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Ayres (tr.), De Quevedo, "The Fly"

フィリップ・エアーズ (1638-1712) (訳)
フランシスコ・デ・ケベード
「ハエ」

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

I.
水なんて絶対やだね、
いくら水晶みたいにきれいでも。
水ってやつはやかまし屋、で、
知らないところで悪事をたくらむ。
静かに流れる澄んだ川でも、
あぶないよ。こわいんだよ。
でも、ワインのなかなら死んでもいい。
「ワイン」、なんていい名前、神々しい響き。

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

II.
バカな魚は水のなか。
君みたいにつまらない奴らもそう。
おいらみたいにきれいな鳥は、
軽やかにワインに飛んでいく。
ワインで元気、雨に濡れた花のよう。
血はさらさらで、頭もしゃっきり。
だからトーリーの子たちが歌うとき、
おいらも王様のためにブンブンブン。

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

III.
おいらは君より人気者。
だいたいみんな、君を避けてる。
呼ばれてなくても、おいらはパーティに忍びこみ、
おこぼれどころか、いちばんのごちそうに突撃だ!
いちばんのワインをおいらはがぶ飲み、
君のごはんは、水たまりの水。
だからケロケロ暗いんだ。
ワインを飲んで歌えよ、バーカ。

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

IV.
おいら、庭で楽しくブンブンブン、
草木のまわりで遊んで歌う。
君の歌なんて人には耐えられない。
君がいい声なんていうのは、オランダ人くらい。
ワインでうがいしてみなよ、
その暗い声、絶対変わるから。
汚い水はのどに悪いね。
特効薬はワインだけ。

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

V.
君の友だちはカエルかイモリ。
君のねぐらは穴か沼。
おいらは都会や都に自由に行ける。
まさに、虫の貴族、ってこと。
ああ! この喜び、この天国の酒の
味を君が知ったら、
飲んで、溺れて、本望だろうな。
大詩人アナクレオン様もワインで死んだしね。

まじめなカエルがケロケーロ。
ワインの瓶からハエがいう、
君みたいに水を飲んで生きるより、
ワインに溺れて死にたいぜ!

* * *
Philip Ayres (tr.)
Francisco Gomez De Quevedo
"The Fly"

Out of the wine-pot cried the Fly,
Whilst the grave Frog sate croaking by,
Than live a wat'ry life like thine,
I'd rather choose to die in wine.

I.
I never water could endure,
Though ne'er so crystalline and pure.
Water's a murmurer, and they
Design more mischief than they say;
Where rivers smoothest are and clear,
Oh there's the danger, there's the fear;
But I'll not grieve to die in wine,
That name is sweet, that sound's divine.
Thus from the wine-pot, &c.

II.
Dull fish in water live, we know,
And such insipid souls as thou;
While to the wine do nimbly fly,
Many such pretty birds as I:
With wine refresh'd, as flowers with rain,
My blood is clear'd, inspir'd my brain;
That when the Tory boys do sing,
I buzz i' th' chorus for the king.
Thus from the wine-pot, &c.

III.
I'm more belov'd than thou canst be,
Most creatures shun thy company;
I go unbid to ev'ry feast,
Nor stay for grace, but fall o' th' best:
There while I quaff in choicest wine,
Thou dost with puddle-water dine,
Which makes thee such a croaking thing.
Learn to drink wine, thou fool, and sing;
Thus from the wine-pot, &c.

IV.
In gardens I delight to stray,
And round the plants do sing and play:
Thy tune no mortal does avail,
Thou art the Dutchman's nightingale:
Would'st thou with wine but wet thy throat,
Sure thou would'st leave that dismal note;
Lewd water spoils thy organs quite,
And wine alone can set them right.
Thus from the wine-pot, &c.

V.
Thy comrades still are newts and frogs,
Thy dwelling saw-pits, holes, and bogs:
In cities I, and courts am free,
An insect too of quality.
What pleasures, ah! didst thou but know,
This heav'nly liquor can bestow:
To drink, and drown thou'dst ne'er repine;
The great Anacreon died by wine.
Thus from the wine-pot, &c.

* * *
II.
(鳥じゃないし。)

V.
(貴族じゃないし。)

* * *
英語テクストは、Minor poets of the Caroline period
(1905) より。
https://archive.org/details/minorpoetsofcaro02sainuoft

* * *
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