持続可能な国づくりを考える会

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いいニュースと悪いニュース

2011年05月13日 | 原発の持続不可能性
 「持続可能な国づくりの会・理念とビジョン」
  ダイジェスト版
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運営委員長の岡野です。

 今日は最近のいいニュースと悪いニュースを1つずつ。みなさんもすでにご存知とは思いますが。

5月8日ネットのNHKニュースによれば
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110510/t10015786601000.html

再生可能エネルギーで報告書

国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによって2050年には世界のエネルギー需要の最大77パーセントを満たすことができるとする報告書を発表しました。福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原発の安全性に懸念が強まるなか、再生可能エネルギーへの期待が改めて強まりそうです。
この報告書は、UAE=アラブ首長国連邦のアブダビで開かれたIPCCの会合の中で、9日、日本政府の代表も含めて各国代表が合意したものです。それによりますと、世界全体のエネルギー需要に占める割合が現在は12.9パーセントにとどまっている再生可能エネルギーについて、2050年には最大77パーセントまで満たすことができると結論づけています。これによって、二酸化炭素の排出量も、2050年までに最大で5600億トンの大幅な削減が実現でき、温暖化の進行を抑えることができるとしています。報告書について、WWF=世界自然保護基金では「原発を導入しないでも温暖化防止が実現できることが示された」と述べて、再生可能エネルギーの一層の普及を各国に強く呼びかけています。地球温暖化対策を巡っては、二酸化炭素の排出がほとんどない原子力発電を評価する動きが世界的に広がっていましたが、東京電力の福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原発への懸念が高まっており、今回の報告書を受けて、再生可能エネルギーへの期待が改めて強まりそうです。

より詳しくは「アットマーク・アイティモノイスト」の記事参照。http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1105/12/news012.html

さらにIPCCのHPhttp://www.ipcc-wg3.de/publications/special-reports/srren


 一流の学者たちが知恵を集めて考えると、再生可能エネルギーへの移行は必然でもあり可能でもある、ということになるようです。これは希望のあるニュースです。



5月13日のHKHニュースによれば
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110513/t10015868241000.html

1号機冷却工程 見直し迫られる

核燃料が溶け落ちる、いわゆる“メルトダウン”が起きていたことが分かった東京電力福島第一原子力発電所の1号機では、当初の計画に沿って循環型の冷却システムの構築に向けた機器の搬入が13日から始まりましたが、原子炉の安定的な冷却を目指す作業は見直しを迫られています。
福島第一原発の1号機では、原子炉の水位が、燃料が完全に露出する位置だったことが分かり、東京電力は、12日、燃料の大半が溶けて下に落ちる、いわゆる“メルトダウン”が起きていたとみられることを明らかにしました。13日午前5時の時点でも、原子炉の水位は本来の燃料の位置よりもさらに1メートル以上下にあるとみられますが、原子炉の表面温度は114.3度で、燃料は下にたまって冷えつつあるとみられます。東京電力が先月発表した事故の収束に向けた工程表では、原子炉の冷却機能の回復を目指して▽格納容器を水で満たす「冠水措置」の実施と、▽熱交換器を使った循環型の冷却システムの構築が計画され、この計画に沿って熱交換器の機器の一部を構内に搬入する作業が13日から始まりました。しかし、現在の作業計画では、冠水措置がある程度進んで格納容器の中の水位がおよそ5メートルの高さに達しないと、熱交換器に水を送ることができないのに対して、格納容器の水位は今も分からず、東京電力は、どうすれば水位を把握できるか検討を急ぎたいとしています。さらに「冠水措置」については、水を満たす目標としていた位置に燃料が存在しないことなどから、東京電力は、見直しが必要だという見解を示していて、原子炉の安定的な冷却を目指す作業は見直しを迫られています。


 やっぱり、「メルトダウン」というきわめて深刻な事態に到っているのですね。6ヶ月~9ヶ月という収束のための工程表はあまりにも甘かったことが明らかになってきました。いったいどうなってしまうのでしょう。ほんとうに心配です。


 いずれにせよ、なるべく早く原発をすべて廃炉にして再生可能エネルギーに移行するべき・できるというのは、持続可能性をものさしにして中長期で考えれば、もはや議論の余地はないように、私には思えます。

 しかし、当面・短期の経済だけを考えて、原発は続けるべきだという人がかなり多数いますが、そういう空気が変わり、そして国の方向が変わることを祈りましょう。