グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

伊豆大島のカモメたち

2010年02月23日 | 
 今日はとても暖かく穏やかな天気でした。この前の日記にも同じような事を書いて、あと何回かは寒くなるんだろうな~、なんて書いたら予想通りその数日後からすごい寒波が来て三原山は当HPトップの写真のように真っ白になってしまいました。

 現在、まだその雪は残っていますが、オオシマザクラも咲き始め、ウグイスが囀り始めて春は着実に近づいてきています。

 さて、そんな穏やかなある日、用事で港の前を通りかかったらすごい数のカモメ類が堤防に群れているのが目に入りました。
 
 実は隠れ(?)バードウォッチャーの私は海が荒れるとよくこの港に避難してくるカモメ達を観察しに来ています。見られる種類はそのときによっていろいろですが、これまでに8種類のカモメを確認しました。

 以前の日記でも紹介したウミネコは一年中見られますが、真冬になるとやってくるのがオオセグロカモメ。この2種類が大多数ですが、時々セグロカモメも見られます。さらに少数派なのがシロカモメやワシカモメです。今年もワシカモメは2,3羽来ていますが、今シーズンはシロカモメにはまだ会っていません。外洋を飛んでいるのがよく見られるミツユビカモメは、外海が荒れると時々港に入ってきます。さらに海が荒れるとただカモメが入ってくることもあります。都市部の公園の池などでもお馴染みのユリカモメは伊豆大島では極めて稀で、沖を飛んでいるのを2回見たことがあるだけです。

 伊豆大島では、海が穏やかな時にはウミネコとオオセグロカモメが数羽居る感じですが、海が荒れた時だけスーパーのタイムサービス的にたくさんの種類と数を楽しめるわけです。(なんのこっちゃ)

 ところがこの日は海も大して荒れていないのに250羽もの大型カモメ達が港に入ってきていました。



どうやら港についた大きな船が何か水揚げを行った後のようで、若いオオセグロカモメたちが盛んに船の周りに集まって何か小さいものをついばんでいました。 

ワシカモメは何羽か居ましたが、シロカモメは居ませんでした。(T_T)ミツユビカモメは湾の外は飛んでいますが、港には入ってきていません。(トウゾクカモメは飛んでいましたが…。)

今日はたくさん居るオオセグロカモメをご紹介。
これは幼鳥です。(正しくは第一回冬羽といいますが)
去年の夏頃生まれですからまだ一歳になりません。



こちらが成鳥。



美しいですが、目がコワイです(^▽^;)
 
実は、オオセグロを含む大型カモメ類というのはこのような綺麗なオトナになるのに4年かかるといわれています。

 これが来年成鳥となる予定の3年目の個体。



成鳥とどこがちゃうねん!と思われた方、いいツッコミです。(一人ボケツッコミ…?)

 嘴にご注目。3年目の個体の嘴には赤い斑紋の他に黒いくすんだような斑がありますね。成鳥にはこれが無く、赤い斑だけです。

 それだけかい!…っと思われた方、いいツッコミです。(…また?!)
実はこの赤い斑は繁殖の時に役に立つもので、卵から孵った雛がこの赤い斑をつつくと親鳥は飲み込んできた餌をげろげろっと吐き戻して雛に与えるのです。

 つまりこの赤い斑は子育てができるんだぞー、という成長の完了を示すものである、と私は勝手に想像してます。(勝手にかよ!)

 大型カモメはこの黒い斑がとれて初めて一人前のオトナなんですね。

 (あまの)
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 火を囲んでの経験 | トップ | 磯の貝達21 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事