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戦争と平和の三国志。。高野秀行氏「謎の独立国家ソマリランド」 

2018-05-10 17:25:39 | 


去年、辺境作家/高野秀行氏の本にツボりまくり、
彼の本を片っ端から読んでいた。
その時、
勢い余って、迂闊にもノンフィクション小説「謎の独立国家ソマリランド」を購入。
厚さ4㎝の本の意味することなど分からず、読み始めた。



氏族の名前に複雑な分家構造、さらに血の代償、
ソマリアは三つの国と名乗るモノに分断されている、、と知った。

その三つの国なるモノは、人の業みたいなものを三つに分類した見本のように思えた。



1 ソマリランド(北部)

  治安維持が徹底され超平和で、なんとなく豊か~。

  土地が農業に適しておらず、特産物はこれと云って無し。
  
  産業がないため、
  ソマリランド自体は外国からの援助と海外で働く家族からの仕送りで暮らす。

  独立国と名乗っているが独立出来る地盤がゼロのため、国自体がパラサイト状態。

  ソマリアの氏族はアフリカの中でもずば抜けて攻撃的。
  そのソマリアの中でも一番気が荒い氏族が支配しているのがソマリランド。

  彼らは戦争が好きだと言う。
  だから
  戦争の止め方を知っている。とノタマウ
  
  内乱も氏族の長老たちの話し合いで納め、無駄な血を見ることを避けた。

  長老たちの話し合いは<死者一人幾ら!>で全てのことを、
  お金かラクダで<ヘザーブ>という清算する。

  恨みを復讐で返さない!!!
  ここがソマリランドの平和の凄さだった。


**ヘザーブという優れた清算方法

  殺人の場合
  男はラクダ100頭 女はラクダ50頭という相場で換算される
  が
  実際は血縁関係のある氏族の成年男子の頭割りで現金で支払う

  小さい氏族で1000人
  中くらいの氏族は3000人
  大きい氏族は6000人

  氏族が大きければ、負担額も少ない。
  
  交通事故などもあるため、しょっちゅうヘザーブの取り立てがあるが、
  支払いを待ってもらうことはあっても、支払わない者は皆無だという。**


  ソマリランドの生活には、カートという木の葉っぱが欠かせない。
  椿の葉っぱのようにテカテカしていて、柔らかい部分をバリバリ齧って飲み込む。
  一時間も食べてると、多幸感に包まれる。
  不安は消え、心がリラックスし<人恋しさ>が湧いてくる。
  不思議な葉っぱカートは、ソマリランドの男たちの必須アイテム化している。
    
  朝からお昼まで勤勉に働き、午後の市場で新鮮なカートを買う。
  そこから夕方5時までは、みんなでカートを齧って幸せな時間を過ごす。

これもまた、ソマリランドの平和維持のキーポイントになっているのかもしれない。

  
2 プントランド(中央)

  海賊産業で成り立ってる国。

  諸外国のタンカーや優雅なヨーロッパの金持ちのクルーザーを襲い拉致。

  何カ月も監禁し、交渉国から多額の身代金をせしめる。

  政府もあるが、これはマズイ…と思った時だけ仲裁に入る。

  航海上、アフリカの角のソマリアを通ると最短距離で行けるため、
  護衛艦のないタンカーは確実に狙われる恐怖の海域。


3 南部ソマリア(南部)

  元のソマリア国の首都モガディショがある場所。

  内戦が始まる前は
  肥沃な土地に作物は豊富に実り、産業もお金も全て兼ね備えていた。

  <アフリカのローマ>と呼ばれ、建造物も美しく、文化も盛ん。

  が 
  現時点で27年間の内戦、
  その間殺戮を繰り返し、出口のない世界一危険な地域へ変貌。
  なのにココには、不思議な景色が二つある。

  銃弾の音が響く場所と区画が変わると、
  ハイセンスな洋服や美味しい食べ物があり、活気がある。
  
  全く真逆の不思議な光景が、目の前に…
  高野秀行氏はあまりにも魅惑的な商品に、試着して買おうと迷う、、
  世界で一番危険地域でのルポのはずが、
  「一体俺は何してるんだろうと思った、、、、」というくだりは、
  高野氏の予想とはあまりにも違っていたのと混乱が分かる。




高野氏のルポは、ソマリアの核心を抉りだしていた。
ソマリランドの氏族とは真逆で、南部ソマリアの氏族は戦争を好まなかった。
もともと大人しい氏族が、大量の武器を目の前に戦争を始めた。
ソマリア南部の氏族の複雑な争いが徐々に冷酷非道な制裁の応酬へ。

最悪の事態は、
ソマリア時代の掟<ヘール>は破られたこと、、
女・子供を無差別に射撃するようになる。
戦争のやり取りを知らない者は止め方も知らない、、
これが今も続いてる大きな大きな原因だという。

人の業を色んなパターンにして繰り広げている世界が、ソマリアの三国だと思った。
実は、
高野氏の「謎の独立国家ソマリランド」は、氏族の説明でめげて途中放棄した本。
それが、偶然観た三本の映画でグチャグチャだった頭の配線が繋がった。
そして
高野氏の本のリアルさがフッと分かりかけ、もう一度チャレンジ。

今回は、三本の映画に入る前の前説ですから。。。


**返信デス**

黒蜜きなこさんへ

 丁寧なコメントありがとう( *´艸`)

 「クソ野郎と美しき世界」は

エピソード1の

 マッドドックは ジャニーさん
 ジョーが メリーさん
 フジコちゃんが SMAPのマネージャー
 稲垣吾郎が SMAPの象徴

エピソード3の

 移植した腕は 中居君

このような分析で、自分の中で落ち着いてます。
第二弾の映画が楽しみです!!

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