCDを引っ張り出して聴きました。やっぱり本家はいいなあと思う反面、なんだか濃くて聴いてて疲れますね~(汗)特に大人の皆さんのシャンソンっぽい歌が・・・(シャンソン苦手なんで・・・)
モンタギュー卿のソロは、石川禅さんがストレートな感じ?で歌っていたのが、メロディラインの美しさが素直に聴けてオリジナルよりも良かったかも。
来年の来日公演がまた楽しみですね。あ、3月くらいに出る日本版CDも。
コメント
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