社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

安易な厳罰論に惑わされず、的確な司法を --山口県光市母子殺人事件--

2008-04-23 11:59:29 | 事件、事故

 果たして死刑判決は遺族の本村さんを納得させることが出来るのか。山口県光市母子殺人事件の判決は今後の司法のあり方に大きく影響を及ぼしそうだ。

 今回の判決に関する報道では、感情論だけに頼る報道にならぬよう事前にBPO(放送倫理・番組向上機構)から通達が出されていたようだ。それが何を意図するものなのかはよくわからないが、BPOと言えば、そこの青少年委員会の委員長にはフェミニストの大日向雅美が君臨していることなどからも、何か胡散臭い雰囲気はある。しかし少なくとも世間は厳罰化論調が先行している状況に見える。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080423-00000050-sph-soci

 しかし、本当に世論は厳罰化傾向なのか私は疑問に思う。とかくこうした論調というのは「声の大きいもの勝ち」の部分があり、一口に厳罰化論調といっても様々で、フェミニズムのように性犯罪はじめ男には厳罰を主張するが、女には情状酌量を求めるという矛盾した主張も混在して、正確な実態は測れない。

 ところで、今回の判決後の本村さんの記者会見での言葉にはやはり知性と教養に満ち溢れた優れたものを感じた。中でも印象的だったのは、被告人が心から反省して罪を受け入れて欲しいということ、そして今後このような悲惨な事件が起きないようにどうすべきか国民が考える契機になって欲しい、そうでないと妻子も被告人も犬死にになってしまう、という趣旨の言葉だ。

 私は以前にもこの事件に関する論考を書いているが、その時にも本村さんは決して自分のことだけを考えているのではないと感じた(*1)。今回の会見でも彼の意識は一貫している。

 被告人を死刑にすることは非常に重いこと、それを本村さんは理解した上で死刑を求めている。従って彼は決して厳罰論者ではないと私は思う。

 ところが、巷のネット世論などでは過激な厳罰論が展開され、厳罰が当然であるかのような雰囲気が作られてしまっている。そうした勢力に司法が左右されて今回死刑判決が出ただけだとしたら、本村さんは決して納得出来ないのではないだろうか。少なくとも、本村さん自身もこの社会の中で今後も生きていく。将来の社会が健全になっていくことを彼は望んでいる。しかしやみくもな厳罰化傾向は決して健全な社会をもたらさないと私は断言する。

(*1)家族愛の大切さを本村氏に学べ --山口県光市母子殺人事件--
http://blog.goo.ne.jp/grk39587/e/7564fe0845c1d9eac31e1d62f42fa274

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