グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オオシマザクラ物語・その2

2015年04月09日 | 植物
1年前に出会ってから、ずっと心に残っていたオオシマザクラの木があります。

28年前の割れ目噴火で流れた溶岩の上に、凜として立っていた若いオオシマザクラ。

1年前は1つも花をつけることができず、葉っぱだけで成長中でした。

「あの桜は、今年は花をつけただろうか?」
気になったので、3日前に見に行ってきました。

山はまさに、桜のシーズン。

外輪山の下の森が、白く染まっていました。

道の脇の桜も、綺麗に咲いています。


まだ若い桜は、花数は少ないけれど・・・


それでも昨年より少し、花が増えたような気がしました。

「このぶんなら、もしかしたら溶岩流の上の桜にも、花が咲いているかも!」
ワクワクしながら、三原山の麓の溶岩流に登りました。

同行した柳場の目の前に、目的の桜の木があります。


ちょうど、人の身長と同じサイズです。

1年前より立派になったような気がします。

1年前の写真。


そして、今。

葉の数が増えて、全体にたくましくなった感じがしませんか?
葉の数が増えればそれだけ、太陽のエネルギーを自分の成長のために蓄えられます。

桜には、花は咲いていなかったけれど、つぼみが8個ついていました!

1個と2個と5個の、合計8個です!
ぷっくり膨らんだつぼみ・・・数日で咲きそうです!

咲いている姿は見られなかったけれど、つぼみを確認できて嬉しい気分で帰って来ました。

ところが昨日、真冬並みの寒さがやってきました・・・。
北東風が強く、山は雪までチラついていたようです。

8個のつぼみは、どうなったのでしょう?
・・・どうしても気になったので、今日もまた行ってきました。

山に雪は残っていませんでしたが、北東からの風で、かなり肌寒く感じました。

そして、つぼみたちは・・・?

2個のつぼみは、1個がわずかだけ、開いていました。

あまり晴れ晴れと全開~と言う感じではありません。
少しだけ開いた状態で垂れているので、なんだか別の花みたいです。

5個のつぼみの方も、ひとつが下を向いたまま、開いていました。

花びらの回りが少し痛んで、茶色くなっています。
やはり真冬並みの寒さが辛かったのでしょうか?

この状態で、花粉を運ぶ虫たちに来てもらえるのでしょうか??


1個のつぼみ。

これが一番開いていたかもしれません・・・。

かなりヨレヨレだけど・・・

頑張ってます!

ところでこの、わずかに開いた花たちは、タネを実らせられるのでしょうか?
そして来年は、立派に花を咲かせることができるのでしょうか?
来年までの1年間の間に、あたり一面が噴火で焼き尽くされる可能性だってあるのです。

でも桜は、この1年で確実に成長しました!強風が吹きつけ栄養分も乏しい厳しい環境の中で、堂々と生きるオオシマザクラは本当にステキです。

時々会いに行くから、頑張って生きてね~!

(カナ)




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする