「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

桜の開花 待たされています

2024年03月27日 | 日記

床に隅田川香合を飾って、
桜の開花を今日か明日かと待っています。
初めの予想よりずいぶん遅れていますね。
二日後にお花見の予定を入れてあるのですが、
どうやら花より団子になりそうです。

「清水へ祇園をよぎる桜月夜 こよひ逢ふ人みなうつくしき」

このような歌に、気持ちがとろりとするような春爛漫は、もうすぐ。
気の早い友人たちと、藤の花見の予定まで立てています。
ゆっくりと訪れた春は、足早に過ぎていくでしょうから。

「小布施に行きたいですね。」
「そうね、ついでに善光寺にも寄ってみるのもいいし。」
そんな話で盛り上がっていたのですが、
それが実現することになりました。
お若い社中の方と二人ずれです。
少しよたよたしている私とお付き合いくださるなんて、
なんと奇特な方でしょう。
もう宿も予約しましたから、決行です。
五月の空の下、葛飾北斎と、栗のお菓子を楽しんできましょう。

四月の稽古は、旅箪笥を出し、透き木釜を掛けて、
炉の季節を惜しみながら過ごしましょうか。

 


久しぶりのダブルヘッター

2024年03月19日 | 日記

昨日は風の強い寒い一日になりましたが、
そんな中、都心まで出かけて、久しぶりにダブルの予定をこなしました。

六本木のミッドタウンで友人と落ち合って、まずは軽くランチ。
そして豪華デザートを堪能すべく、お向かいの甘味処(とらやさん)へ。

 

店の展示コーナーでは、「和菓子とマンガ」というテーマでの展示が。
和菓子が数多くのマンガの中で、取り上げられていることを知りました。
取り上げられている和菓子も様々で、
あの「ドラえもん」も、どら焼き大好きという設定ですものね。

さてお目当ての甘味を頂きにお店に入りました。
一品66円でトッピングもプラスしてもらえるということで、
花豆と白玉をプラスした豪華なあんみつを迷いなく注文。
これが目的で、ここまで来たのですものね。

今日のメインにと期待して訪れたお店です。
寒天、餡子、トッピング、黒蜜まで、とても美味しくて、満足しました。

お腹が満たされた後はその足で、
サントリー美術館で開催中の「織田有楽斎」を鑑賞しました。

予想していたよりも密な展示で、あきることなく見て回れました。
漠然としていた織田有楽斎のイメージがまとまったような気がします。

さていつもなら、これで帰途に就くのですが、
数日前にもう一つお誘いがあり、夕方からのことなので迷うところですが、
出先のついでと、お誘いに乗りました。

場所は代官山。
ロータリークラブの卓話例会で、
建築家で陶芸家の、奈良祐希さんのお話しを聞きました。
奈良さんは、金沢の大樋焼次期12代目当主でいらっしゃいます。
お話の中には今回の震災にも触れられ、
何百年もかけて作り上げた窯が損傷してしまったことや、
作品が被害にあってしまったことなどを伺い、
天災にはいたしかたもなく、とてもやるせなく思いました。

会場を出たのが八時頃で、一時間半ほどで家に帰れるはずでしたが、
電車が遅れるなどして、帰宅はかなり遅くなりました。
それでも久しぶりのダブルヘッターをこなせたことにほっとしました。





 


陽気が良いので

2024年03月11日 | 日記

蕾で頂いた椿が一日で開きました。
今日は日差しもあり、風もそれほど強くないので、
明日の雨の予報を聞いて、今日のうちにと色々と用事を済ませました。

まず歯医者の定期検診に。
なんと丁度それに合わせたように、
二三日前に詰め物の金属が、取れました。
まずすぐそれを治療してもらいました。
今は三か月に一度の周期で検診に行っています。

次はかかりつけのクリニックへ。
待ち時間は意外と早く、50分くらいでした。
診察と、いつもの薬をいただいて終了。

そこで午前の部は終わりにして、一度家に戻りました。
午後はお稽古のお菓子を、少し遠いお店まで買いに出ました。

全て終わって歩数計を見たら、一万歩近く歩いていました。

とても健康的な生活のようですが、
最近膵臓のあたりが痛んだりしたので、
ちょっと食事で油断していたかしらと、心配になり、
なんとなく食欲がわかないのですよ。
心と体、のどちらも健康な状態でいられる時は、
そんなに多くはないのだなあと思います。

不思議と、お稽古をしている時と、
お茶を点てているときが一番心が安定しているようです。


春うらら

2024年03月04日 | 日記

雛祭りを挟んで、お雛様のお茶碗で薄茶を頂き、
吉野棚の障子に陽が射す風情を楽しんだりしています。

ベランダの鉢植えの椿がどんどん膨らんで、
「のんびり咲いてね。」と声を掛けたりしています。
小さな苗で頂いたシロヤマブキの芽も出てきました。
二年目の今年は花が咲くのでしょうか。
こんな時は春うららの陽気も手伝って、
ゆったりとした気分に浸れますね。


こうして暖かくなってくると、
なんとなく冬眠状態の人間どもも、活動を始めるようで、
これから先の予定がどんどんとカレンダーを埋め始めました。

「予定に向かっていろいろと準備している時間が楽しいのですよね。」
「そうですね。終わってしまうと、余韻を楽しみながらも、さあ次はですよね。」
そんな会話をしながら、春本番を心待ちにしています。

「日程が決まりました。ご都合は? あまり暑くならないうちにとおもいます。」
実は私は今年喜寿を迎えます。
来るはずもないと思っていた年齢が、ちゃんと巡ってくるのですね。
それを祝って、お茶事にご招待してくださるとの嬉しいお話。
久しぶりにご招待のお手紙にお返事を書くことになりますので、
奉書の予備がないことに気が付きました。
こんなうららかな日の午後、お買い物にでも出かけて、
ついでに奉書でも準備しようかと思っています。
まだ三か月も先のことですのにね。
こんな準備も楽しいものです。


 

 


ひなまつり

2024年02月26日 | お茶三昧

昨日はお茶事でした。
趣向は「ひなまつり」
お香合のお雛様が愛らしいすがたで。

 


今回はご亭主の方がベテランでしたし、お水屋も経験豊富な方達でしたので、
私は本当に口だけで済みました。
でも、ベテランでもおかしなことをしてしまうのが、
本番の面白さでしょうか。
陰で正客との問答を聞いていて笑ってしまうこともありました。
お菓子の銘なども、「桃きらら」が「春うらら」になってしまったり、
「花兎」が「雪兎」になってしまったり。
それでも伝説になるような出来事がなくて、
まあ無事に済んだというところでしょうか。

いつもお料理の写真を撮れずにいるのですが、
今回は半東さんが水屋で持ち出す前に写真を撮っていてくれました。




この茶事のために、お雛様を出さずにいたのですが、
今日はやっと出すことができ、床の間を占領しています。
毎年ながら、お雛様のお顔を眺めると、ああ春が来たのだわと嬉しくなります。
我が家にいらして25年のお雛様。
そのお顔に、心なしか貫禄が付いてきた様に思えるから不思議ですね。


暑かったり寒かったり

2024年02月22日 | 日記

 

「冬ナクバ 春ナキニ」( 柳宗悦)

人生もそうですが、こんなに気候が乱れていると落ち着きませんね。

先日の気温が20度を超えた一日、久しぶりに都内で食事をしました。
和食のランチコースでした。
資料写真をたまには撮りましょうと思っていたのに、最初のこの一枚だけで、
後はいただくのに夢中で撮るのを忘れましたけれど。
何もセーブすることなく、全て美味しくいただきました。
たまの掟破りは気分の良いものです。
脂質に気を付けた食事のおかげで、4~5キロ痩せました。
もうこれ以上痩せると心配なので、
止めていた朝のチーズをひとかけら復活させたりしています。
BNIが22~19になりました。
身長も3センチ近く減ったのにはショックですが。

最近お夜布団に簡易湯たんぽを忍ばせています。
ペットボトルにお湯を入れて袋に入れるだけです。
足元がポカポカして、よく眠れますよ。
友人に教えてもらったのですが、習慣になりました。

季節外れの暑さと、寒さの繰り返しで、体調がすぐれないことも。
25日のお茶事に向けて。整えておかないとと気を付けていますが、
気圧の変化はどうも私には敵のようです。
昨日は早めにお炭を洗って、干してあります。
土曜日は晴れそうですので、ベランダ掃除はその時に。

皆さんもどうかご自愛くださいね。


台目切もできます

2024年02月13日 | お茶三昧

茶室の炉の切り方は八通りあります。
その一つが本勝手台目切ですが、
もちろん我が家にはそのような茶室はありません。
でも何とかお稽古がしたくて、
場所を区切ったり、しつけ棚ふうなものを据えて、
工夫して台目切のお稽古をしたいと思いました。
ある時そんな話をしたら、社中のとても器用な男性の方が、
早速その装置を作ってきてくださいました。
嬉しや、やっと二月の後半はそのお点前ができます。
これで、八炉全部のお点前のイメージを持っていただけます。
本物には程遠く、そんな子供だましのような物でと笑われそうですが、
何事も工夫すればできるというのが私のモットーですのでね。

ところで先日膵臓のその後の検査で、異常なしと結果が出ました。
脂質を控えた食事を心がけて頑張っていますので、一安心です。
おかげて体重はだいぶ落ちましたが、体調は良いようです。
これで少しおきて破りの機会が増えそう。
ちょっとだけなら、あれも、これもと、楽しみが出てきました。
でも油断はしないようにしないといけませんね。
二月はあと二回、食事会の予定があります。
少しリラックスして、美味しいお料理(和食)が楽しめます。


寒さの峠

2024年02月06日 | お茶三昧

立春も過ぎましたが、今が寒さの峠でしょうか。
昨日は積雪もある雪に見舞われましたね。
出かけていたのですが、早めに切り上げて帰ってきました。
何年か前の大雪のお茶会を思い出しました。

お稽古は、一月後半は筒茶碗を使って、絞り茶巾をしました。
そして二月に入り、逆勝手でお点前をしています。
季節を感じるお点前を楽しんでいるうちに、春はもうすぐそこですね。

可愛い方のお稽古も進んでいます。
付き添いのお母様は、リビングで待っていてくださるのですが、
一生懸命、私の横でまねをしてお稽古している姿を見て、
「隠し撮りをしてしまいました。」と。
私も映っていたのですが、歳の差約70才の姿はカットです。
まだまだ鉄瓶は扱えないので、小さなポットを使っています。
それでももうすぐ三年生。
できることもだんだん増えてきますね。
吸収力の速さはやはり若さです。

暖かな日が少しずつ増えてくることを期待して、
今月もお稽古をしましょう。


サバクヤ心

2024年01月29日 | 日記

「サバクヤ心 袱紗サバキツ」

これは柳宗悦著「南無阿弥陀仏」に添えられている、
心偈」(こころうた)の中にある言葉です。
私がこの言葉に出会ったのはもう何十年も前ですが、
まだ若かった私にも、とても心に響き、
以来点前の心構えとして大切にしてきた言葉です。
この言葉があの民芸運動に力を注いだ柳宗悦から発せられた言葉だと、
認識したのは最近のことです。
著者に興味を持ってふと手にしてみたこの本を読まなければ、
ただ心に響く言葉として胸に刻まれただけかもしれませんが。

先日の茶会で、社中の皆さんに、お点前をして濃茶を差し上げたときも、
この言葉を念じての帛紗捌きでした。
ちなみに原典では袱紗という字を使っていますが、
茶道では帛紗という字を使いますが。
今年もまた新しい気持ちで、サバクヤ心袱紗サバキツ・・です。



ところで昨日は、午前中の稽古を終えて、
急いて上野の文化会館まで。
藤原歌劇団のオペラ、「ファウスト」を鑑賞してきました。
とても迫力のある舞台でした。
歌声がセリフのごとく自然に耳に伝わり、
休憩を交えての四時間近くの時間が、長くは感じませんでした。

昼間の公演でしたが、終わった時は日もすっかり暮れていました。
友人と夕食を済ませて、遅くならないうちに家路に。

年明けて、色々とありましたが、もう二月が目の前ですね。
時の経つのが早い早い。

 


新年の茶会も終わりました

2024年01月23日 | お茶三昧

新年の社中顔合わせの茶会が終わりました。
予報通りの雨でした。
広間と小間の二席に辰をたくさんそろえたので、
雨を呼びすぎたのでしようか。



茶入・・瀬戸の肩衝 銘「清友」
茶杓・・「千代の栄」 
仕覆・・紫地龍丸紋錦

今年は何年かぶりに私がお点前をして濃茶を飲んでいただけました。

足の手術をしてそろそろ五年が経ちます。
何とか正座をして、嶋台のお茶碗で、
重ね茶碗のお点前をすることができました。
大きな嶋台のお茶碗を重ねて持ち出しましたが、
いまだ心配ですから濃茶もまだ各服点てです。
かげ点てのお茶も各服ですので、
お水屋も手際よくお出しできるように、色々と工夫をして大奮闘。



おかげでとてもスムースに進み、
私のお点前が終わるまでに、皆さんにお茶をお出しすることができました。

昨年は午前組と午後組の二部制にしましたので、
濃茶席が二回で、時間的に忙しい思いをしましたが、
今年はとてもゆとりが持てました。
お昼のお弁当も到着を待って早めに頂けました。



午後は、小間席との調整の合間に、
皆さん久しぶりにのんびりと歓談ができたようです。
稽古日が違う方達は、年に一度の逢瀬ですもの。


こんな光景もたくさん見られました。

広間の薄茶は、おかわりをしていただきました。
おかわり用のお菓子は、おみくじ付煎餅。
皆さんの今年の運勢を占っていただきました。
私は水屋でお相伴でしたが、大吉を引き当てましたよ。

帰るころには雨も上がり、終わりよければすべてよしと、
楽観的な私の総括でした。
皆さん今年も、お茶をたくさん楽しみましょう。