五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のドリフ 

2015年01月05日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2015年2月号より

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
 
 
 
 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 
 
 
 
 

●ドリフターズ (平野耕太 先生)

 

 威容を誇る黒王軍!

 十月機関の導士がみた黒王軍の陣容は、ゴブリンやコボルトのみならず、
 様々な種族が参加し、かつそれらが武装し、「軍団」としてまとまったもの!

 本来、こうした魔物はそれぞれ別々に行動するからこそ、
 人間側も対処できていたのでしょうが、それらがまとまってしまえば、
 果たして対抗することができるのかどうなのか・・・

 そして、その魔物の軍団を率いるのは、〈廃棄物〉の面々なわけで、
 経験から培われた戦闘技術のみでなく、異能まで使える指揮官を得た
 魔物の群れが、どれだけ脅威か、考えるだけでも恐ろしい。

 人間側は、〈漂流者〉によってまとまったとしても、
 どこまで抗えるものか、かなり不安になってしまいますねえ。
 わりと絶望的な気もしますが、さて?

 

 

 

 黒王は、魔物たちをまとめあげた。

 人間側が互いに争い、まとまることもできないうちに、
 黒王は先んじて、統一勢力を築き上げてしまった。
 それができたのは、彼が「救世主の玄人」であるため・・・

 やはり、黒王の正体は、手のひらの聖痕や奇跡を起こす力から
 推察されたように、あの人物なのでしょうね~大工の子にして“神の子”。

 義経の語るように、歴史上、王や学者、優秀な軍人は大勢いたでしょう。
 しかし、「救世主」なんてものが、早々いるはずもないわけで、
 その点だけでも、黒王の存在の稀少さ、価値が伝わってきますね。

 

 

 

 安倍晴明と黒王。

 ここで現れた晴明と黒王のやりとりは、興味深いモノでした。
 人の側に立った晴明と、人にあだなすため魔物の側に立つ黒王。
 その違いがくっきりとわかる、ゆえに断絶も避けられない両者の会話から、
 黒王の考え、彼が何をなそうとしているのかが、判明することになります。

 「人の世を救わぬ救世主など救世主にあらず」と述べる晴明に、
 「この世が人の物だけであると考える」ことは「不遜」だと返す黒王。
 まあ、それは確かにその通りなのですけどね、
 人間である以上、人間の立場に立って考えるのは、仕方ない気もします。

 滅びるのは、ただ「人の世」だけであり、その後は新しい世界が切り拓かれる。
 そこまでは、ここまでの話でわかっていたことではありますが、
 では、なぜ黒王は人を滅ぼさんとするのか?
 

 創作などではよくある、人間への絶望⇒世界を滅ぼすという思考ですが、
 むしろ黒王は、人間に見出した“希望”こそが厄介だと考えている様子で、
 その点に、うならされてしまいましたねえ・・・

 人間の可能性こそが、世界にとって害悪であると考える黒王。
 ここで気になったのは、「むこうでは駄目だった」と言っていることですね。
 となると、「むこう」での黒王は人間を救うため、人間の可能性を潰そうとした
 ということなのでしょうか?

 人類を退行させることによって、滅びから救う。
 それが失敗したから、今度は人間以外で新たにやり直すということなのか。

 「黒王」という名前の由来についても語られていましたが、
 その内容は、世界の希望をついえさせてしまうことと同義。
 安寧か? 人の可能性か? その選択を黒王が決定づけてしまうのか? 

 いやはや、ここからの展開がどうなってゆくのかわかりませんが、
 いつしか豊久なり、信長さんなりが、この哲学に向き合った時、
 どのような答えを出すのか? なんて気にしつつ、今後も楽しみです!
 
 

◆ ヤングキングアワーズ 感想
 

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◆ 今月のナポレオン

2015年01月05日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2015年2月号より

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●ナポレオン -覇道進撃- (長谷川哲也 先生)

 

 コミックス8巻、2月発売! そんな今回、フリートラントの戦いです。

 兵力を分散させていたナポレオンでしたが、
 ロシア軍の将軍ベニグセンがミスを犯したことを察知し、戦いを仕掛けることに。

 セオリー通りに軍を集結させてから戦いを挑むべきとする周囲の進言を
 一喝してまで、好機を逃さないナポレオンの軍才を、感じさせますね~。

 少し焦っているようにも見えるナポレオン。
 何が彼をせかすのか・・・ その答えは、ラストで明かされるわけですが、
 アイラウでの苦戦を引きずるがゆえの、納得ゆく内容でありました。

 

 

 

 ネイ元帥の活躍。

 フリートラントの戦いで活躍したのは、ネイ元帥!
 ではあるのですが、彼がナポレオンから命じられたのは、
 ただ町を目指してひたすら前進しろ、ということでしたが・・・

 ここで、ネイが笑みを見せていたのは印象的。
 たったそれだけに命令に不安がることも、疑問を持つこともなく、
 むしろ簡潔な命令内容に、喜んでさえいる様子。

 これは、彼が自己の裁量で戦えることを、
 心待ちにしていたということなのでしょうかね。
 この後、ナポレオンが語るネイの本質を聞くと、何となく得心できる気がします。

 しかし、そんな風に高揚を抑えきれない様子のネイを眺めながら、
 ジョミニさんが「元帥にとっちゃあ戦いは神聖」なものだと、
 高尚な話をしたかと思いきや、その直後にネイが「神聖」を
 ぶち破っていたのには大笑いでしたよ゜(*゜´∀`゜)゜ いや、それでこそですよね。

 

 

 

 日没時に開かれた戦端!

 午後5時、進軍を開始したネイの軍団。
 こんな時間に戦闘を仕掛けてきたナポレオンに
 脅威を覚えつつも、応戦するベニグセン将軍。

 ネイ軍団は、銃撃の嵐が襲ってこようとも、ただ前進あるのみ。
 相変わらず冷や冷やさせられる戦闘ですけど、
 ネイに銃弾が当たることはなく、兵士たちが次々倒れて行っても、
 涼しい顔で進軍をつづけているあたり、豪傑といった風格でしたね。


 

 

 フリートラントと、マレンゴ。

 このフリートラントの戦いは、あのマレンゴの戦いと同じ日に行われたもの。
 さらに奇しくも、状況まで酷似しているとあって、ナポレオンの心には、
 在りし日の親友・ドゼーの姿が・・・

 ここでナポレオンが、純粋に栄光を求めるネイに、ドゼーの魂の一部が
 「入ったのかも」と考えていることは、ネイへの高い評価を感じさせますね。
 だからこそ、「死ぬなよ」なんてセリフが、いっそう感慨深かったりも・・・

 ナポレオンにとって、ドゼーは特別な存在ですから、
 彼に関連付けて評価されることは、最上級の誉れと言えるかもしれません。

 以前、スルトのドゼーの姿を重ねて見ていたこともありましたけど、
 スルトのせよ、ネイにせよ、高い評価を得た人物たちが、
 どのような功績をあげ、または後にナポレオンを失望させたかを考えますと、
 ちょっと興味深いかもですね。

 

 

 

 激戦となった進軍!

 ネイは、ひたすら前進しようとしますが、
 側面を突かれるなどして、なかなか思うようにはいかず・・・

 そこへ、ド・セナルモン率いる砲兵が援軍に駆け付け、
 至近距離からの砲撃をかますなど、命知らずな行動が痛快でありました!
 いや、戦闘自体は凄惨でろくでもないものなんですけどね(^^;

 そして、ネイが「ゴール」へたどり着いたことで、この戦いの帰趨は決し、
 ナポレオンはご満悦、ベニグセンは煮え湯を飲まされた表情と、
 2人の様子から、アイラウの時とは異なる結果を感じることができます。

 ナポレオンが、この戦いで“欲していたもの”も手に入り、
 諸国に対し優勢になってゆくわけですが、さて、そこからどうなってゆくのか・・・
 まずはティルジットの和約でしょうか? いずれにせよ、今後も楽しみです!
 
 

◆ ヤングキングアワーズ 感想
 

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