やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

出会い頭の事故

2010-08-31 | その他
車で出かけたら近所の交差点で
自転車が飛び出してきた様に見えて
急ブレーキをかけたけど、軽くあたった。

相手はご老人。接触の際、自転車が
転んで横倒しになった。

「大丈夫ですか」と運転席から声をかけると
「大丈夫な訳ないわ」と怒鳴りながら
元気に自転車をたてようとしてはる。

エンジンそのままで、車からおりて
駆け寄る。一緒に自転車をたてて
交差点の隅に行って座る。

「大丈夫ですか?もうしわけありません」
「大丈夫そうや」と接触の殺気だったのが
だいぶ落ち着かれている。

その頃までにぼくもなぜ事故になったか
彼が一次停止を守らなかったからだ・・
ということに気づいていた。

でもそれを追求するのは今じゃない。
おじいさんの怪我が大事だ。



じーんときているけど、思ったほどでは
ないことがだんだんわかってきたのか、
どこの方か住所とか教えてもらったら、
後日連絡するよ、と言って下さるくらいに。

それで名前を伝えたら、あっと思い当たって
お互い知らない仲だとわかる。
僕が引っ越した当初何度か話をした
ご近所の方だ。

それから打ち解けて、お互いの身の上話など
していたので、ますますおじいさんは帰りたがる。

きっとぼくもおじいさんの非をひとことも
言わないので、おじいさんも昔気質の凜と
した感じがでてきて、おたがい良い感じだ。



ただ、もし悪化した場合の治療費を保険から
出してもらうために警察の検証が必要だと
いう話をだしたら、わかったと言ってくれる。
しかもぼくの免許証の点数まで気を遣って
くださる(これは警察に対しても言って
くださった)。

SOFTBANKって110番繋がるのかなぁと
思いながら携帯をかけるとつながった。
わりと警察は早く来てくれた。

ただし人身事故の可能性があるので、
まず自転車で来た警視庁の方一人、
次に自動車で来た警視庁の方二人、
最後に事故処理班の方二人が同じような
質問をそれぞれ到着するたびにするのには
飽きてきた。

ただ事故処理班の警察官が一番、
現場検証がうまく、自動車と
自転車の傷や道路の自転車のタイヤ跡から
事故の様子を再現しはったのには説得力が
あったなぁ。

交差点では他の侵入者が見えないか、
見えた時点でブレーキを踏んでも
時速20㌔くらいでは大体ぶつかることが
よくわかる。

警察は一時停止無視のことを
おじいさんに注意していたが、
その時でもぼくは黙っていた。



警察の調書に対してもおじいさんも
納得しはったので、いったんお家に
お送りすることに。自転車の修理は
ぼくが責任をもっておこなうことに。

帰宅したら、おじいさんから電話を
いただいた。

「心配せんでええよ、きっとよくなるから。
生まれて初めての事故には驚かされたけど」

「驚かせてすみませんでした。
元気になることを祈ってますよ。」

8月31日の夜。いろんなことが
あった8月が終わろうとしていた。