社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

日米の刑法の違いがもたらす世論の中身 --ロス疑惑--

2008-02-26 16:28:26 | 事件、事故

 昭和56年(1981年)に起きた「ロス疑惑」、既に決着はついていたと思われたこの事件で、三浦和義容疑者(以下敬称略)が旅先のサイパンで逮捕された。この事態が社会に与える影響とはどんなものだろうか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000914-san-soci

 ネット上では、早くもこの事件を政治的に利用しようとする勢力が暗躍しているようだ。その代表的な意見は、「時効制度の廃止」である。今回は米国の未解決事件を扱う特殊チームが三浦の逮捕にこぎつけたことを引き合いに出し、日本でも米国に習い時効を廃止すべきだという論調が見受けられる。

 しかし、それらの意見は事件の劣悪性や被害者が女性であるなどの状況から、どうやら女性擁護の感情論に基づくものが多く、決して冷静な世論とは言えないようだ。

 まず、この事件に関しては、日本で捜査し裁くということを当時日米間で合意した筈だ。その結果に基づき、三浦は逮捕され、法の裁きを受けた。一美さん殴打事件では実刑となり服役したが、殺人については無罪が最高裁で確定した。それを考えれば、捜査当局や司法関係者の間から何を今更という声が出るのも不思議ではない。

 そうした経緯を見れば、日本に時効制度があろうがなかろうが、三浦の最終的な処遇には何の影響もなかったのだ。三浦は時効のために無罪になったのではない。それなのにどうして時効廃止という畑違いの主張をするのか。ただ話題に便乗して主張しているだけとしか思えない。

 それに、時効制度がなくなると、捜査費用が増大するばかりか、捜査当局のやる気を低下させてしまう恐れもある。時効があるからこそ、捜査当局も事件の早期解決に積極的に取り組むわけで、それら増大した費用は結局税金となって国民に跳ね返ってくる。当然国民の生活も余裕が無くなるのだ。そのくらい大した額ではないだろうと思うかも知れないが、特に底辺層などにとってはたとえ500円や1000円でも大きな金額なのだ。

 しかもそれら底辺層の生活苦のため更に犯罪が増えるということにでもなれば、更に捜査費用が増大するという負の連鎖が起きてしまう。これでは本末転倒だ。

 そもそも、単純な日米の比較だけで安易に時効廃止を主張する連中こそ、多面的な物の見方が出来ていない。これに関して、法曹界と思われる人がある掲示板に投稿したコメントを見つけたので以下に紹介する。

 時効(公訴時効)に関する必要性を否定する意見は想像力が足りないと言わざるを得ない。仮に公訴時効が存在しなければ、証拠の散逸等によって被告人の地位が極めて不安定になる。云十年前に起きた事件をどう防御せよというのか。

 最近はこの手の法律に対する無理解な人が増えている。少年の可塑性(少年法)、責任能力の要否(責任主義、刑事法全般)の問題などを完全に無視した主張が多くて辟易する。
(要約)

 つまり、遠い過去の事件の容疑が自分にかけられた場合、アリバイなどどうやって証明するのかその手段が個人では極めて困難ではないかということだ。捜査当局は多大な人力で証拠集めをするのだから、一度容疑をかけられたら、もう罪逃れをすることは事実上不可能になってしまう。特に未解決事件というのは捜査当局にとって不名誉なことだから、不確定なものでも証拠として採用し、強引に解決してしまおうということにもなりかねない。

 それに、米国などの事例を見ても、未解決事件の多くはDNA鑑定などの捜査技術がなかった数十年前に起きたもので、それらの事件が最新の技術で解決されるという場合があるくらいの程度のものだ。つまり、捜査技術が日進月歩で発達する現状を見れば、現代では時効に影響されることなくほとんどの事件は解決出来ると考えていいと思う。特に今後起きる事件については早期解決が可能な基盤は整ったと考えていいだろう。むしろ時効廃止によりいたずらに捜査期間を引き延ばしてしまい、逮捕が遅れ、その間に犯人が別の事件を起こしてしまうなどのデメリットの方が大きいのではないだろうか。

 そうした考察もすることなく、一時の感情論だけで時効廃止を唱えるのは愚の骨頂と言えるのではないだろうか。

 ところで、時効廃止に関するネット上のコメントのやりとりで面白いものがあったので簡単に紹介してみたい。いちいちコピーを取っているわけではないので、記憶を頼りに要約して書くことになるが。

A.時効のない事件として米国が扱ったから今回逮捕出来た。だから日本でも時効をなくすべき。

B.三浦は日本でも時効で無罪になったのではなく、裁判の結果、最高裁で無罪が確定した。従って時効の有無には関係ない。

A.一度確定した裁判でも、新証拠が出れば覆せるように法改正をすべきだ。

B.それでは裁判は無限に続くことになってしまい、刑の執行が出来なくなる。

 勿論時効廃止を主張する人が全てこの程度の知性なのかというとそれは違うだろうが、この事件だけを想定した意見が大半を占めているようだ。これらの勢力の詳細は不明だが、やはりフェミニズムが一枚絡んでそうな気がしてならない。

 例示したやりとりの他にも、「性犯罪には厳罰化を唱える一方、母親の幼児虐待など女性の被告には減刑を唱えるのは矛盾だ」という指摘には、「母親の幼児虐待の罪が軽いと思うのは貴方の主観に過ぎない」など随所でフェミ臭い詭弁が散見された。

 連中の多くは年配女性が多いから、ロス事件もリアルで記憶していて、当初から三浦が怪しいと感じていた人も多かっただろう。その怒りが今回の逮捕で爆発したということなのかも知れない。

 しかしその結果、私達は間違っていなかった、という余計な自信を連中に与えてしまったことにもなるだろう。となると、連中は益々調子に乗って自己主張を強めフェミ政策を加速させることになってしまうのかも知れない。

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