「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

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「懈怠」に反応してしまいます

2017年12月29日 | 日記

今さかんに巷を騒がしている貴乃花親方への処分ですが、
理事会への報告を怠ったというところで、
懈怠」(けたい)という言葉が出てきて、
「あまり聞かない言葉ですね」と話題になっていますね。
私などは「知ってる知ってる」と嬉しく反応してしまいます。
この言葉、裏千家の茶道を学ぶものにはおなじみの言葉ですから。

懈怠比丘不期明日」(けたいのびくうみょうにちをきせず)は、
裏千家を代表する茶室「今日庵」の名前の謂れとなった言葉です。
このなかにある「懈怠」が、
報告を怠ったということで使われている「懈怠」ですね。

千宗旦(利休の孫)が、新築した茶室の命名を大徳寺の清厳和尚に頼もうと思い、
和尚を招待しましたが、約束した時間に和尚が来ず、
仕方なく宗旦は「和尚がお見えになったら、明日もう一度お越しいただくよう」と
弟子に言い残し
別の急用で出かけてしまいました。

まもなくやって来た和尚は、宗旦の伝言を聞き、茶室の腰張りに
懈怠比丘不期明日」と書き残して帰っていきました。

この言葉の意味は
「遅刻するような怠け者の僧であるわたしは、明日のことはお約束しかねます」
ということだそうですが、これを見た
宗旦は、
一寸先はわからぬ人生に、明日の約束を求めた自分を反省し、
茶室「今日庵」が誕生したという逸話が残っています。

ちなみに「比丘」(びく)とは男性の出家者で
女性の出家者は「比丘尼(びくに)というそうです。


さて、昨日稽古納めも終わり、さすがに、
懈怠のおばさんに戻った私ですが、そうのんびりもしていられません。
午前中に年賀状を書き上げて、投函してきました。

午後は少し高いところの埃でも払おうと、掃除機を持ち出しました。。

普段は使うことのないいろいろなアタッチメントがあったということを思い出し、
あれこれ試してみました。

便利な部品なのでしょうが、根本的に背の高くない私には、
高いところの掃除は、何を使っても大変だということがわかりました。
そろそろ高い所だけでも業者さんのお世話にならなくてはいけないかしらと。
椅子に乗って立ったりりすると、なんだか目が回るようなふらつくような。
怪我をしたら、もう命取りになりかねませんものね。

別に暮れにしなくても、暖かい季節に頼みましょうと、
無理に大掃除はしないで、やはり「懈怠のおばさん」でいましょう。


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