愚ダメ記、真誤付き、思い津記

日記?趣味?妄想?

カモも空を飛ぶ

2022-03-29 | 日記

「カモも空を飛ぶ」。当たり前のことなので、若い人から驚いたようにそう言われて、逆に驚いた。

 野鳥を見てみたいという若い人を連れて、野鳥が集まる河口に行った時のことだ。続いて、「あのカモたちももうすぐ渡って行く」と告げると、「え、あのカモたちは、何処に行くんですか?」と問い返す。「そりゃぁ、冬鳥が帰ると言えば北の方、に決まっているだろう?」と言うと。「え、そうなんですか!。初めて聞いた。」と来る。一体自分はいくつの子供と話しているのか、という気持ちになった。

 そんなやり取りがしばらく続き、最近の若者たちが自然のいろいろな営みといかに疎遠になっているのかをつくづく感じた。当然、カモが渡るということは、「カモが空を飛ぶ」ということ。すると、「え、カモも飛ぶんですか?」と来る、「カモが飛んでいるところなんて、見たことが無い」と。その前に、おそらく野生のカモをそれと意識して見た経験が無いのだろう。

 彼らも大都会に住んでいるわけじゃないので、ちょっとした溜池や河口の堤防を車で走れば、冬場にはいろいろなカモが渡って来ている。多分に、そんな姿を目にした経験はあるはずなのだ。しかし、これまではそのカモたちを見ても、単なる「野鳥」としか認識し無かったのだろう。一つ一つの鳥の種類を同定し、名前を憶えて見直してみると、あらためてそこに「○○ガモ」が居たことに気付いたということだ。

 しばらく見ていると、そのカモの一部が飛んで行った。「ああ、カモって飛ぶんだ!」と若者は感慨深げに言い放つ。自然に囲まれた「田舎の町」に住んでいても、若者たちの多くは身近にある自然の動植物に気を止めることが無いままで生きているのだろう。

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対ロシア経済制裁と楽観論

2022-03-29 | 日記

ウクライナ戦争が始まって2カ月が過ぎる。拡大を続ける戦争にやり切れない思いが募る中で、数日おきに「新たな経済精製を発動」というニュースに出くわす。それは「さらに追加制裁の項目が残っていた」と報せると共に、「まだそこまでの制裁措置を取っていなかった」という報せでもある。戦争勃発当初の「最大限の経済制裁」の発表がとこまでの制裁措置を指していたのかが、良く分からなくなって来た。

 「経済制裁はこちら側にも打撃を与える」という今更の説明をするくらいなら、最初の段階で「いつ頃までに、どんな段階を踏んで制裁を強化する」と発表しても良かったのではと思われて来る。それを言えばロシア側も準備することができる、というかも知れないが、ロシアと中国には既に欧米からの制裁への覚悟と「どのように対処するか」の思惑くらいは有ったのではないかと危惧される。

 ニュースで解説する「専門家たち」は、口をそろえて「ロシアはここまでの制裁を受けるとは予想していなかっただろう」と言うが、あのソ連時代を経験して来た現ロシアの指導部の人間が、それほど米国や西欧諸国との親交を当てにしていたとは考えにくい。むしろ「長期の外交・経済関係の断交を耐え抜いても、米・西欧諸国に一泡吹かせる最後の機会」を狙っていたというくらいに感じてしまうが、そんな想像が当たって欲しくは無い。

 結局、EUやNATO諸国の中でも対ロシア依存度の高い国々は、米英とは同じ歩調で進めないでいる。ロシアが意図してもしなくても、それがEUやNATOの中に内包されていた矛盾や歪みを強調してしまう結果になることは、誰にも分かっていたこと。ことさらに「それがロシアの狙い」と言い張っても、解決にはならない。「他国との協調という概念を持たない」米国やイギリスが反ロシアで突っ走ろうとする時、フランス・ドイツとの立場や痛みの違いを考えるかどうかも、今後問題化し兼ねない。

 どうも、「経済制裁を続ければ、やがてロシアは折れるだろう」とする意見には乗れない気がする。最初は「効果あり」と太鼓判を押したかに見えた「識者たち」は、その効果の時間軸を延ばし始めたような気もする。「戦争が終わって欲しい」というのは変わらないが、その後の構図としては「世界の分割」「2つの経済圏の対立」に繋がるのでは?。自分には最初から、それが「ロシアの近未来予想図」であった気がしてならない。ロシア政府関係者の思惑が「再度の冷戦を耐え抜き、今度はそれに勝利する」ことにあるのでは?、と最悪の想像を頭から消せないでいる。

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