日々の寝言~Daily Nonsense~

日々の出来事への感想、雑感、思いつき、ぶつぶつ・・・

エンヤと紅白歌合戦

2008-12-31 21:25:04 | 雑感
今年はもう書かないつもりだったんですが、
あまりにあんまりだったので、つい一言。

紅白にエンヤが出るというので見てみた。
エンヤのところだけ。

古いお城のようなところで、
自分専用のオーケストラを背景に歌う。
まじでかっこいいじゃないですか。

掟破りに二曲も歌うし。
さすがです。

で、歌が終わって画面が切り替わると、
そこには、いつもの紅白の風景が・・・

うーん・・・

このギャップは何???
笑うしかない。

やっぱり終わっていると思うのだが。

その事実を際立たせるためだけの
起用だったような。

絢香さんと平原綾香さんは見たいです。
それから、KOKIA さんも呼んで欲しい。
タテタカコさんもぜひ・・・

実力のある歌い手さんを集めて、
一人3曲以上歌ってくれるのなら
見るんだけどなぁ。

それじゃあミュージックステーションか・・・

よいお年をお迎えください。
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練習は裏切らない

2008-12-30 19:16:21 | 生きるヒント
今年もあと一日になった。
いろんなことのあった年だった。

自分の家のことだと、
今年は家電製品がよく壊れた。

年明けの電子レンジに始まり、
冷蔵庫、洗濯機と続いた。

そして、年末に大掃除をしていたら、
蛍光灯の照明器具がぼろぼろで、
あわてて買いに走ったが、
最近は20Wの直管を使った照明は
ほとんど売っていないのだった。

やれやれ・・・

家のこと以外では、
無差別殺人や大幅株安など、
ネガティブなニュースが多かったが、
ポジティブな意味で印象的だったのは、
やはり北京オリンピックだろうか。

北島の二冠、リレーの銅メダル、
内村の銀メダル。
そして、ソフトボールの金メダル。

「練習は裏切らない」

前監督の宇津木さんの言葉だが、
これを、今年を締めくくる言葉としたい。
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Anderson & Roe

2008-12-29 23:03:23 | 音楽
Ligeti のCDが届いたので、
さっそくいくつか聴いた。

Lux Aeterna を聴くと、
2001年宇宙の旅が見たくなる。

YouTube にあるのでは?
と思って検索すると、他にも
いろいろおもしろいものがあって、
例によってサーフィンしたあと
結局はまったのは、
Anderson & Roe

Greg Anderson と
Elizabeth Joy Roe という
若くて美しい男女のピアノデュオで、
美しき青きドナウ、などの曲を、
自由奔放にデュオアレンジして、
自由奔放に弾きまくっている。

音楽的にはやり過ぎなんだけど、
なんともかっこ良くて、とても楽しい。

ピアノを聴いているというよりは、
アイススケートのペアスケーティングを
見ているような感じ。

こういうのはいいなぁ・・・
こんなに弾けたら楽しいだろうなぁ、と
心の底からうらやましく思う。

1st アルバムの"Reimagine"を買いたいのだが、
日本の amazon では売っていないようだ。

なぜ???

iTunes では音楽だけは売っているのだが、
上のアルバムはDVDもついているらしいのだ。
映像があったほうがずっと楽しいと思う。

 * * *

Artemis SQ もそうだったが、
最近は、こういうアクロバティックな演奏と、
あるいは、フジ子ヘミングや天満敦子のような、
人生と絡めて聴かせる演奏と、に
二極化しているような気もする。

どっちも音楽の王道とは違うような気がするのだが、
まあ、エンタテインメントなんだから、
楽しければよい、ということか・・・
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情熱大陸 竜王戦

2008-12-29 19:01:36 | 将棋・ゲーム
竜王戦を特集した
「情熱大陸」を見た。

出来栄えは?
うーん・・・・

なんか感動しなかったなぁ。

そもそもの狙いが、おそらく
「羽生永世七冠おめでとう」
という企画だったようで、
それに代わるテーマが見つからなかった、
という感じ。

もちろん、
「渡辺永世竜王おめでとう!」
「三連敗から四連勝すご過ぎ!」
でいいわけだが、
そういうつくりでもなかった。

やはりマスコミ的には、
将棋=羽生であり、
渡辺??誰それ??なのだろう。

第七局後の単独インタビューも
羽生さんだけだったし。

なんだかなぁ・・・

対局風景も少なかった。

NHKの「プロフェッショナル」でやった
名人戦のときには、羽生さんの
恐ろしい顔が捉えられていたのだが、
今回はそういうのは全く無し。

前回の佐藤さんの情熱大陸よりも
少なかったのではないか?

竜王戦は読売で、情熱大陸は毎日だから、
取材の制約もあったのだろうか?

感想戦の様子なども含めて、
対局者の表情をもっと伝えて欲しかった。

野村監督の話とかは余計。

それでもわかったことがあった。

第四局の最終盤、なぜ羽生名人が
打ち歩詰めの筋に入ってしまったのか。

△8九飛を打つ直前、
渡辺竜王はいかにも苦しげで、
負けを覚悟している様子だった。
実際、投了も考えていたという。

それを見て羽生名人は、
△8九飛は形づくり、
と思ってしまったのかもしれない。

で、普通に詰ませにいったら、
それが実は渡辺竜王の罠で、打ち歩詰めだった、
ということではなかったか?

もちろん、羽生さんだって
打ち歩詰めはすぐに読めたはずだが、
第一感は「詰む」だったのだろうし、
二日制の最終盤で、自分の時間も切迫していて、
相手があきらめている様子、となれば、
確認するのを怠ってしまっても無理はない。

全くの憶測だが・・・

番組にもどると、終わり方も、
なんだかちょっと変だった。

「なぜ渡辺竜王は勝てたと思いますか?」

確かに、誰の目にも不思議だったのだろうが、
なんで羽生さんに、それを聞く?
周囲の棋士に聞けばよかったのに。

「それは・・・
 私に聞かれてもわからないです。
 渡辺竜王に聞いてください。」

ここに、勝負師の意地のようなものを
感じさせたかったのかもしれないが・・・

え、これで終わり???

という感じだった。

なんだか残念。

将棋の内容についての感動を
わかりやすく伝えるのは
難しいのだろうか・・・
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地球徒歩トボ

2008-12-29 11:18:39 | 映画・ドラマ・テレビ
緒方拳さんが
プラネットアースの「場所」を歩く。

すべての人に見て欲しいような、
文化遺産級の番組だった。

美しい白髪の緒方さん。
その好奇心に満ちた姿は
司馬遼太郎さんと重なって見えた。

緒方さんの目を通して、
地球の素晴らしさが伝わってくる。

自分の寿命を知っている人の目。

そして、一度素晴らしさを感じれば、
日々の風景の中にも、
それと似た質のものを
発見し、感じることができるだろう。

それにしても、すごいオーロラ。
そして、最終日の蝶の乱舞。

緒方さんはとことんついている。
そういう人がいるのだ。

その一方で、
これだけのすごい経験も、
緒方さんの病気を癒すことはできなかった。

それもまた、
プラネットアースだ。

ぜひ再放送(綜合テレビで)してほしい。

BGMに使われていた、弦楽器による
「私を泣かせてください」がよかった。
誰の演奏なのだろう?

追記:
30分ほどあれこれとキーワードを変えて
検索をかけた。多分これだ。

今井信子「憧れ ヴィオラとともに」
この本のおまけのCDに
「わたしを泣かせてください」が
入っているという。

そういえば、ヴァイオリンのような、
チェロのような音色だったのだが
ヴィオラだったのか。

しかし、今井信子さんは世界的なヴィオラ奏者で、
他にもいろいろCDを出されている。

マイスキーたちとのゴールドベルグ変奏曲、
ヴィオラで弾くバッハの無伴奏チェロ組曲、
同じく、ヴィオラで弾くアルペジオーネソナタ・・・

やれやれ、新年早々また
amazon貧乏か・・・

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「篤姫」の真実

2008-12-28 21:23:24 | 映画・ドラマ・テレビ
「篤姫」の総集編を見ている。

改めて通しで見ると、
ここに描かれていることのうち、
どれが真実で、どれが虚構かが
知りたくなってくる。

家定がうつけのふりをしていた、
というのは本当なのだろうか?

いくつかのエピソードにおいて、
天璋院からの手紙が重要な役割を果たすが、
こうした手紙は実在しているのだろうか?

また、勝海舟との親交、
小松帯刀の役割、など
どのくらい真実なのだろうか?

誰か本を書いてくれないかなぁ。

と思ってネットを見ると、たとえば
こんなページがあった。

素晴らしいです。



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タテタカコ 「あした、僕は」

2008-12-28 18:37:34 | 音楽
偶然、テレビをつけたら
「スケアクロウマン」というアニメをやっていて、
そのエンディングで流れた曲が
タテタカコさんの「あした、僕は」

さいしょのワンフレーズで泣かされた。
ちょっと谷山浩子さんを思わせるつくり。

エンドクレジットは見逃したのだが、
スケアクロウマンのHPに行ったら
あっさり見つかった。

さっそく amazon で検索すると、
「敗者復活の歌」というアルバム
入っているらしい。

こういうのがインターネット
ならではだ。

しかし、昨日、
HMVで Ligeti のCDを
5枚注文してしまったからなぁ・・・

来月にしよう。

というわけで、
買うのを忘れないようにメモ。
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amazon 依存症

2008-12-28 17:53:18 | 雑感
ちょっと時間があいたり、
気分転換したくなると、
ふらふらと amazon を開いて、
買いたいものが無いか検索している自分がいる。

とてもまずい。
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名誉ある撤退

2008-12-28 17:50:39 | 今日のひとこと
生きて幸せになること、さえ諦めなければ、
その途中の部分的な作戦については、
あきらめて撤退しても致命的ではない。
コメント

2008年の小悟

2008-12-28 10:49:23 | 生きるヒント
「篤姫」の総集編は楽しい。
「プラネットアース」の総集編はすごい。
 この地球は、まだまだ多くの驚きに満ちている

今年最後の休日に、一年を振り返ってみた。

1)共同体はセーフティーネットだ
  共同体はリスクヘッジのためのものだった
  最大のセーフティーネットは、社会保障、
  失業対策、最低賃金保障ではなく、
  活力ある共同体を回復することだ。
  グルミン銀行はそれを示している。

2)市場は超巨大超並列超分散情報処理装置だ  市場の機能を「交換」と言ってしまうと見えなくなる
  市場の最も重要な機能は、価格を決めること、
  それを通じて、富を分配することだ
  そのために莫大な量の情報処理が行われている

  しかし、価格メカニズムは、所有権という非効率な
  権利を効率的に配分するしくみにすぎない。
  だから今は、所有権=価格メカニズムという300年ぐらい
  続いたシステムから、次のシステムへの過渡期だろう(池田信夫ブログ)

3)知能とは、世界を構造化して記憶し、
  予測する力だ
(On Intelligence)

4)すべての存在はみな仏だ(大乗起信論)
  生きていることは、日々修行であり、
  人はみな菩薩である。
  だから、叱ったり、命令したりせずに、お願いする
  お願いを叶えてもらえたら、ありがたく抱きしめる

5)人の幸せとは、社会の中で、
  誰かを喜ばせるようなことに貢献できること、
  誰かのためになることを成し遂げられることだ

6)何かを信じることから始まる
  人を動かすのは夢だ(プロフェッショナル)
  かなわなかった夢からたくさんのことを学んだ(Pausch最後の授業)

7)自信は驕りと紙一重
  開き直りはあきらめと紙一重(渡辺竜王ブログ)

8)自分のことは、自分以外のものや人を通してみたほうが
  よくわかる(ことがある)

9)手抜きは高くつく
  楽をしようとすれば人に使われる  そこまでやるか、というくらいにやる

10)頑張っても成功しないかもしれない
  しかし、頑張らなければ成功はない
コメント

如来蔵

2008-12-27 22:05:40 | 生きるヒント
「大乗起信論」を読んだせいか、
このところ、人がみな仏に見える。

街に出れば、
向こうから歩いてくる人々が
みな、金色の仏に見えてしまう。

笑い顔の仏、むっつりと不機嫌な仏、
疲れたような仏、凛とした仏、
三十三間堂の中を歩いているようだ。

まさに如来蔵。
「一切衆生悉有仏性」
ありがたいことである。

それにしても、
なんと洗脳されやすい頭だ・・・
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考える脳、考えるコンピュータ

2008-12-27 20:11:07 | 
原題は"On Intelligence"。
そのまま訳せば「知能について」「知性について」

脳の働き方についての本だ。

2年前くらいに翻訳が出ている。
著者は、パームコンピュータの創業者。

アマチュア研究者が脳について書いた
トンドモ本ではないのか、
と思っていたのだが、予想以上に面白かった。

アマチュアではあっても、この本の著者は、
筋金入りだ。なにしろ、
自分のやりたい研究が大学でできない、
ということで、会社を作ってお金を儲けて、
自分の研究所を作ってしまったという。

脳の中でも、新皮質に焦点を絞り、
それがやっていることは、
外界からの入力を元に、
世界の階層的な構造を学習し、
次に起こることを予測することだ、
という仮説を示す。

その仮説にもとづいて、
大脳皮質の6層構造の働き方を
説明しようとする。

細部は詰められていないが、
おおまかには筋は通っていそうだ。

著者は、現在は「ヌメンタ」
という会社を作って、
自分のアイデアを実現しようとしているらしい。

お金をもらって研究するプロの研究者ではない、
アマチュア研究者の真骨頂とも言うべき姿だ。
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初女さんのおにぎり

2008-12-27 20:06:57 | 雑感
最近、よく流れている
BSの番組の予告編。

なぜかわからないのだが、
見事にツボを突かれて、
初女さんがおにぎりを握っているのを
見るだけで、涙が止まらなくなる・・・

これは、何?

それで新ビジネスを思いついた。

カウンターでお客さんの顔を見て、
おにぎりを握る。
ネタも、お客さんの顔次第。

って、要するにすし屋のおにぎり版だ。

おにぎり5個1000円~1500円くらいなら、
繁盛しそうな気がするんですけど、
どうでしょうか・・・
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不確実性を好む人たち

2008-12-25 22:36:49 | 今日のひとこと
mtブログより。

> ところで今ネットで調べてみると、シンガポールでは
> 中身のわからない缶飲料、「Anything」と「Whatever」が
> 人気なのだそうだ。詳しくこちら。

http://singapore.keizai.biz/headline/4236/

福袋みたいなもので、言われてみればなるほど、だ。
こういう不確実性というか、リスクを好む人がいるのだ。
何がヒットするかはほんとうにわからない。

それはそうと
「シンガポール経済新聞」
というのも相当おもしろい。
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竜王戦をふり返って

2008-12-23 11:35:19 | 将棋・ゲーム
まだ感動冷めやらぬ竜王戦を、
改めてふり返ってみた。

まさに事実は小説より奇なり、
を地でゆく展開だった。
こんな作ったようなストーリーは、
ベタな小説でも恥ずかしくて使えないと思う。

そもそも今回の竜王戦は、
当初から例年とは違っていた。

すなわち、世の中の多くの人が、
羽生名人と渡辺竜王の一騎打ちで、
初代永世竜王が決まることを望んでいた。

暗い世の中にヒーローを求める人たちは、
年末の明るい話題として、
羽生名人の永世七冠も期待していただろう。

挑戦者決定戦で、羽生名人が
2度の窮地に陥ったとき、
丸山九段、深浦九段の無意識をよぎったのは、
「これを勝ってしまっていいのか?」
という声にならない思いだったかもしれない。

両局を逆転勝ちし、
木村八段との挑戦者決定戦も2-1で制して、
予定どおり?羽生名人が挑戦者になった。

待望の羽生-渡辺のタイトル戦に
熱戦の期待は大きく沸きあがった。

そんな中、困っていたのは渡辺竜王だろう。

自身の調子はいまひとつ、というか
かなり悪い。将棋に自信を失っていた。
特に、後手番で勝てない将棋が続いていた。

そして迎えた第1局のパリ対局。
竜王の先手穴熊に対して羽生名人が
圧倒的な大局観をみせつける。

これはまた、名人の穴熊対策は万全、
という宣言でもあった。

第2局の洞爺湖対局。
後手番となった竜王は矢倉に組み、
穴熊には潜らずに端から攻めかかる。
しかし、攻めが届かず負け。

第3局の平泉対局は、
後手番の名人が一手損角換りを選択。
竜王の玉を低く構える手に対して
果敢に攻めて快勝。
消費時間も1時間以上残して、
圧倒的な力の差を見せつけた。

これであっという間の0-3となり、
竜王は本当に窮した。

熱戦どころか、いい将棋が全く無い。
それでも書き続けたブログは
多くの将棋ファンの涙を誘った。

そして迎えた第4局の熊本対決が
後から見れば、シリーズ全体の鍵となった。

先手番の名人は相懸りを選択。
今年の名人戦で深く追求した戦型だ。
勝ちを決めにいったのか、それとも、
竜王とこの戦型を一度やってみたかったのか?

右銀を左の守りに移動させるという
珍しい作戦で、竜王の攻めを誘ったのが良く、
ずっと名人優勢と言われていた。

しかし、後の無い竜王は、
妻の小言の応援メッセージを背に
あきらめずに指し続ける。

さすがの名人も少し勝ちを焦ったか、
終盤決め損なって混沌となった挙句に、
まさかの打ち歩詰めで劇的な逆転となった。

まさに2年前の対佐藤棋王との竜王戦で見せた
渡辺ミラクルの再現だった。

最後、まだ僅かに時間はあったのに、
名人が、あっさりと打ち歩詰めの筋に
入ってしまったのがちょっと違和感があった。

これで息を吹き返した竜王。
一方、勝ちきれなかった名人には、
納得ゆかない何かが残ったようだ。
ここから名人の歯車が狂い始める。

第5局は和歌山での対局。
矢倉に組み合っての戦いを、
今度は竜王が制した。

やはり、この二人のレベルだと、
組み合っての矢倉では
後手番が苦しいようだ。

こうなると、竜王が後手番となる
第6局の新潟対決が大きな山場となった。
竜王に秘策はあるのか?
一方、名人もここで決めないと、
ほんとうにわからなくなる。

先手の名人は矢倉に誘導。
これに対して、竜王が意表の急戦策に出る。

羽生名人は急戦を得意としている。
一方の竜王は、どちらかといえば、
固く囲う将棋が多い。

誰もが予想しない展開となったが、
組み合っては負ける、
穴熊に変化してもたぶん負ける、ということで、
竜王はおそらく、急戦矢倉に賭けて
研究してきたのではないかと思う。
少なくともそう思わせる展開。

急戦では、研究の差が生きる。
思わぬ一手で足をすくわれることがある。
名人は、相手の研究に嵌ることを警戒したか、
自重した手を指してしまうが、この隙を逃さずに
竜王が優位に立って一気に押し切ってしまった。

勝負の流れは完全に竜王に傾いた。
あとは、百戦錬磨の名人が、最終局に
どれだけ立て直せるかが注目となった。

そして泣いても笑ってもこれが最後の
第7局は、将棋の町天童での対局。
これも何かの因縁か。

振り駒で先手となった名人。
普通なら先手を取ることは大きいのだが、
このシリーズに限っては、
6局のうち先手3勝後手3勝。

名人が選んだ戦型は、
第6局に続いて矢倉だった。

ここで相懸りを選ばなかったのはなぜか?
というのは少し気になるところだが、
やられたらやり返す、ということなのだろう。
前局と同じ急戦になった場合の対策は
持っていたのだと思う。

その対局の経過は既に書いたとおりで、
二転三転する将棋を竜王が制した。

追い詰められてからの
竜王の勝負強さが光った勝負だった。

不利になるかもしれなくても、
あえて挑発するような手を指したところなど、
第6局の急戦策もそうだが、
まさに死中に活を求めるような作戦選択は、
根っからの老獪な勝負師ぶりを伺わせる。

永世竜王インタビューでも、
「開き直るというのは諦めるというのと
紙一重で非常に難しいのですけど」
などと面白いコメントをしている。

一方、名人の第4局からの失速ぶりには、
やはり年齢からくる衰えを
感じざるを得なかった。

年を取るということは、
好調と不調の波が大きくなり、
好調の時間の持続が短くなる、
ということであるのだ。

若い竜王が追い詰められて
開き直ることができたのに対して、
名人には流れをひっくり返す力と時間が
残っていなかった。

ひとつの時代が終わったことを
多くの人が感じたのではないか。

名人を追い詰めたものは、
他にもいろいろあったのかもしれない。

世間の期待もあっただろう。なにより、
将棋界全体の期待もあった。

米長会長のHPによれば、
永世七冠に対して国民栄誉賞が用意されていた、
ということらしい。
(こういうことは普通書かないと思うのだが、
書いてしまうところが、なんともなぁ・・・)

そこには、永世七冠で国民栄誉賞となれば、
将棋連盟の公益法人化の議論や、
将棋会館建て直しにも大きな追い風となる、
という計算もあったはずだ。

そういった将棋以外のしがらみが、
羽生名人を、想像以上に追い詰めていたのかも
しれないと思う。

年を取るということは、
そういうしがらみにいやおうなく
巻き込まれるということでもあるのだ。

一方の竜王は、少しはそういうことを考えて
萎縮するかと思いきや、全くそんな気配もなく、
最終局も、純粋に勝負にのめりこめていたようだ。

これも若さということだろう・・・

なんにせよ、将棋以外の世界をも巻き込んでの
世紀の大勝負にふさわしい濃厚なシリーズを、
リアルタイムに通して見ることができて幸せだった。

28日の「情熱大陸」はこれを
どうまとめるてくれるのか、とても楽しみだ。

しかし・・・

渡辺竜王は昨日の順位戦で先手番ながら
久保八段に負け。これで昇級は絶望的となった。

やれやれ・・・

竜王戦の疲れもあるのだろうが、
正直、なんだかなーという感じ^^;

竜王戦だけのウルトラアキラ、
という評価が定着してしまう。

本人が、深層心理で、それで満足して
しまっているのかもしれない。
勝負師的に考えれば、
一番コストパフォーマンスが良い選択
とも言えるのだから。

一方、羽生名人の調子も心配されるが、
心配したところでどうなるというものでもなく、
ファンとしては、一月の王将戦にはまたすっきりと、
新しい姿を見せてくれることを
祈らせていただくだけだ。

ついでに今年全体の将棋界を振り返ると、
春の永世名人勝負から再度の七冠フィーバーと、
いろんなことがあった年だった。

羽生名人は、
王将(防衛)、棋王(奪取失敗)、
名人(奪取)、棋聖(奪取)、王位(奪取失敗)、
王座(防衛)、竜王(奪取失敗)
一年のすべてのタイトル戦に出場したという。
これは七冠の頃以来ではないか?

それがやっと一巡りして、
来年はどんな年になるのだろうか・・・
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