さだ・とし信州温泉紀行

続編;茨城パートⅡ

阿見町の自然ガイド~身近な生きものたち~ 

2020-08-05 10:48:30 | 地域













阿見町民有志による阿見町の自然の調査が行なわれ、「自然ガイド2020」として刊行。
第一部の「阿見町の自然 解説と自然サイトの紹介」(P9-30)に掲載。

身近な自然サイト紹介
【レイクの森(阿見町レイクサイドタウン地区)】
 レイクサイドタウン地区は阿見町の北側、稲敷台地の北端、霞ヶ浦湖畔にあります。標高25Mの台地にあった大室城遺跡を平成元年頃に宅地開発して出来た住宅団地です。
  
 団地の南側の森林は、団地ができて約30年経ち、益々荒廃、隣接道路は日中も暗く地域住民の悩みの種でした。
 平成27年3月、県の「身近なみどり整備推進事業」により、道路に沿って約120m、道端より約20m奥まで約3,000㎡で巨木の伐採が行われました。その結果、里山や隣接道路は明るくなり、防犯上も、安全性が向上し、倒木などの危険性も解消され、また伐採エリアから、霞ヶ浦を望むことが出来るようになりました。
 もともとこの場所は、昔の地名「山王谷津」が物語るとおり、谷津頭があり、台地から水が湧きだし、田んぼがあり、夏にはホタルが飛び交っていた場所でしたが、近年、ごみの不法投棄があったり荒れ放題となっていました。
 地区住民の間に、この環境、景観を維持保全しようという気運がもりあがり、地区会と森林所有者との間で、森林ボランティア活動協定書を交わし、地域住民たちで整備することになりました。
 レイクの森はS字の緩い下り坂に沿い(この下り坂は「ホタル坂」といいます)、道を挟み反対側は当団地が広がっています。この坂の先は霞が浦に通じ、湖から心地よい風がながれてきます。水辺のエリアには、ミズバショウ、菖蒲、クレソンなどの水生植物、その上は、4つのゾーンに分け四季折々の草花、香りの樹木を植えるとともに、ゾーン内に散策路を作り、最上段には、「いこいの場、集いの場」を作りました(※①)。
 レイクの森にはカブト虫、ホタル、赤トンボなど、多くの昆虫類が棲んでおり、水辺のエリアでは、ソーラー発電で水を循環させ、ホタルの生息環境、ビオトープ(※②)を整備しています。夏には、ホタル観察ができるようになりました。

 ※① 環境省主催、第10回「みどり香るまちづくり」企画コンテストに「香りとホタルの森」プロジェクト~風のみち・霞風香るホタルの坂~が入賞しました。

 ※② ホタルのビオトープ
ビオトープとは、ドイツ語で生き物(Bio)がありのままに生息する場所(Top)を意味する合成語です。 開発の反省から、自然が自ら再生できるように配慮する活動です

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