ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「第九コンサート」

2011年12月05日 | イベント
 昨日、恒例の「サントリー1万人の第九」コンサートが大阪城ホールで開催され、今年で29回目ということだったが、東日本大震災の被災地ならびに被災者を励ます意味も込めて、初めて仙台の宮城学院女子大にも会場が設置されて、宮城、岩手、福島からも約200人が合唱に参加する形で、大阪城ホールの佐渡裕さん指揮の仙台フィルハーモニー管弦楽団などが、ベートーベンの「第九」や「故郷」を演奏し、約一万人が大合唱で阪神淡路大地震の経験のある関西地区と今春の大震災の被災地を結んでの「第九」の演奏会が無事終わったらしい。

 そもそも、ベートーベンが交響曲「第九」を創作した時代には、果たしてこうした形での「第九コンサート」を予想した者は誰ひとりとしていなかったと思うのだが、今ではベートーベンが第九に込めた「すべての人は兄弟になる」とするメッセージをテーマに今年は東日本大震災と大津波、そして福島原発事故の被災地ならびに被災者を、全人類が兄弟のように支えあうというメッセージとして東北の人たちに伝えようと、一万人の「フロイデ」が準備され、昨日「一万人の第九WITH東北」と銘打ち実現したのである。

 総監督、指揮が世界に轟く日本のダイナミックで感情豊かなパワフルな指揮でお馴染みの佐渡裕氏だが、関西地区を中心に12月4日の本番前、約三ヶ月から十数回に及ぶ練習会場でのレッスンを受けて、厳しく指導され、ドイツ語の歌詞を暗譜した者たちが、大阪城ホールに集い、この感動の嵐に包まれた「第九コンサート」で舞台に立てるわけなのだが、老若男女を問わず、この「第九」に魅せられた人たちは、とんでもない感激を経験するというのである。

 昨年の1万人の第九コンサートに参加した人たちの声がHPに掲載されているのだが、「ぽこあぽこ」さんは、去年は「この世にたった一人の自分として生きること」、そして今年は「一人ひとりはひとりぼっちじゃないこと」を実感し、ベートーベンのメッセージと佐渡裕さんの「さぁ、みんなで手をつなごう!」と言う指揮が「あったかくて涙が止まりませんでしたと記している。

 他の人たちも、名古屋から通よった人、アリガトウの輪、三世代で参加した人、62歳の青春です!、自分に向き合う勇気、音楽ってすごい!、一生の宝物です、大人になって知る、合唱の楽しさ、などの感想を寄せておられて、各々が厳しくも楽しいレッスンを経ての、やり遂げた満足感と人と人との結びつきを実感された感激、感動のメッセージを綴っておられました。

 今年の1万人の第九では、ゲストとして昨年も出演した「平原綾香」さんが再度出演し、ベートーベン交響曲第九番、第三楽章に自らが歌詞をつけて歌うという形で参加し、温かく包み込むような彼女独特のボーカルで歌う「LOVE STORY」は、大きな感動を巻き起こし、さらに佐渡裕氏のラブコールを受けての愛の歌を熱唱したという。

 実は、一昨日の昼間に私ごとではあるが、孫の4歳のR君も実は、この第九の「喜びの歌」の部分を幼稚園の音楽会が開催された千人以上入る大ホールで、お友達と共に「ピアニカ」による演奏をしており、私の妻から口伝えに教わった「第九」の歌詞を、耳から聴いただけで、「フロイデ・・・」と歌ったり、大好きなピアノで片手演奏ではあるが、見事に演奏したりしていたので、本当に老若男女を問わずというのは真実の様であり、最高齢の方はお幾つかは存じ上げないが、よくぞ暗譜して歌われたものだと関心するばかりである。

 私なんぞは、地元の混声合唱団に在籍した頃の定期演奏会でも、なかなか日本語の歌詞すら完全には覚えきれずに、本番当日になっても、アンチョコもしくはカンニング゛ペーパーを忍ばせてステージに立っていたほどであり、第九を歌おうにも全てのドイツ語の歌詞などを覚えることは至難の業だと思っていて、最初から諦めているのだが、本当に多くの人が感動するという「第九」ならば、せめて日本語の歌詞で歌えないものかと、ついつい思って十数年が経過しているというのが真実なのである。

 いずれにせよ、多くの人たちが年の暮れ迫ろうとする今日の日本にあって、心温まる感動のコンサートに参加したり、その感動の映像と音楽を聴くことができるというのはお嬉しいかぎりであり、テレビでの実況録画は、毎日放送テレビが今月23日に放映する予定だというので、きっちり時間を作って見ようと思うし、録画予約もしておけたら見逃すことはないと楽しみにしているのである。

 

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