社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

厳罰化は正義と言えるのか --名古屋闇サイト殺人--

2009-03-18 13:03:17 | 事件、事故

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090318-00000011-maip-soci

 闇サイト殺人の3被告に対し、2人に死刑、自首した被告1人に無期懲役が下った。被告の1人が自首したため、残る2人も早期の逮捕となったこの事件の判決に世論はどう感じるだろうか。全員死刑という無謀な判決はひとまず回避された。

 この事件は平成19年8月、インターネットの闇サイトで知り合った3人組の男が、名古屋市の31歳派遣社員の女性を拉致、殺害したもの。被告の3人は30代から40代で、内2人は無職で、残る1人も不安定な立場だった。

 この事件については、求刑公判の時にも本論考で言及している。そこで私は安易な厳罰論には同調出来ない意志を示した。

・厳罰論に安易に賛同出来ない理由 --闇サイト殺人、秋田連続児童殺害--
http://blog.goo.ne.jp/grk39587/e/278818d0e3b91085bd4409cc6e0febe5

 以前の論考でも述べたが、厳罰論に異議を唱える主な理由は以下の通りだ。

1.自首による減刑など、情状酌量など減刑要素が全て考慮されなくなる可能性がある。自首が無意味なら、犯人は捕まるまで逃げ続け、第二第三の犠牲者が発生した可能性がある。
2.主犯格とそれ以外の従属的役割との量刑格差がなくなってしまう。
3.雇用不安や家庭崩壊など、フェミニズムにより国民の安定生活が阻害されている実情がある。
4.犯罪が発生する社会背景に批判の矛先が向かないように、厳罰化世論をマスコミが煽っている感がある。
5.裁判官がフェミニストである可能性がある。
6.幼児虐待死など被告が女の時には、男の時より罪が軽い傾向にある。
7.厳罰化は、フェミニズムなどの権力側による圧政を強化してしまう。
8.反日勢力の強いマスコミも厳罰化に概ね賛同している雰囲気がある。

 犯罪を正当化してしまっては世論からは支持されない。しかし、何を犯罪と規定するか、それを決めるのも時の権力である。例えば戦前には姦通罪という罪も存在した。しかし今では姦通罪に当たる不貞行為は幾らでもあるだろう。中には自分の子ではないのにそれに気付かず育てている哀れな父親もいるという。母親の罪は大きいはずだ。しかし姦通罪という罪が存在しないために、女性の罪悪感は極めて薄い。しかも現行法では、DNA鑑定などで自分の子ではないと判明しても、それが出生後一年以上経過していれば、戸籍上は自分の子として養育義務が発生してしまうのだ。他人の種の子供の養育義務を背負わされるという全く理不尽な法律がまかり通っているのだ。

 また、極端な話、強姦罪がなければ、やろうと思えばいつでもやれるから、という理由で男性が性に焦る必要もなくなるのではないだろうか。寧ろ精力減退を心配しないといけないかも知れない。セックスレス夫婦が存在するのも、性に焦る必要がないという安心感があるからとも考えられる。

 つまり、罪を犯すという罪悪感は法律という刷り込み教育によって変化するということだ。そして法律は権力によって作られる。だが権力は得てして自分だけの利得しか考えないものだ。そうした権力によって作られた法律に基づいた「善悪の基準」が果たして正義といえるのか。厳罰化世論は権力社会を一層強化させてしまうだけにしかならないということにも注意する必要があるのだ。

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