ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

レンタサイクル屋の悩み

2019年07月06日 | 美瑛・富良野
暇なレンタサイクル屋も、
いつの間にかに忙しくなってきたのだ。

「忙しくなってきた」ということは、美瑛の丘をたくさんの旅人が訪れているということなので、
なにもレンタサイクル屋ばかりが忙しいというわけではなく、
どちらかといえば、
いつもヒマなレンタサイクル屋でさえ、
ついに!
忙しくなってきたということでいいと思う。

観光客の増加でいろいろ困ることも出てきた。
毎年のことだけど、

●トイレを貸してほしい → 駅前に新築したばかりの立派な公衆トイレがあります。徒歩1分。

●地図ください。タダで! → 公共の施設ではないので無料配布はしてません。販売用の地図(60円)はいかがですか?

●いろいろ教えてください。タダで! → うちに言うと執拗にレンタサイクルを押し付けてくるんだから、安心の観光協会にアクセスですよ!

●わたし歩きます。自転車いらない。荷物だけを預かって! → これを始めてしまうと膨大な量の荷物を預かることになり防犯上のリスクが生じますのでレンタサイクルのお客さんに限定しています。荷物をお預かりするということは「荷物の安全という責任を請け負う」ことなので無差別に預かることはできません。
それに、
以前それで痛い目に遭ったので、ごめんなさい。

●家のなかで休ませて! → 無理無理無理無理。無理です。

●今夜の宿を探して!予約もしてほしい! → 経験談。宿を紹介して予約もしました。夜遅くその宿から連絡があり、夕食作って待っているんだけどお客さんが来ないと。結局、すっぽかされました。しかも予約をした責任があるのでキャンセル料も負担することに。さすがに心が折れました。
紹介はしますが、仲介したり電話したりはしません。予約実行はご自分で。

とまあ、ざっとこういうことが毎日何かの形で私たちレンタサイクル屋に寄せられてくる。
どなたにも気持ちよく対応したいけれど、上記の理由でお断りすることも多い。

「〇〇してほしい!(タダで)」
しかし、
「無理です。」と、はっきり言ってしまうと
ふつうにサクッと

ケンカになる。

こうしてだんだんと心が折れてくるのだ。

農家のひとも同じだという。

畑に入ってくる観光客に注意したら、
反撃を食らうこともあるというのだ。
露骨にカメラを向けてくる人もあるという。

暴力だな。

こうして美瑛は「観光公害」といわれる状況に追い込まれていく。

たくさんのひとに訪れてほしいけれど、
旅人にもいろんなひとがいるので、
なかなか悩みはつきないのだ。

例えば、
きょうのプチ事件。
この程度は毎日発生しているよ。

さっき荷物預かりでトラブった。
母娘かな?
巻き込まれた形の、その女性の娘さんを気の毒に思った。

本音はタダで荷物だけ預かってほしいのはわかる。でも、
最初から、こちらに聞こえるようにわざと大声で毒吐きながら近づいてきたりせずに、
(当然コチラも警戒するから)
関西のオバチャンならもっとうまい言い方があっただろうに。
そんなふうに思った。

ほんとはオレ、優しいのに。
こんなオレでよかったら、出来るだけ力になるから!
笑顔でうまく交渉してね!

こんなこと書くと、いかにも「大変」って感じだけど、
いいこともいっぱいある。

例えば、
うちで出会って結婚した夫婦が何組もいる。
かれこれ20年分。
みんな幸せそうだ。
子供も大きくなったから今度久しぶりに遊びに行くよ!って便りをもらうと、

ああ、この仕事をしていてよかったな。って、
心の底から思うのだ。


うん。
レンタサイクル屋も悪くない。


兎にも角にも、
ラベンダーの便りとともに、
美瑛の丘に夏がやってきた。



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