やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

松本大洋『竹光侍』完

2010-05-13 | エンタメ
単行本の最終巻八が出版され、一気に読了。
ちょうど一年前の5月24日に六巻まで読んだ
ことを書いている。

ビックコミックスピリッツの連載を読む
ことはなく、単行本の七巻、そして八巻が
でるのを心待ちにしていた。



この永福一成の原作には藤沢周平の
お家騒動物や決闘物の影響が通底音の
ように鳴っていた。

江戸の長屋が主な舞台で、ちょっと
ジョージ秋山の『浮浪雲』を連想する
ような場面もある。

静と動のみごとさ。独創的なコマ割りと
(コマの線自体も墨を塗った割り箸で
描いたかのよう)も最終巻で冴える。

いつまでも見ていたいマンガだし、
原画展をぜひ見たい。見飽きないだろうなぁ。



ただ筋は、斬り合いは七巻で終えて、
その後の物語をもう少し書き込んだ方が、
味わい深かったと思う。

なぜなら、ネタバレになるからあまり
書かないけど、八巻の決闘にはもう大儀が
ほとんど残っていないからだ。

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