一昨日は木枯らし一番が吹きました。
「ヒューヒュー」と聞こえる風の音に、
虎落笛という言葉を思い出しました。
茶杓の銘に使える季節になりました。
少し前は11月にしては暖かな一日があり、
「小春日和」がいいかしらと思ったりしましたが。
外の様子がどんなでも、
そうアメリカの大統領選挙の波乱におどろきながらも、
開いたばかりの炉で、松風の音を聞きながらの一服で、
平常心を保とうではありませんか。
と思っていたら急に大きな音がして、
すわ何事か・・
ベランダの衝立式の生け垣が、風で倒れた音でした。
虎落笛なんてのんきなことを言っている場合ではありませんでした。
下敷きになった鉢植えの椿が気の毒でした。
夜咄の茶師の準備が佳境に入り、
今日は午前中は、茶事の流れの確認の稽古をしました。
夜咄は、「前茶」があったり、「止め炭( 立炭)」があったり、
手燭の扱いがあったりと、稽古をしなくてはならないことも多くて、
亭主さんは大変です。
午後は懐石担当の方が、稽古をしながら、
料理人さんから借りた資料の本を参考に、
献立をあれこれ悩んでいました。
そんな皆さんに付き合いながら、
私は私しで、日曜日に「茶室開きの茶事」にご招待を受けているので、
今日はその準備をしました。
お祝いにお包みする新券ををそろえたり、
着ていく着物を決めたり、長襦袢の半襟を確認したりと。
これは稽古ではなく、実際の茶事ですから、
失礼のないようにと気を使いますね。
当日楽しむためにも、準備は早めにしておこうと思います。
こうしてお茶三昧の毎日を送っていると、ふと、
『もしお茶がなかったら私は何をしていたのだろうか。』
と考えたりします。
もう他の私は考えられないかも・・ですね。