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将棋界のライター稼業

2011年05月30日 | Weblog
将棋界というのは不思議なところで、ライターの総数は決して多くないのに、だいたいの媒体は「頼める人が少ない」と困っている印象があります。
以下は仕事を依頼される理由、依頼されない理由の一例です。

【依頼される理由】
・実績がある
・原稿が面白い
・締め切りを守る
・依頼する側の面倒ごとを増やさないよう努力する
・他の仕事で切羽詰っていない印象がある
・いざというときに頑張ってくれる
・周囲に「どうにか世に出したい」と思わせる何か(性格や情熱、姿勢など)がある

【依頼されない理由】
・無名
・原稿が面白くない
・締め切りを守れない
・こだわり、文句が多い
・手間がかかる
・誰が見ても忙しい
・いざというときに逃げる
・周囲に「この人を出したらまずい」と思わせる何かがある

ざっと、こういう感じだと思います。
僕が知る限り、依頼されるべき全ての理由を持っている人は一人もいないし、依頼されない(以下略)もいません。誰もが双方のなんらかの理由を抱えており、個々の努力でどうにかなる場合もあれば、ならない場合もあります。
実績があるけど原稿が面白くない、原稿は面白いけど締め切りを守れない、締め切りは守るけど原稿が面白くない。原稿は面白いけど面倒くさい等々、もうパターンはいろいろで、依頼する側はおそらく明確にカテゴリーを分けています。

昔から年功序列でライターの新陳代謝が進まない理由はいくつかありますが、基本的には「何かトラブルがあって困らないかぎり、入れ替えが行われない」「ベテランだからダメなわけでもなく、若いから良いわけでもない」というあたりが主たるところだと思います。
将棋は文化であり、積み重ねがあって成り立っているわけなので、実績のあるベテランライターが強いのは当たり前。ベテランで何も持っていない人が淘汰されるのは当たり前だけれど、若いだけで何も持っていない人が浮かび上がれないのはそれ以上に必然。経験も実力も足りず出番が回ってこない若手はがむしゃらなパワーだけが武器であり、少ないチャンスを生かすひらめきや、めぐり合わせの運があるかどうかが勝負。

と、ここまで書いてきて思うのは、いまの若い世代は(僕も含めて。そんなに若くもないけれど)ネット中継、携帯中継という表現させてもらえる場所があって幸せだということ。昔はそんな場所はなく、どうにもならなかった人もたくさんいただろう。
観戦記者の小暮さんによく「俺のときに比べて、お前は本当に恵まれている」と言われる。小暮さんのように下の世代を寛容に受け入れてジャンジャンやらせてくれる先輩がいることは非常に有難く、その熱い魂を後ろの世代に残していきたい。そういうのって、将棋の盤上でなくても非常に大事な文化だと思う。大事なことがきちんと受け継がれて、今日があって明日があって、百年千年後がある。将棋界はいま難しい時期に差し掛かっているけれど、大事なことは昔からそんなに変わらないんじゃないでしょうか。まだよくわかんねえことも多いけど。

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1 コメント

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Unknown (たるく)
2011-06-13 00:05:48
大事なことがきちんと受け継がれるか?
それは、その業界なり個人なりが何らかの【理念】を持っているか・・・と深い関わりがあると思います。口先だけでない、ほんとうの【理念】ってやつ。
理念も思想もなく、「今の自分さえよければOK」と割り切ってしまえば、将来に向けて何かを受け継ぐ必要なんかないわけです。

月次決算や四半期決算を重視する企業が多いご時世。それ自体は必ずしも悪いとは言い切れません。ただ、(極端に言えば)「とりあえず今月さえよければいい。来月のことを考えてる余裕なんてない。」という風潮を生み出してる場合も少なくない気がします。そんな組織風土のなかで【大事なことをきちんと受け継ぐ】なんて言っても、絵空事にさえ聞こえません。

【昔から変わらない大事なこと】があるとするならば、それは将棋界云々という問題ではなく、【人というのは本来どうあるべきなのか?】という基本的な話なんだろうという気がします。

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