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中継について(1)

2007年08月05日 | Weblog
3日。
ここしばらく体調が良くなかったので、この日はゆっくりと起きました。
午後に新宿の大手電気屋に行き、ノートパソコンのキーボードにかぶせるためのビニールカバーを買いに行くのが目的。
11日の朝日杯は勝ち残ったアマ代表が登場するため、盤側中継を複数局行う。そのための準備です。大した効果はないかもしれないけど、少しでも対局の邪魔にならないように、そして多くの有益な情報を観戦者に届けられるように。

1日のA級順位戦▲木村-△藤井戦は、棋王戦の中原-佐藤和戦(中原永世十段の1300勝達成がかかっていた)があったので、館内モニターはそちらを映していました。館内モニターに映らないということは、中継室ではリアルタイム中継が出来ないということになります。中継室にはIPカメラのLANケーブルが届いていないのです。
IPカメラについては、僕が説明するよりもこちらをご覧いただくのがわかりやすいかと思います。
連盟の手合い課の方々は普段から中継の都合を配慮してくれて、対局室の配置など非常にやりやすい環境でやらせてもらっています。しかし、こういう特別なイベント(各社から取材も来ますからね)の場合は、現状では仕方ないんです。仕方ないとか言うと、また青葉記者に「甘えるな」と叱られるのかもしれませんが(笑)

1日の木村-藤井戦。
僕はこういう状況だから夕食休憩後からリアルタイム中継に移行しようと考え、名人戦棋譜速報の掲示板にその旨を書き込みました。順位戦では夕食休憩過ぎから戦いが本格化するので、特に考えもせずそれでいいかと思ったのですが…
しばらくして、メッセンジャーで青葉記者から「なんでリアルタイムじゃないの?」言われました。さっき書いたような事情を話すと、「名人戦棋譜速報はリアルタイム中継が売りなのだから、やるしかないでしょ」。
それは確かにそうなんです。でも、会館内でIPカメラを見られる場所は少ないし、作業できる場所は更に限られてきます。すなわち3階の記者室、4階の桂の間、同じく4階の銀沙、飛燕です。

以前ならこういう場合は3階の記者室で作業していましたが、あの部屋は基本的に記者会(僕ら中継スタッフは記者会に入っていませんし、入るハードルも高いようです)の方々が仕事をする部屋です。職員の方にも「出来ればあそこで中継作業はしないでほしい」と言われています。
4階の銀沙、飛燕は対局中なので論外。となると桂の間でやるしかない。でもそれも問題があるんです。
将棋界の慣習として、対局者は夕食休憩までは控え室に入れますが、それ以後は入らないというものがあります。理由は、夕食休憩後は控え室での検討に熱が入るから、それを参考にしたと思われないようにするためです。
夕休までの控え室は、棋士が息を抜いたり休んだりする場所。夕休前は対局者を尊重して、検討陣や取材者はおざなりの検討しかしません。
仮に夕食休憩前に、それも午後一番くらいの時間に控え室にパソコンを持ち込んで中継作業をしていたら…対局者は入りにくくなりますよね。
僕がいつもそこにいられれば大丈夫なんですが、棋譜を取りに行ったりなんやかんやで席を外すこともあります。最低限のマナーとして、部屋の中に対局者とパソコンしか無いなんて状況は(たとえ少ない可能性であっても)作るべきではないと思うんです。あらぬ疑いをかけられては申し訳ない。
さて、どうしたものか…。

長くなったので、その2へ続きます。

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