車で出かけたら近所の交差点で
自転車が飛び出してきた様に見えて
急ブレーキをかけたけど、軽くあたった。
相手はご老人。接触の際、自転車が
転んで横倒しになった。
「大丈夫ですか」と運転席から声をかけると
「大丈夫な訳ないわ」と怒鳴りながら
元気に自転車をたてようとしてはる。
エンジンそのままで、車からおりて
駆け寄る。一緒に自転車をたてて
交差点の隅に行って座る。
「大丈夫ですか?もうしわけありません」
「大丈夫そうや」と接触の殺気だったのが
だいぶ落ち着かれている。
その頃までにぼくもなぜ事故になったか
彼が一次停止を守らなかったからだ・・
ということに気づいていた。
でもそれを追求するのは今じゃない。
おじいさんの怪我が大事だ。
☆
じーんときているけど、思ったほどでは
ないことがだんだんわかってきたのか、
どこの方か住所とか教えてもらったら、
後日連絡するよ、と言って下さるくらいに。
それで名前を伝えたら、あっと思い当たって
お互い知らない仲だとわかる。
僕が引っ越した当初何度か話をした
ご近所の方だ。
それから打ち解けて、お互いの身の上話など
していたので、ますますおじいさんは帰りたがる。
きっとぼくもおじいさんの非をひとことも
言わないので、おじいさんも昔気質の凜と
した感じがでてきて、おたがい良い感じだ。
☆
ただ、もし悪化した場合の治療費を保険から
出してもらうために警察の検証が必要だと
いう話をだしたら、わかったと言ってくれる。
しかもぼくの免許証の点数まで気を遣って
くださる(これは警察に対しても言って
くださった)。
SOFTBANKって110番繋がるのかなぁと
思いながら携帯をかけるとつながった。
わりと警察は早く来てくれた。
ただし人身事故の可能性があるので、
まず自転車で来た警視庁の方一人、
次に自動車で来た警視庁の方二人、
最後に事故処理班の方二人が同じような
質問をそれぞれ到着するたびにするのには
飽きてきた。
ただ事故処理班の警察官が一番、
現場検証がうまく、自動車と
自転車の傷や道路の自転車のタイヤ跡から
事故の様子を再現しはったのには説得力が
あったなぁ。
交差点では他の侵入者が見えないか、
見えた時点でブレーキを踏んでも
時速20㌔くらいでは大体ぶつかることが
よくわかる。
警察は一時停止無視のことを
おじいさんに注意していたが、
その時でもぼくは黙っていた。
☆
警察の調書に対してもおじいさんも
納得しはったので、いったんお家に
お送りすることに。自転車の修理は
ぼくが責任をもっておこなうことに。
帰宅したら、おじいさんから電話を
いただいた。
「心配せんでええよ、きっとよくなるから。
生まれて初めての事故には驚かされたけど」
「驚かせてすみませんでした。
元気になることを祈ってますよ。」
8月31日の夜。いろんなことが
あった8月が終わろうとしていた。
自転車が飛び出してきた様に見えて
急ブレーキをかけたけど、軽くあたった。
相手はご老人。接触の際、自転車が
転んで横倒しになった。
「大丈夫ですか」と運転席から声をかけると
「大丈夫な訳ないわ」と怒鳴りながら
元気に自転車をたてようとしてはる。
エンジンそのままで、車からおりて
駆け寄る。一緒に自転車をたてて
交差点の隅に行って座る。
「大丈夫ですか?もうしわけありません」
「大丈夫そうや」と接触の殺気だったのが
だいぶ落ち着かれている。
その頃までにぼくもなぜ事故になったか
彼が一次停止を守らなかったからだ・・
ということに気づいていた。
でもそれを追求するのは今じゃない。
おじいさんの怪我が大事だ。
☆
じーんときているけど、思ったほどでは
ないことがだんだんわかってきたのか、
どこの方か住所とか教えてもらったら、
後日連絡するよ、と言って下さるくらいに。
それで名前を伝えたら、あっと思い当たって
お互い知らない仲だとわかる。
僕が引っ越した当初何度か話をした
ご近所の方だ。
それから打ち解けて、お互いの身の上話など
していたので、ますますおじいさんは帰りたがる。
きっとぼくもおじいさんの非をひとことも
言わないので、おじいさんも昔気質の凜と
した感じがでてきて、おたがい良い感じだ。
☆
ただ、もし悪化した場合の治療費を保険から
出してもらうために警察の検証が必要だと
いう話をだしたら、わかったと言ってくれる。
しかもぼくの免許証の点数まで気を遣って
くださる(これは警察に対しても言って
くださった)。
SOFTBANKって110番繋がるのかなぁと
思いながら携帯をかけるとつながった。
わりと警察は早く来てくれた。
ただし人身事故の可能性があるので、
まず自転車で来た警視庁の方一人、
次に自動車で来た警視庁の方二人、
最後に事故処理班の方二人が同じような
質問をそれぞれ到着するたびにするのには
飽きてきた。
ただ事故処理班の警察官が一番、
現場検証がうまく、自動車と
自転車の傷や道路の自転車のタイヤ跡から
事故の様子を再現しはったのには説得力が
あったなぁ。
交差点では他の侵入者が見えないか、
見えた時点でブレーキを踏んでも
時速20㌔くらいでは大体ぶつかることが
よくわかる。
警察は一時停止無視のことを
おじいさんに注意していたが、
その時でもぼくは黙っていた。
☆
警察の調書に対してもおじいさんも
納得しはったので、いったんお家に
お送りすることに。自転車の修理は
ぼくが責任をもっておこなうことに。
帰宅したら、おじいさんから電話を
いただいた。
「心配せんでええよ、きっとよくなるから。
生まれて初めての事故には驚かされたけど」
「驚かせてすみませんでした。
元気になることを祈ってますよ。」
8月31日の夜。いろんなことが
あった8月が終わろうとしていた。