なおじい(HOBBY:カメラ・ビデオ撮影・DVDオーサリング/資格:ラジオ体操指導員・防災士・応急手当普及員)

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熊本地震、専門家が危惧する「次の展開」

2016年05月02日 22時17分37秒 | 自主防災&ラジオ体操

熊本地震、専門家が危惧する「次の展開」

熊本地震、専門家が危惧する「次の展開」: 益城町など、揺れが激しかった地域では多くの家屋が倒壊した熊本地震。発生から2週間で有感地震は1000回を超えた。専門家たちは、周辺地域への広がりを懸念している Photo:Abaca/Aflo© diamond 益城町など、揺れが激しかった地域では多くの家屋が倒壊した熊本地震。発生から2週間で有感地震は1000回を超えた。専門家たちは、周辺地域への広がりを懸念している Photo:Abaca/Aflo

 

4月に立て続けに発生した熊本・大分での大地震。いまもなお地震活動は続いており、その発生場所は徐々に他方へと拡大している。さらなる大地震の発生を危惧する声も多く囁かれるなか、これからどういった展開をみせるのか。地震学者や地形学の専門家に今後の動向について聞いた。(取材・文/西山大樹[清談社])

地震は近隣の断層にも影響する今後注意すべき地域はどこか?

 4月の14日と16日に熊本で起きた2つの大地震は、それぞれ活断層に起因するものだった。九州では周辺にもいくつか活断層があるが、熊本の地震をトリガーに、第3、第4の大地震が続けざまに起こる可能性はあるのか。

「地震は断層の“ひずみ”によって発生しますが、ある断層で地震が起きた場合、その周囲の断層にも少なからず影響を及ぼします」

 こう解説するのは、京都大学防災研究所附属地震予知研究センターの西村卓也准教授。西村准教授は熊本での一連の地震が、さらなる大地震に続いてゆく可能性を示唆する。

「今回の地震は、はじめに日奈久断層帯でマグニチュード(以下=M)6.5の前震が、続いて隣接する布田川断層帯で、M7.3の本震が起こりました。そしてさらにその後、布田川断層帯から北東に位置する大分県の別府-万年山断層帯でも、地震活動が続いています」

 西村准教授によると、約400年前に起きた「慶長大地震」のときも、九州から近畿まで、大きな地震が短期間のうちに連続して起こったという。

「慶長大地震は、最初に愛媛で大規模な地震が発生し、続いて大分でも起こりました。そしてそこからさらに東にのび、関西にまで波及しています。ですので今回も、地震の影響が大分から東に進んだ場合、『中央構造線(九州から長野まで連なる断層帯)』沿いの地域や、そこから派生する六甲・淡路島断層帯などで、大地震が起きる可能性が十分に考えられます」

 大きな地震は「一度起きたら、しばらくは起きない」とも言われるが、約20年前に阪神・淡路大震災が起きた地域でも、再び大地震が起きる可能性はあるのだろうか。

「内陸型の地震は『地域』でなく、『活断層ごと』に起きます。また、地震によっては活断層の一部だけが動き、残りの部分が割れ残っているものもあります。ですから阪神・淡路大震災を引き起こした断層の延長線上、あるいは隣接する別の断層では、まだまだ大きな地震が起きる危険性をはらんでいます。

 しかしながら、大分の別府-万年山断層帯から、四国方面の断層帯までは、やや距離が離れています。一方で今回、最初に大地震が起きた日奈久断層帯では、地震前にたまっていた“ひずみ”が解消されたのは北側の3分の1だけ。南の3分の2では、まだ“ひずみ”がたまっている可能性があります。ですので今、もっとも注意したい場所は本州の方ではなく、最初に地震が発生した日奈久断層帯の南側なのです」

日奈久断層帯の南側半分は要注意川内原発に危険が及ぶ可能性は

 14日に前震が起きた日奈久断層帯の、少し南に下ったところでは川内原発が稼動している。日奈久断層帯の下部では、これから大地震が起こるのか、そして川内原発に影響が及ぶことはあるのか。変動地形学を専門とする、東洋大学の渡辺満久教授は、こう解説する。

「連続した断層帯の一部分が動くと、その隣にも“ひずみ”が集中します。今回、日奈久断層帯では北側が割れましたが、『南側も動く』と考えるのは、ごく当然といえるでしょう。断層の連続性から考慮しても、熊本地震が直接影響を及ぼすとすれば、四国方面よりも日奈久の南側のほうが可能性が高いといえます。

 実際に16日以降、日奈久の南の方で地震がいくつか起きています。日奈久断層帯は、宇城市から八代市にかかる大きな活断層帯ですが、八代市の日奈久あたりで海底に潜っていきます。もし、八代や水俣のほうの海底にある活断層が動けば、すぐ南の川内原発方面の海底活断層への影響も懸念されるでしょう。

 しかし、地震に『絶対』はありません。日奈久断層帯の南側で起きている小さな地震が、本震に結びつくかどうか、それがいつ起こるのかは誰にも分かりません。活断層がある地域であれば、どこでも十分に警戒する必要があります」

 地震が「いつ起きるか」の予測は難しい。しかし渡辺教授によると、4月14日の前震に続く、16日の布田川断層帯で起きた本震は、ある程度の予測はできていたようだ。

「そもそも布田川断層帯と、日奈久断層帯は連続しており、合わせて『布田川・日奈久断層帯』と呼ばれています。しかし、国の地震調査研究推進本部は、2013年の調査から、それを2つに分けてしまった。そのため今回、最初に日奈久でM6.5の地震が起きた際に『本震』と発表してしまったのです。

 活断層の研究者たちの間では、布田川・日奈久断層の『本震』にしては小さいと囁かれ、もう少し大きな地震を警戒していました。国も、日奈久断層帯と布田川断層帯と別々の断層として捉えるのでなく、両者を1つの断層帯として捉えていれば、日奈久の段階で『本震』と発表することはなかったかもしれません。

 そうすれば日奈久の地震の直後、持ちこたえた自宅に帰ろうとする被災者の方も減り、被害をもっと少なく抑えることができたかもしれないのです」

 確かに、日奈久の時点で「まだこれは本震ではない」と発表されていれば、被災者の方々も警戒し、もうしばらく避難所に踏みとどまっていたかもしれない。地震の予測はとてもデリケートで、難しいものなのだ。

そもそも「地震の予測」は可能なのか熊本地震は事前に分かっていたのか?

 1995年に起きた阪神・淡路大震災の直後、国は地震調査研究推進本部を設置し、全国で活断層の調査を行った。将来、起こりうる大地震を予測し、対策を講じて可能な限り被害を減らすためだ。今回、熊本地震が起きた活断層は、どういった調査結果が出て、どんな予測が立てられていたのか。

「熊本地震が起きる1~2ヵ月ほど前には、九州南西の甑島列島付近の海域で地震が多発するなど、今から思えば前兆と思える活動がありました。しかし、そういった異常は常にどこかであり、それが大地震に繋がるかどうかは、予測が難しいのです」

 こう語るのは、東京大学地震研究所の古村孝志教授。古村教授によると、たとえ異質な地震活動が確認されたとしても、実際に大きな地震に繋がるケースは10分の1程度と、極めて小さいらしい。

「海溝型のM8級の巨大地震であれば、地震が起きかけたプレート境界の状態変化が地震活動やわずかの地殻変動として観測に捉えられる期待があります。しかし、今回のような内陸活断層によるM7級の地震では、事前に『地震発生の予兆だ』と判断できるデータを得ることはできません。熊本地震のような内陸の地震は、『何の兆候もなく突然に起きるもの』と思っておいたほうがいいでしょう」

 地震発生の予測に関して、古村教授は科学の進展により『予測できるもの』と、どれだけ科学が進んでも『予測が困難なもの』があるという。熊本で起きた一連の大地震では、何が予測できていたのだろうか。

「熊本地震に関して、将来大地震を起こす活断層の存在と地震の『規模』がわかっていました。日奈久断層帯と布田川断層帯、それぞれの長さや形状と過去にあった地震活動から、日奈久では『最大でM6.8程度』、布田川では『最大でM7程度』と地震規模が算出されていたのです。しかし、それが『いつ起きるか』の判断は、とても難しいとしかいえません。

 調査によって出された今後30年以内の発生確率は、日奈久は『不明』、布田川は『0~0.9%』でした。活断層の地震間隔は1000年から1万年という非常にバラつきが大きいものであり、直前に起きた地震の年代がわかっても、次がいつ来るのか、予測にも幅が出てしまうのです。それを30年以内という短い期間の発生確率として見ると、先に述べたような小さな数値にしかならないのです。

 また、日奈久から布田川断層にそって大きな余震が続いたのは、地震を起こす十分な“ひずみ”が溜まっていたからです。阿蘇や大分でもたくさんの地震が誘発されたのも同じ理由です。その地中の“ひずみ”の状態も測定することができません。地震が、いつ・どこで起きるかはっきりした予測ができないのは、ひずみの貯まり具合が良くわからないこと、満期になってもしばらく持ちこたえ、実際にいつ起こるのか、地震の『気まぐれ』さがあるためです」

死因の9割は圧死と窒息死どうすれば部屋を安全な空間にできるのか

 取材の結果、「これから熊本地震がどういった動向をみせるのか」「さらに別の場所でも地震が連鎖するか」については、今回の地震では九州を横断する広い範囲でまれに見る高い地震活動が続いており、引き続き注意が必要とのことであった。

 また、活断層で地震の可能性が高いことが分かっていても、それが果たして『いつ起きるか』となると、科学が進んでも、どんな専門家でも判断が難しいということが分かった。しかし、それに関して古村教授はさらにこう続ける。

「現在、日本にある2000本の活断層のうち、活動度が高い100本あまりについては、国によって優先的に調査が進められています。そして、その中には、今回の日奈久・布田川断層帯も入っていました。そして、活断層の場所や地盤の揺れやすさなどの調査結果をもとに各地の震度が推定され、ハザードマップとして公表されていました。つまり、『いつ起きるか』は分からずとも、危険度が高い地域と、起きた時の震度、そして想定される被害は、おおよそ分かっているので、具体的な対策を立て、いつか必ず起きる地震に備えることはできるのです」

阪神・淡路大震災のときもそうでしたが、死因の9割は住宅倒壊による『圧死と窒息死』なのです。今回もそうでした。つまり『地震で人が亡くなる』のではなく『潰れた家で人が亡くなる』のです。家の耐震化をはかり、家具を固定するなどして部屋の中を『安全な空間』にしない限り、地震災害から逃れることはできません。水や食料の備蓄はその次の話です。地震が怖いのは、それが突然起きるからです。ですが、家を強くすれば、地震は怖くなくなるのです」

 さらに、先の渡辺教授も、地震対策についてこう言及している。

「熊本地震では多数の家屋が壊れましたが、それらの多くは活断層の真上か、その数百メートル圏内です。ですから一度、国土地理院がネットで公開している『都市圏活断層図』を見て、住んでいる地域の活断層を確認していただくとよいでしょう、縮尺が2万5000分の1なので、家を一軒一軒、ちゃんと識別できます」

 今回のような大震災が起きると、「大地震はいつ起きるのか」と不安を募らせ、そればかりを考えるあまりに、無気力になってしまう人も多いという。だが、それでは我が身と、大切な家族を危険から守ることはできない。目をそらさずに必要な情報をしっかりと把握し、万全の対策を講じることこそが、地震に対する正しい心構えなのではないだろうか。


Euphonium Live Show

2016年05月02日 18時53分41秒 | 吹奏楽関連情報
今日は、三小金管バンド指導されている、二人の先生が、出演されるコンサートに来ています。
今年7回の開催とのことです、なおじいは、カニチュウ吹奏楽部の3年生の孫が、3年生から金管バンドにお世話になっていますので、たぶん5回目ぐらい、参加しています。
今年のコンサートは、ガラッと趣向を変えられた演奏で、楽しませていただきました。