愚ダメ記、真誤付き、思い津記

日記?趣味?妄想?

新幹線と在来線特急

2022-03-18 | 日記

16日の地震で東北新幹線が脱線、今月中の復旧は難しいという。ニュース映像ですら高架橋や架線の被害の大きさが分かるので、おそらく全面復旧には数か月かかるのじゃないかと推測する。つまり、今年の夏までは東京→仙台間の新幹線による旅行は出来なくなったと思う。自分も、毎年では無いが、仙台や東北地方への行き来をして来たが、仙台まではやはり東京からの新幹線に頼って来た。新型コロナの蔓延防止措置が解除され、ビジネスや東北地方への観光の本格的再開を期待する中での新幹線運休はかなりの痛手だろう。

 そして、新幹線が止まると隣県への行き来もかなり不便になるのが現実だ。東海道方面の一部を除いて、新幹線の開通と交換条件のように、在来線の特急・急行が全廃されるのがこれまでのやり方。かつての〇〇本線という幹線鉄道も、今ではほとんどの路線で各駅停車しか残っていない。県の端から端まで行くのに3時間近くを要する普通列車だけでは不便で、結局、自家用車で高速道路を使うことになるが費用はそれだけ高くなる。

 新幹線を使うとさらに高いし、駅まで車で行って駐車料金を払うくらいなら、目的地まで全部車で行く方がいいというわけだ。東北新幹線の不通で、鉄道で仙台に向かうなら、在来線の東北本線(もしかして本線という名称は既に無いのかも)を使うしか無くなる。かつては東北本線の特急列車が沢山あったのだが、調べてみると今は全く走って無いようだ。

 それを考えると、長崎新幹線の是非をめぐって佐賀県が「佐賀県には新幹線のメリットが無い」と難色を示し、未だに鳥栖ー武雄間がルートさえ決まってないという事情もうなづける。佐賀県にとっては在来線の特急が廃止されるよりも、今の在来線特急を残した方が便利だということ。分岐点の鳥栖を含めて県内に佐賀市ともう一つくらいしか停車駅の無い新幹線よりも、主な市と観光地にちゃんと止まってくれる在来線特急を使う方が、利用者にとっては時間的にも費用的にも便利かも知れないのだから。

 数年前に仙台から青森市に往復しようとして東北本線の特急を調べたことがあった。その頃すでに仙台以北の東北本線が廃止され、第3セクターになっているとも知らず、函館までの寝台特急があるのだから昼間も急行くらいはあるだろうと思っていた。調べても調べても仙台ー青森の急行も特急も無い。それどころか、仙台ー盛岡と盛岡ー青森間の鉄道が全く異なる名称の「まるで私鉄のよう」になってしまったことに初めて気づいた。確かに、仙台以北の東北新幹線の着工が在来線との交換条件になっていたのは聞いていたが、まさか東北本線のような重要路線が完全に廃止されているとは思っても見なかった。

 「新幹線は無事故だ」という実績と、「新幹線が止まることは無い」という何となく刷り込まれて来た安心感で、在来線をあまりにも無視し過ぎて来たのじゃないか、と今回の「新幹線不通」でつくづく感じる。いずれ、省エネ・SDGsの時代が来る(のだろうか?)というならば、エネルギー節約の面でも大量輸送手段として陸上では最強の「鉄道輸送」を、せめてその復活の余地を残して置くべきではなかろうか?。今は羽田ー仙台空港間の空路も無くなっていて、今後数か月間の東京仙台間の輸送は「不通区間のみの在来線での中継連絡」に頼るしかないのだろう。それとなく、「臨時の特急列車復活」なんて考えないのかな?と、昔の東北線・特急列車を懐かしんで期待してしまうのは、時代遅れの身勝手でしか無いのだろうか?。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする