グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

地層は語る

2013年12月31日 | ツアー
2013年の最後の2日間、お父さんと息子さんの「2人旅」をガイドしました。

ツアー前にひとつだけリクエストがありました。
それは“地層大切断面”を見ること。
理科の冬休みの宿題の「地層を調べる」という課題をするための来島のようです。

2万年分の噴火の歴史が読み取れる地層大切断面は確かに素晴らしいけれど、いきなりその全体を見ても、どんな出来事が地層を作ったのかイメージしにくいです。

それで昨日は、まず“パーツ”を1つずつ、身近に見ていくことにしました。

三原山近くの温泉ホテル駐車場で。

空から降ってきた、穴だらけの溶岩、灰、土、神津島から飛んできた灰…手触りを観察しました。

次に三原山から“液体の状態で流れてきた溶岩”を見にいきました。

縄のような模様が、溶岩が流れた時の様子を想像させてくれます。

お父さんが下から上に向かって流れたように見える溶岩を発見しました。

速度が速くて、斜面を登ったのでしょうか?
それとも流れた後で、下から持ち上げられたのでしょうか?

山頂口バス休憩所の裏の崖には、大人の頭大の白い石がめり込んでいます。

激しい爆発で地下の岩盤ごと吹き飛ばされ、火山灰とともに猛スピードで島中を覆ったと言われる、約1700年前の地層。

同じものが、元町近くでも見られます。

山から遠い場所にも積っているのは、それだけ大きな出来事だったということ…。
地層をしっかり観察したら、物語が聞こえてくるのではないでしょうか?

「あ、あれ!」

息子さんは自分で目立つ地層を見つけて、軽やかに写真を撮りに行っていました。

1986年噴火で元町に流れた溶岩流の断面。

「液体の状態で流れたあと冷え固まると比較的密な状態の岩になるんだよ」ということを紹介しました。

もしも地層の中に大豆のような小さな丸い石が混ざっていたら、近くでマグマと水が接触して激しい爆発を起こしたのかもしれません。

この景色の中で、豆石を探しました。

およそ2万年分の地層が、昨日のツアーの総仕上げでした。

ただ「きれい」なだけではなく、過去の大きな火山活動の壮大な歴史を語る壁。
圧巻でした!

数日前に崩れた部分は、もうわかりにくくなっていました。

真っ黒だった崩れた表面が、数日で周囲の色に溶け込んでいたのに驚きました。

そして今日。
波が削ってできた海岸の洞窟を訪ね…


数10万年前の古い火山のシマシマを見て…


裏砂漠で“大島らしい風”を体感しました。

強風が表面の火山灰を巻き上げていました。

こうやって少しずつ、雨が削った凹凸を埋めていくのでしょう。


立っているのがやっとの強風をこんなふうに体験できるのも、飛んでくるものが何もない環境だからこそ。

大島らしさ満載の2日間でした。

最後に息子さんに「地層のレポート、いいのができるかな?」と聞いたら「はい、完璧なのができると思います!」と笑顔で答えてくれました。どんなレポートができるのか、とても楽しみです。

さて、大島にとって本当に大変な年となった2013年が、もうすぐ終わろうとしています。
嶋田からトウシキ(島の南部)に沈む夕日の写真が、届きました。

2014年が今年より、少しでも良い年になりますように。

(カナ)







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