”知財コミュニケーション研究所 知財コミュニケーター”® 知財活用コンサルタント・セミナー講師:新井信昭のブログ 

「社長! その特許出願ちょっと待った!」。「見せない 出さない 話さない」と「身の丈に合った知財戦略」で企業を元気に!

続 ダイヤモンドオンラインの記事

2017-08-18 08:23:16 | 知的財産経営(知財経営)ニュース

おはようございます。

知財コミュニケーターの新井信昭です。

伊右衛門本に関する

昨日のダイヤモンドオンライン和田有紀子女史の記事 「日本の特許制度の大欠陥、アイデアが世界中に流出する理由 」に関するコメントの続きです。

もう一度、記事をご覧ください。

記事はこちらです

特許出願は両刃の剣、アイデアが世界中に流出する危険性」に修正されています。


詳細は省略しますが、

ライターの和田有紀子女史の名誉のため

彼女は、数あるビジネス本の中から伊右衛門本を選び、そしてその要約をしてくださっただけ、

であることを申し上げておきます。


そもそも主義・主張・意見などに「唯一の正解」は

ないのではないかと思います。


君の立場になれば君が正しい。僕の立場になれば僕が正しい」は、

2016年のノーベル文学賞を受賞したミュージシャンのボブ・ディラン氏の言葉です。

同じ事柄でも立場が変わると違った見方になることをズバリ示しています。


次は、上記の記事とは無関係の

一般論です。

私を含む知財の専門家は、

特許法を始めとする知的財産法の制定趣旨が正しいという立場で

ものを考えがちです。

もちろん、これ自体は当然ですし、

そうしませんと、実務に携わることができません。


一方でレイヤーを変えたとき、

制定趣旨自体に違和感をもつ人も

いるわけです。

一度は廃止された特許の異議申立制度が

復活したことのように、

時代に応じて、

良くも悪くも変わっていくわけで、

絶体のものではないのです。

この点を忘れないようにしようと思っています。


そのうえで、

そもそも制度を知らない人、

制度の理解が間違えている人などには、

専門家がていねいに説明してくことが

大切です。


その意味で、私の説明を受け入れ、

タイトルを変更してくださった

ダイヤモンドオンラインの関係者に

敬意を表したいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ビッグチャンス到来! ダイヤモンドオンライの記事

2017-08-17 10:08:38 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。

知財コミュニケーターの新井信昭です。

私の著書『伊右衛門本』について、先日、こんな記事がありました。

記事はこちらです

追記:続編はこちら

タイトルが 「日本の特許制度の大欠陥、アイデアが世界中に流出する理由」 ですので、ちょっと誤解を招きやすい表現かもれません。

伊右衛門本に書いてあることをグッと縮めますと、戦略なしの出願は技術流出につながることを考えずに(P59)、「特許をたくさんもっていれば儲かる」と誤解している方が少なくないので(P45)、いま一度、特許制度のメリットとデメリットを見直してほしいということです。

特許公開制度にはそれなりの存在意義があり、そのため同制度は日本国以外のほとんどの国でも採用されています。技術流出の観点から見ると上記のとおり要注意なのですが、見方を変えれば沢山のメリットがあります(P32)。よく考えられた不可欠の制度であることは事実なのです。


この記事について著名な先生方からフォロー記事が投稿されています。先生方有難うございました。

記事はこちらです

記事はこちらです

記事はこちらです


伊右衛門本の出版や、知財コミュニケーション研究所の設立は、専門家でない人にも知財コミュニケーション力をつけてもらい、ビジネスに役立てていただくためです。

この度のダイヤモンドオンラインの記事は、ライターさんが「特許制度を理解できていない」ということよりも、「特許制度が世間に理解されていない」ということを私たち専門家に教えてくれました。

伊右衛門本には「特許制度に大欠陥」があるなどとは一言も書いてありませんが、いやいや読みようによっては、そのような取り方もあるかもしれないな、と見たほうがよいと思います(自戒をこめています)。よーく読めば、決して大欠陥などではないことが分かるのですが、専門家ではない人にそこまで読み込めということは、生命保険の定款を隅々まで読めといっていることと同じです。

それよりも、「知財を正しく理解してもらうビッグチャンスが来た!」と前向きに考えるほうがよいと思いませんか? このような記事に出会ったときは、門外漢かもしれないが相手が知財に興味をもっているということなのです。

これを見逃すのは、もったいない。誤解を解いてもらうように専門家がていねいに説明していけば、知財に対する正しい理解が世間に広まります。その意味で、著者の私が説明していくことは当然として、先の先生方のフォローは、私にとっても、また、門外漢の人にとっても有難いことです。大げさではなく、ビジネスの活性化を通じた特許法1条の「産業の発達」への貢献だと思うのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


本当? 音痴克服法の特許取得

2015-12-19 05:14:47 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財コミュニケーターの新井信昭です。

カラオケがにぎわう時期。

忘年会シーズンにうってつけの話題が「音痴克服」ですね。

それには私も悩むが、できるものなら克服したい。

目についたのが、

「宮城教育大で音楽教育学を教える小畑千尋准教授(45)考案の音痴克服法が、特許を取得した。」の記事。

詳細はこちらです


どうもマンツーマンの音痴指導法のようだ。

詳細はこちらです


「特許取得」となれば、調べたくなるのが性。

ありました。特許第5794507号

ただ、これは正確にいうと、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも基準となる音高の音を出力する基準音出力手段と、
訓練者の声を入力する声入力手段と、
前記声入力手段に入力された声の音高を求める音高検出手段と、
前記基準音出力手段から出力された音の音高と前記音高検出手段が求めた音高とを比較して音高一致または音高不一致を判断する音高判断手段と、
訓練者が、前記基準音出力手段から出力された音の音高と、自分が発声した声の音高とを比較することにより認識した音高一致または音高不一致の入力を受け付け、当該音高一致または音高不一致の入力を認識信号として認識判断手段へ出力する認識入力手段と、
前記音高判断手段の判断と、前記認識入力手段の認識信号とを照合して認識一致または認識不一致を判断する認識判断手段と、
前記認識判断手段が前記認識一致または前記認識不一致と判断したとき、正解を知らせる正解信号または不正解を知らせる不正解信号を出力する解答出力手段とを、
有することを特徴とする音痴改善トレーニング装置。

から分かるように、「音痴改善トレーニング装置」。

人間対人間の訓練法ではないようです。


今日もお読みいただき、有難うございました。


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詳細はこちらです




タックスヘイブン 税金逃れ

2015-09-01 05:34:46 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。。知財コンサルタントの新井信昭です。

本日の日経一面には、「課税逃れ 特許移転にも網」の見出し。

詳細はこちらです

なるほど、租税回避地(タックスヘイブン)にペーパーカンパニーを設立し、そこに特許を移すのか。ロイヤルティを払っちゃえば、利益圧縮ができるわけだ。

よい悪いはともかく、特許の使い方にもいろいろあるものだ。


ところで、あなたは『インターネット・エクスプローラ派』ですか?

それとも『グーグル・クローム派』かな?

私は知らないが『それ以外派』もあり?

何が言いたいのかというと、ブラウザのこと。

ある特許公報を印刷したら、戦後の教科書のように黒く塗りつぶされていた。

最初は、「公序良俗」を害する内容なので、公表を控えているのかと思って。

でも、考え直してみると、そんな内容ではないはず。

画面上では、しっかり読める。

「何だろう?」

色々考えたが、しょせん、素人の浅知恵。

「えい、面倒だ」とばかりに特許庁の特許情報プラットフォームのヘルプデスクへ電話をした。

詳細はこちらです

「あのー。黒塗りになっちゃうんですが...?」と私。

こんなこと聞くのは、私が初めてのようだ。

「印刷したが、問題ありませんが...。」との答え。

何回か問答している間に「エクスプローラですか?」ときた。

「いえ、クロームです。」と答えた。

「私どもは、エクスプローラですよ。」という。

「あっ、それってなんかありますか?」と私。

エクスプローラを立ち上げて同じ特許公報を検索。そして印刷した。

なんと、黒塗りなし。

コンピュータに精通している人には、「ブラウザを変えてみる」という作業は当たり前なのかもしれない。

でも、私には、そんなこと考えてもみなかった。

読者のみなさんも、「なんか変だな」と思ったら、ブラウザを変えてみるとよいかもしれません。

今日もお読みいただき、有難うございました。






日本企業、訴訟の増加も、よいと思う

2015-03-11 09:51:37 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

毎年の知財関係の訴訟数が200件以下です(特許行政年次報告書2013)。

次の記事も、その旨を伝えています。

詳細はこちらです

記事は、米国では5千件以上としていますが、特許行政年次報告書2013では4千件と報告されています。

数字の違いは誤差のうちとして、同報告書は中国で8千件と報告。

多ければいいというわけではないが、あまりにも日本の訴訟数が少なすぎる、と関係者は「マズイ!」と思っているようですね。

原告勝訴率が2割だから、などと言われてもいます。

とはいえ、裁判官に「もっと原告が勝てるように裁判してよ!」なんて言えるわけがない。

司法の独立。三権分立に反してしまいます。

では、どうやって原告勝訴率を高めるか。

権利の安定性を高めるなど、いろいろありますが、法律と良心に縛られる裁判官のため原告勝訴率に導きやすい法律を作っていこう、というのもその一つ。

先の記事の制度改正は、そういう意味だと思います。

唯一の立法機関である国会の出番です。

その結果、勝訴率が高まり権利を持つ意味が高まることはよいことだと思いますよ。

その一方で、資金的人的に不利な立場にある中小企業にも目を向ける必要があるでしょうね。

今日もお読みいただき有難うございました。

もっと分かりやすく書いてほしい。特許侵害、立証しやすく 日経新聞

2015-03-08 10:00:25 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

いつもいうように、知財の解説は正確に行おうとすると分かりづらくなる。

詳細はこちらです

しかし、この記事は何を伝えようとしているのか?

一部を引用します。

「特許法見直しでは、・・・証拠を集めやすくしたり、算定規定を見直したりすることによって、世界的にみて低いとされる日本の勝訴率(23%)を欧州の先進国の水準まで引き上げたいとしている。」

侵害論と損害論をごっちゃにしているようです。

損害額算定の基準(推定規定のこと)を上げると、どうして日本の裁判の勝訴率が引き上がるのかよくわかりません。

ちなみに、英国の勝訴率は20%と日本と同じぐらいだが、ドイツは63%。結構高いですね。

フランスは39%、オランダは41%だそうです。

記事は、「日本の低すぎる賠償額は知的財産権の海外流出の要因にもなっている。企業は侵害されたときの賠償額を考慮し、特許権を出願する国を選ぶ傾向にあるからだ。」といっている。

これが、まったくわからない。

属地主義のもと権利は国ごとなのに、どうして「知的財産権」が海外に流出するのか?日本で取った特許権が海外に流出することはあり得ない。知的財産と知的財産権を区別できていない。

ここでいう「知的財産権」が「技術」とか「発明」の意味でつかわれているのなら、損害賠償が高く取れる国で権利を取ろう、と解釈できなくもない。それがいいたいのか?

技術流出をいうなら、日本だけしか出願していないので、公開されることによって、実質的に海外に流出してしまっている。損害賠償額の多寡とは無関係だ。

私は、知財立国を実現するためには、知財コミュニケーションが大事だと思う。

そうすれば、記事も正確な情報を伝えるようになるだろうし、受け取る側も正確に理解できるから。

足元を固めないと、せっかくの政策が絵にかいた餅になってしまう。

今日もお読みいただき有難うございました。

「知る」から「やる」へ

2015-01-25 12:01:17 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

昨晩は若手で著名な中小企業診断士の先生から数々の教えをいただきました。

とにかく「やりたいことが明確」。

その達成手段が「大胆」

「サンクコスト」に囚われず将来の「時間」を重視。

サンクコストとは、途中で事業を撤退・縮小しても取り戻せない時間のこと。

私も早速行動に移します。

今日もお読みいただき有難うございました。

台湾の鴻海、液晶特許で東芝などを提訴

2014-06-26 16:21:21 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
こんにちは。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

標題のタイトルが、本日付の日経新聞に出ています。

詳細はこちらです

私は、このように新興国企業から日本企業が訴えられるケースが増えていくと思います。

理由は、二つ。

1つは、ネタとなる特許権を保持するようになった。

もう1つは、日本企業が打たれ弱いことを知っているから。

減少してきた、といっても30数万件の特許が日本で出願されています。

どの位の侵害裁判が日本で提起されていると思われますか?

特、実、意、商の裁判で、毎年150件ほどです。

言いたいことは、企業も代理人も訴訟スキルを積み上げるチャンスがない、ということです。

今日もお読みいただき有難うございました。

特許審査の日米共通化

2014-06-07 07:49:47 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

3月6日付の日経夕刊によれば、2015年4月から、日米の特許審査が共通化されます。

つまり、日本の審査でOKなら、同じ内容で米国出願されたものもOK。

その逆もある。

裁判はどうなるのだろう。

日本での原告勝訴率は2割ぐらいと聞く。

米国は、というと。連邦地裁の平均が6割ほど。

詳細はこちらです

裁判も共通化か?それはないでしょう。

三権分立の意味を知らないわけではないが、裁判のことも考えないと、日本の知財立国は到底実現できません。

今日もお読みいただき有難うございました。

富士通の眠る特許 学生が生かす

2014-06-06 09:52:50 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
こんにちは。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

標題のタイトルが、本日付の日経新聞に出ています。

埼玉大学や専修大学など首都圏の5大学は富士通と組み、大企業が使い切れずに眠らせている知的財産を活用し、若者の視点を取り入れたものづくりと教育を両立させようという試み。

このことだと思います。

詳細はこちらです

賞金も出るので、その気にさせやすいし、企業も休眠特許を眠りから覚めさせるチャンスが得られます。

ところで、休眠特許の特許とはなんですか?

特許法29条には、「・・・以下の場合を除き特許を受けることができる。」として新規性・進歩性について規定されています。

この「特許」ですか?

それとも、特許法2条2項にいう「特許発明」の「特許」ですか?

週末にゆっくり考えて来週に議論したいと思います。

今日もお読みいただき有難うございました。

条約のミスマッチ

2012-07-05 12:39:59 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

ブランド物には縁が薄い私ですが、ブランドには関心を払わずにいられません。

先もある駅ナカで、ブランド物の小さなリュックサックをみかけました。

ブランド物は大人の物というイメージと、リュックサックという子供の象徴というミスマッチを、違和感なく眺めることができました。

プロデュースした人のセンスの良さがにじみ出ていました。

ところで、欧州議会は、偽ブランド品などの流通防止に向けた国際協力などを盛り込んだ「模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)」を反対多数で否決しました。

詳細はこちらです

日本が批准した条約を欧州で否決、というミスマッチに、ちょっとびっくりです。

今日もお読みいただき有難うございました。

レアアース 採掘技術の特許

2012-06-29 10:52:12 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

うわぁすごい。

日本の排他的経済水域にもレアアースがある。

詳細はこちらです

確かに、採掘技術の確立やコスト競争力が今後の課題でしょうね。

日本近海にはメタンハイグレードもたくさんあるようで、その採掘技術の特許についての調査結果があります。

詳細はこちらです

今後は、レアアースの採掘技術についての特許出願が増得てほしいところです。

今日もお読みいただき有難うございました。

スパコン「京」 初輸出

2012-06-24 07:15:36 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

「2番じゃダメですか?」

ダメとは言わないが2番では意味が限りなく薄れる、と私は思います。

次の記事によれば、6月18日に世界一の座をIBMの「セコイア」に明け渡してしまったようですが、そのスパコン「京」が初輸出されます(日経6月24日)。

詳細はこちらです

受注をさらに増やし、その収益を次の開発に活用し、また、一番になる。こんなサイクルを続けて欲しい。

ところで、同じ日経新聞で、神戸に「京コンピュータ前」という駅があることを知りました。

来週、近くに行く予定なので、ちょっと行ってみたくなりました。

今日もお読みいただき有難うございました。

H2Aロケット 技術的・商業的・友好的であれ

2012-05-18 09:07:17 | 知的財産経営(知財経営)ニュース
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。

打ち合わせに向かう車中です。

三菱重工のH2Aロケットの打ち上げが成功したとのニュース。

詳細はこちらです

手放しで嬉しい。

携わった技術者を始め関係各位の喜びが聞こえるようです。

韓国の多目的衛星「アリラン3号」も一緒。

技術的・商業的・友好的な価値であって欲しい。

今日もお読みいただき有難うございました。

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