グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

三原火山その1

2010年04月11日 | 火山・ジオパーク
今日は三原火山についての報告です。

島の広報誌にも載っていますが、大島町は今、“日本ジオパーク認定”を目指しています。

「ジオパークって何?」と思われる方も多いと思います。

日本地質学会ではジオパークを
「科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を複数含む一種の自然公園」
と説明しています。

う~ん、これだけだと、ちょっとイメージしにくいでしょうか?

わかりやすく私なりに表現すると
「その土地の貴重な自然(地質)を生かして、観光、教育に役立てる事ができる場所。」
という感じでしょうか?

大島は東京から最も近い活火山を持ち、島中に噴火の歴史を物語る様々な地形があり、
その中で培われてきた豊かな自然があります。
この自然をきちんと紹介し、観光や、教育に役立てていくことができると判断されれば
「日本ジオパーク」の認定を受けることができる…はずなのです。

町はこの認定に向けて委員会を作り、大島をフィールドに活動してこられた火山学の先生を中心に
準備を進めていて、私もそこに参加しています。

実は先月のグローバル10大ニュース第2位、「三原山は世界三大流動性火山の一つではない。」も、
この動きの中できちんと訂正されることになったものなのです。

そもそも火山学では「流動性」という言葉は存在しないし、大きさでは三原山より規模の大きい火山は
世界中に沢山あるので「三大」とは言えない、ということです。

「三原山が世界三大流動性火山の一つ」ということはウィキペディアにも載っていたので、
かなり広く信じられていた事だったようです。

誰が何時ごろから言い出した言葉なのかハッキリしませんが、
昔から噴火を繰り返してきた三原山を御神火様として敬う気持ちが
“三大”というわかりやすい言葉と、結びつきやすかったのかも知れませんね。

ところで今回の準備委員会の調査で火山学の先生の説明を受けながら、数日間山を歩きました。

先生の話を聞いていると、今まで何気なく見ていた景色が動画のように動き出し、
赤々とした溶岩が大地を突き破って流れ出した光景が、目に浮かぶようでした。

たとえば今まで何気なく通り過ぎていた三原神社入り口近くの道両脇の大きな岩。

これは1986年11月19日、ついに火口から溶岩が流出し始めた時、元々あった火口内の堆積物が
真っ赤な溶岩の上をイカダのように浮かんで流され、ここに引っかかったものだそうです。

もしその場に居て現場を見たら、圧倒的な迫力でしょうね。
こんな風に一つ一つの景色に物語があるのを知って、かなり心を動かされました。
「岩が語る。」まさにそんな感じでした!

目の前の岩や地形は雄大な噴火の光景を物がたり、植物は生き残りをかけて長い時間をかけて形態を変え、
動物たちは生きるために日々真剣な戦いを繰り返している…。

そんな物語を少しでも分かりやすく、おもしろく、そしてできる限り正確に表現することができたなら、
それはここでしか語ることのできない、世界でただ一つの物語であるはずです。

〝世界三大“ではなくて、“世界唯一”の大島の自然。
それこそが私たちの財産なのではないか、と思います。
(前も同じことを語りましたが、以前より一層そう思うようになりました。)

今回勉強した〝岩が語る噴火の物語“はこの場を借りて、少しずつ報告したいと思っています。
今、山でメモした解読不能文字と格闘していますので、どうか気長にお待ちください~。(笑)

(カナ)



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